表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/13

第9話 外れスキルって知ってた?

 急遽加入したリロだがまだまだ、 力を完全に制御できていなかった。 そこでまだネクロマンサーの襲撃はなかったので、 その分リロの訓練にあてることができた。


 リロは力を制御できなくて、 最初の内は剣を壊したりしていたが今ではもう戦力として数えてもいいくらいだ。


 正直、 意味あるんかと思ったクロネの訓練は思ったより意味はあったようだ。 それよりもクロネの時には厳しく、 時には優しく指導するのが功を奏したようで最初は力に振り回されて碌に剣も振れなったとは思えないほど上達していた。


 今は素振りは基本という事で、 素振りをやっているがその数も尋常ではない。 時には冗談抜きで1万回とかやらされる。 でも、 スキルがあるせいか意外とできてしまうのだった。


 クロネはどっから持ってきたのか知らないが、 なぜか竹刀をを持っていた。 叩かれたら痛いのだろうか? それとももう叩かれているけどスキルがあるおかげで痛みをかんじないのだろうか?


「そこ遅いです。 そんな振り方では新米冒険者ですら見切られてしまいます。 もっと変化をつけて」


「十分早い気がするんだけど……クロネ言うこと難しいよ。 これって本当にヤードもやったの?」


 リロが疲れたのか、 不満を口にした。 正直不満が出てもしかたない。 はたから見るとクロネの訓練は異常に見える。 俺もリロも墓守をやっているために多少の手ほどきを受けているがどれもやったことないことだ。


「当たり前だろ。 だからこそ今まで無敗なんだよ。 リロも俺を少しは見習えよ」


 スキルがあっても、 クロネの訓練は厳しく感じる。


 魔闘があっても苦しいとか、 一体どこで教わったんだろうか? クロネは出会ってそんなに間もないせいか謎が多く感じる。 よくクロネは幽霊みたいなものですよというが本当にそんなものなんだろうか? もっとすさまじいものに感じる。


「そこでヤードさんにお手本を見せてもらいましょう。 それをみればリロさんも納得いくはずです」


 俺はクロネに言われた通り、 今までやってきたように素振りを始めた。 剣を振るう度に風が舞い上がる。 これがスキルの力だ


「ちょっよストップ。 風強すぎ。 これ以上やったら……」

 

これ以上やったらなんだ? 一度手を止めることにした。 するとリロとクロネまでもがスカートを手で押さえていた。


ああ、 そういうことか。 力が強すぎたな。 


「悪い。 力が強すぎた。 魔闘のスキルってものすごいんだな。 ちょっと、 剣振っただけでこれだぜ」


「こっちはスカートなんだからもう少し気を使ってよ。 今日のご飯奢ってもらうからね」


 ちょっと剣を振ったくらいで飯を奢らせられるはめになってしまった。 大体、 以前から思っていたがなんで戦うのにスカートなんだろうか。


「スカートなんて履いてるのが悪いんだろ。 つーか以前より服装が派手になってないか?」


「服装なんて自分の勝手でしょう。 ヤードに決める権利あんの? ないでしょ? じゃあ、 自由じゃないの」


 こっちは一応、 リロより早くやってんだけどな。 なのにリロはまるで言うことを聞かない。 


「はいはい。 喧嘩しないの。 まあ、 丁度昼頃ですしね。 食事の時間にするのもいいでしょう」


俺の奢りかよと思ったが、 街からある程度金をもらっているので仕方なく奢ることにした。 店はもちろんいつもいっているあの店だ。


 店についた俺はとりあえずいつも注文している定職を注文した。 リロも同じ定食を注文したようだ。 


「前から思っていたんだけどさ。 なんでみんなスキルを使えないの? 私たちは使えるのに」


 リロが前から気になっていたんだろう疑問を口にした。 以前、 その辺りの話を聞いた気がするが忘れてしまった。 丁度いい機会だから話を聞くことにする。


「それはですね。 この世界に魔素が無いからですよ。 以前はこの世界に魔素が満ち足りていました。 それによって魔法やスキルを使えたのです。 今は見る影もありません。 魔法で空を飛んだりできたのですが今は……」


「今でも信じられないよな。 魔闘のスキルがあっても信じられないよ。 魔法なんておとぎ話の世界だと思ってたよ」


 「ええ。 今現在、 魔素が薄すぎます。 だからスキルを持っていても使えないのです」

 俺はふと疑問に思った。 何故、 魔塔闘のスキルは使えるんだろうか? リロのスキルも魔闘らしいし、 なんか意味でもあるんだろうか? 気になったので聞いてみることにした。


「それはですね。 魔闘のスキルは比較的安価だからです。 魔法などのスキルは莫大な数のマナを消費します。 ですが、 魔闘はそれほどマナを消費しません! リーズナブルです。 だから、 魔闘のスキルを持っていると僻地などち転勤させられると専らの噂でしたよ。 だから、 みんながっかりするんですよね。魔闘だと。 魔法でどうにもなる時代で魔力を筋力を魔力に変えるなんて地味ですし……」


「えっ!? じ、 じゃゃあ。 そんなにすごいスキルじゃないの? てっきり、 すごいスキルだと思ってたよ。


 リロは明らかに落ち込んだようだ。 俺はというと聞く前からそんな気はしていた。


 だってクロネのような幽霊だかなんだかわからない生物がいた時代だ。 それすごい魔法やスキルがあったんだろう。


「要するに外れスキルってことだろ。 今、 十分役立っているんだからそれでいいだろ」


「い、 いえ。 外れスキルだなんて……言ってますかね?」


 クロネの反応をみるにクロネも魔闘を外れだと思っているようだ。 俺はそれでもいいと思っている。 過去がどうだか関係ない。 今どうかだ。 大事なのは。 


 俺は落ち込むリロやそれを宥めるクロネをほっといて一人外れスキルで数々の勝利してきたことに優越感を感じていた。


「外れスキルでこんないい思いができるなんていいもんだ」


 クロネとリロを放置して呟いた。

気に入りましたらポイントブクマお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ