めぐるの修行生活?(二)
めぐる「ふっふっふっふ……この作品は! 毎週土曜日午後5時投稿にきまりましたっ!」
多分ですが……(^_^;)
めぐる「なんで『多分』なんてゆーのよ!」
この前みたいに不測の事態がおきないとも限らないでしょ!?
めぐる「……否定仕切れないところが悔しーわね(-_-;)」
なので、暫定。土曜日午後5時投稿となります。
めぐる「そんなこんなでもっ! 美少女のあたしに免じて! 読んで下さい読者様っ!<(_ _*)>」
そしたら――生活安全課から真世理会には手を出すなとゆー命令が来たそーだ。
しかも、どーやら佐藤のおばちゃんが出した被害届を受理してはいけないことになったらしい。
「――って! なんで!? なんで被害届が受理されないの!?」
どーゆー仕組みになってるのよ! 警察組織っ!
「公安の捜査が終わってから、受理されることになるみたいだよ」
木村のにーちゃんが答えてくれるけど……。
「それって、なんか納得出来なくない?」
それはそれ。これはこれじゃないの?
「うん。親父も納得出来ないって怒っててさ」
あ、やっぱ木村のおっちゃんも納得出来ないんだ。
「って! こーゆーことって家族にも話しちゃダメなんじゃないの!?」
警察には、守秘義務があるはずだよ。
「まあ、本当はダメなんだろうけどさ。今回ばかりは親父も色々我慢出来なかったみたいで……。
まあ、それに、この情報はめぐるや先生(お師様のこと)の耳に入れておいた方が良いって親父が勝手に判断したみたいでさ」
ん~。まあ、そー言われればそーかも。
信者にあんな変な霊憑けるよーな連中だものねえ。
「で? それで、どーして木村のにーちゃんに超常現象課へ入れなんて話になったの?」
すると木村のにーちゃんはまた、「くくくっ」と笑った。
「公安は、超常現象課にだけは、どんなに嫌でも協力を仰がないとダメらしいんだよ」
……あー、つまり、それは、木村のおっちゃんが公安のやり方にムカついたから。公安が否が応でも協力を頼まないとダメな課に息子を入れて、意趣返しをしたいってことかな?
「それって……木村のにーちゃん的にはどーなの?」
すると、やっぱり木村のにーちゃんは「くくくっ」と、笑った。
「なんだよそれ? って思ったけど、折角、こんな近くに凄い先生がいるんだから、俺もめぐるとそっちでも競うのも良いかな? って思えて来た」
――てことは!
『また!! 我が流派を受け継ぐ者が増えるのじゃなっ!?』
――ぐっ! 姫神様の歓喜のでっかい声が頭の中に超響いた。
『おお! すまぬのう。めぐる。あまりにも嬉しゅうてなぁ……』
(い、いや、いーわよ。姫神様が喜ぶ気持ちは、あたしにも解るし……でも、ちょびっと頭痛かったんだけどね)
「どうしたんだ? めぐる。急に黙って……もしや、俺がお前の弟弟子になるの嫌か?」
木村のにーちゃんが不安そーにあたしの顔を見つめてる。
「あー、なんでもないの。嫌なんかじゃないよ! うちの流派を受け継いでくれる人が増えるのはお師様も喜ぶよ! じゃ、さっそく、お師様のところに弟子入りを頼みに行きましょ!」
あたしの言葉に従って、木村のにーちゃんは立ち上がった。
――それから。
道場の裏手で、一人修練をしていたお師様は、木村のにーちゃんの話を聞くと、佐藤のおばちゃんの被害届が受理されていないことを知って、一頻り怒ったあと、木村のにーちゃんの弟子入りを心から喜んだ。
で、木村のにーちゃんは引き続き、道場で修練したあと、帰り際に、お師様から一冊の本を手渡された。
それは、うちの流派の成り立ち――ってゆーか、伝説が書かれた本だった。
……あー、あれ現代語訳されてないから読みにくいんだよねー……。
「次に、ここへ来るまでにその本を全部読んで内容を頭の中に叩き込んじょけよ」
木村のにーちゃんは渡された本を、パラパラッ、とめくってから硬直した。
「……えーと、お師様。木村のにーちゃん、来週からテスト期間なのよね。せめてテストが返って来るまで。に、してあげられないかなあ?」
木村のにーちゃんはあたしの言葉を聞くと、硬直が解けたみたいで、渡された本の表紙を見ながら無言で、こくこくと頷いている。
まあ、あたしはその本を絵本代わりに読まされてたから、内容はすっかり頭に入ってるんだけどね。
「そうか、そりゃしゃあない。それやったら、テストが返って来るまでに覚えちょけよ?」
木村のにーちゃんは安心したよーで、笑顔になって「はい」と返事をしたあと、あたしに「めぐる、ありがとな」と言って、お師様とあたしに挨拶して自転車で帰って行った。
で、あたしはお昼を食べに、お師様と二人で自宅兼仕事場と化しているおとーさんとおかーさんが二人で住んでる家に向かった。
――ピンポーン。
と、玄関のインターホンをお師様が押すと、中からどたばたと足音が聞こえたかと思ったら鍵が開けられて、ドアが開いた。
と、同時に――
「めぐるー! 一週間ぶりやにゃあ、元気にしちょったか!?」
あたしの姿を見た瞬間に抱き付いて来たのは、おとーさんだった。
おとーさんは婿養子。おかーさんより三歳年下だ。
おとーさんもおかーさんもIT関係の仕事をしてる。殆どが在宅勤務だけど。
この時代。山奥の町でもネット環境が整っているのは当たり前。
AIとかも進化してるんだけど、霊力やら魔力やらと相性が悪いんだよねえ。AI
って。
世界激変後には人類の2/3が、大なり小なり霊力や魔力をを持っちゃってるから、あたしの両親みたいに霊力殆どない人達はかなり重宝される。
そして、そんな両親の元に産まれてしまったあたしは、小学校高学年になると、この家じゃなくてお師様の家で暮らすことになった。
両親がIT関係の仕事をしているとゆーことは、PCのみならず、それらの周辺機器があり、おまけにこの家の家電は両親の趣味でほぼIH化していたりする。
両親は、二十一世紀の始め頃に活躍したAp○le社の創設者で、Ap○leコンピュータを創り出したS=ジョ○ス氏に傾倒している。
この家にはAp○leのPCが四台、マイ○○○フト社のPCが一台あるんだけど、あたしは指一本触れることすら許されていない。
せめて、お師様……いや、自宅に帰って来たんだからおじーちゃんと呼ぼう。
おじーちゃんとこの自宅に帰って来た時くらいは眠ってくれないかなあ? 姫神様。
(ダメ~? 明日おじーちゃんの家に戻るまででいーからさあ~)
『そうじゃな。文彦の弟子も増えたことじゃし、妾も良い気分じゃ。それらに免じて今回だけは眠っていてやろうかのう』
おお! 姫神様機嫌が良い! ダメ元でお願いしてみてラッキー!
(ありがとうございます! 姫神様っ!)
『……』
あ、返事がない! 本当に眠ってくれたんだ! やったー! これで心置きなく、のびのび出来るー!
「うふっ……うっふっふっふっふ……」
あたしは嬉しくて思わず笑ってしまった。
「ど、どういた? めぐる。な、なんかあったがか?」
おとーさんが心配そーに、あたしの顔を覗き込んでくる。
「あのね。今日と明日この家にいる間だけは姫神様、あたしの内で眠っててくれるの!」
あたしが笑顔で答えると、おとーさんとおじーちゃんもびっくりした表情になった。
「えっ! 本気かっ!?」
と、言ったのはおとーさん。
「うん。まぢまぢ。おーまぢ」
「『姫さん』がねぇて(眠って)くれたがか!?」
あたしの答えにおじーちゃんも本気でびっくりしてる。
「どれだけ頼んでもねぇて《眠って》くれんかったに。どういたがじゃ!?」
そーだよね。以前もお願いしたんだけど、どーしても『妾も家族団欒を味わいたいのじゃ!』と、言って眠ってくれなかったんだもんねえ。
「今日は木村のにーちゃんが、おじーちゃんに弟子入りしたから、ご機嫌が良かったみたい」
と、あたしの説明におじーちゃんもおとーさんも納得したよーで、あたし達は揃って家の中に入ったのだった。
めぐる「お読み頂きありがとうございます!」
次話も宜しくお願い致します!<(_ _*)>
めぐる「ブクマとかー! ポイントとかもお願いねー! 美少女中学生のあたしに免じてー!」
ずーずーしい娘ですみません……m(_ _)m