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新興宗教信者達(一)

めぐる「うーん……むむむ」


 何を考え込んでるの?


めぐる「もっと読まれたいなー。って」


 初日に三話出いたんだから勘弁してよ。


 えー、ここまでお読み下さった読者様方ありがとうございます。


めぐる「ありがとうございまーす! これからも宜しくねー!」


 宜しくお願い致します<(_ _*)>

 それから十数分後。あたしとおじーちゃ――じゃなくて、お師様しさまは喫茶店「あけび」の前にいた。


裕子ゆうこちゃん。大丈夫かえ?」


 裕子は佐藤のおばちゃんの名前。


文彦ふみひこおじちゃん。あたしは、もう、どういたらえいがか分からんなって来た……」


 おばちゃんはお師様を文彦おじちゃん。と呼ぶ。


 だって、佐藤のおばちゃんはあたしのおかーさんの学生時代の同級生なんだから、おばちゃんから見たら、あたしのお師様であるおじーちゃんは、子供の頃から知ってる同じ町に住む、同級生のおとーさん。ってことになる。


 あ、おかーさんに怒られちゃうからはっきりとは言えないけど、佐藤のおばちゃんは三十代後半。


 つまり、あたしのおかーさんも三十代後半ってこと。


 あ、おかーさんの年齢のことは、お願いだからあんまり考えないでね? 


 で、あたしとお師様が喫茶店「あけび」の窓から店の中を、そーっとのぞいて見ると、五、六人の男女が、喫茶店の中央近くの席を、二ヶ所占領(せんりょう)してる。


「裕子ちゃん。あの中に親戚がおるがかえ?」


 お師様が佐藤のおばちゃんに尋ねる。


「あの水色のシャツを着いちゅうのが、あたしの従兄弟いとこです。あんな胡散臭うさんくさい宗教らあに入ってしもうて、もう、情けのうて情けのうて……。

 いっそえんを切っちゃろうかと思いゆうがやけんど、向こうが納得してくれんき、困っちゅうがです」


 お師様はおばちゃんの言葉を聞いてから、携帯電話を取り出す。


「ここに来る前に駐在ちゅうざいさん(交番にいるお巡りさん)に連絡しちょいたき、もうすぐ来てくれるろう」


 すると、おばちゃんは不思議そうにお師様の顔を見た。


「あたしも固定電話で連絡したがやけんど、勧誘が来たばぁじゃ動けんいわれたに、本当に来てくれるがですか?」


 お師様はおばちゃんの顔を見ながら、イタズラっ子みたいな笑顔を浮かべた。


「喫茶店の店主が帰ってくれいいゆうに、なんぼゆうても帰えりゃせんから、やり取りを録音しちょいたゆうちゃったがよ。それに、あいつらぁがおると他の客が嫌がって入って来んなる。

 そりゃ、営業妨害にならんがかえ? ゆうちゃったら、『今から行きます! ゆうて大慌てでこっちきゆうみたいなき、安心しぃや」


 おおっ! 孫娘にセクハラかますエロジジイなのに、こーゆーときはやっぱ頼りになるわね! お師様って!


 と、あたしが今日のセクハラを水に流して、見直しかけたんだけど――


「めぐる。おまん(おまえ)は目がえいき。あいつらぁに何がいちゅうか、はっきりえるろう? 

 わしにゃ、視えるにゃ視えるけんど、おまん(おまえ)ほどは、はっきり視えんがよ。中に入る前に何が憑いちゅうか確認してくれんかえ?」


 ん~。そりゃ別に構わないけど……えーと?


「なんか小さい(弱い)動物霊が一体ずつと、おばちゃんの親戚の人にちょっと大きめ(強め)の……狐かな? あれって……」


 ナリは小さいけどそれなりに強い……のかな? あれは管狐くだぎつね……っぽい気もするけど、実物()たことないから分かんないなあ。


(姫神様。あれって管狐かな?)


 あたしは口には出さずに姫神様に聞いてみる。


くだではないな。単なる使い魔じゃな。狐のように視えるのは、めぐるがそう判断してしもうたからじゃろうて』


 うぐっ! 確かに姫神様の言葉通りに狐ではないと思って視ると……犬? いや、なんだあれ? なんか色々雑ざってないかな?


『そうじゃ、よう見抜いたな。しかし、わらわの助言なしでも正確に視えるようにならぬと駄目じゃぞ?』


 ……う~っ。悔しいけど言い返せない。


(……分かりました。これからもしっかり修行します)


『うむ。分かればいのじゃ』


 ――そう、姫神様にはこーやってちょくちょく助言頂いているから、本気で眠って欲しいとは言えないのよねえ……。


「めぐる。わしも視よったけんど、わざわざどうこうせにゃならんほどのもんはおらんき、中に入って話しをするきに、おまんも一緒に来てくれんかえ?」


 それはいーけど、どーしてあたしまで? と思ったんだけど、お師様はその考えを読んだかのよーに続けて言った。


「大丈夫とは思うけんど、万が一のことがあるかも知れんき。用心棒として着いて来てくれんかえ? いざと言う時には『姫さん』(お師様は姫神さまをこー呼ぶ)にも力を貸して貰いたいき」


 ……お師様は色んな意味であたしより強いのにどーして――いや、これ、どっちかってゆーと、姫神様の助力を期待してるっぽい。  

 折角、今日のセクハラを水に流そうと思ってたのに……。


『そのようじゃな。妾も文彦には、あもうなってしまう故に……それを見抜かれておるのかのう……。

 まあ、い。妾が直接、表に出る事態にはならぬじゃろうて。いざと言う時は、めぐると文彦でどうとでもなる。まあ、助言くらいはしてやろうかのう』


 なんで姫神様は昔っからお師様に甘いんだろう……?

 

 そー言えば、おかーさんの家系の御先祖様の中に、時々『姫』の字が名前に入ってる女の人がいるんだけど、なんか関係あるのかな? 


 ……確か直近ちょっきんだと、お師様の師匠で叔母さんに当たる人が『姫香ひめか』って名前だったはず。


 あたしどころかお母さんが産まれる前には亡くなっちゃってるんだけど――


「あいつらぁ帰る気配がなんちゃあない。めぐる。わしゃ、そろそろ行くぞ。かまんかえ?」


 ちょうどあたしの思考をさえぎるよーに、お師様が問いかけて来る。


「――あ、うん。こっちは、オッケー!」


 あたしはイヤホンを外してジャージのポケットに入れながら、お師様に答えたのだった。

 

 

 

めぐる「お読み頂きありがとうございまーす!」


 お読み頂きありがとうございます。


めぐる「次も読んでねー♪ 美少女めぐるちゃんのお願い♪」


 次話も宜しくお願い致します<(_ _*)>


めぐる「評価とかブクマとかもお願いねー♪ 美少女のお願い♪ 聞いてね♪」 


 つ、Twitterの専用イラスト可愛いとかいわれたからって自信過剰かっ!


めぐる「だって可愛いって言われたたことは事実だしー♪」 


 ……(めぐるは無視することに決めた)明日からは一話ずつの投稿になります。今後とも宜しくお願い致します<(_ _*)>


    

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