めぐるの修行生活?・(四)
めぐる「頑張ったわね。ミズモリ」
今からご飯とか食べて新作の続きの執筆……(涙)
めぐる「一番厄介な引き継ぎとやらは終わったんでしょ?」
残りは来月でも良さそうだから……(疲れ)
めぐる「ともかく! お読みください読者様! ポイントブクマお願いしますっ‼️ 美少女中学生からのお願いです! まだ低浮上中だからあんまりいないと思うけど、ミズモリのTwitterの固定ツイートにあたしがいます! あたしの絶対領域に魅了されちゃって下さいっ!」
「ちょっと待ってや! なんで裕子の被害届が受理されんがで! おかしいやいか!!」
おかーさんは納得出来ないみたいだけど――
「落ち着かんか、伊織。よう考えてみいや。裕子ちゃんは従兄弟を相手に被害届出したろう?。
身内相手に被害届出すがはハードルが高いがはおまんも解るろう? 受理されてしもうたら、身内から犯罪者を出すことになるろうが? だから、これで良かったがよえ」
おじーちゃんの言葉に、一応納得したみたいだけど、おかーさんはまだ、ちょっとだけ怒った表情してる。
「裕子も……従兄弟があんなワケわからん新興宗教に入ってしもうて、えらい災難よねえ……」
と言いながら、おかーさんは段々落ち着いて来たみたいだ。
「おとーさんは大丈夫なが? あいつらぁ、おとーさん達太夫さんが受け継いで来た。姫神様の流派ごと、自分らぁの宗教へ引っ張り込みたいがやろう?」
おかーさんはおじーちゃんを心配そーに見つめた。
「伊織はなんちゃあ気にせんでえい」
おじーちゃんはおかーさんを安心させるよーに微笑んだ。
「めぐるの身の内に『姫さん』もおるき、心配せんでも大丈夫やき」
って、おじーちゃん。それ他力本願。
姫神様っていつもお力貸してくれるワケじゃないのよ!
助言だけはしてくれるけど、具体的には何もしてくれないわよ!
「ん? どういた? めぐる。なんか不満そうな表情しちゅうな?」
そりゃするわよ、おじーちゃん。姫神様、当てにしたってダメなんだから。
姫神様が本格的にあたしへお力を貸してくれるってことはあたしの――
「めぐる。そろそろ休まんかえ?」
――と、あたしに提案して来たのはおとーさんだった。
「もう、夜の十一時やぞ?」
そー言われて時計を見ると……あれっ!?
本当だ。もう十一時になる。
あー……お昼食べてからあとはずっとテレビゲームしてたなあ。
RPG風VRゲームから始まって、アクション、双六、格闘ゲーム。途中でゲームしながら夕飯食べて――
楽しかったけど、もう、休まなきゃだね。
「じゃ、あたしシャワー浴びて自分の部屋で寝るよ」
手足に着けていたセンサーを外しながら言った。
「じゃあ、その間にお布団敷いておくから」
ソファーに座ってたおかーさんが立ち上がる。
「おかーさん。ありがとー!」
おかーさんにお礼を言って、シャワーに向かう。
それからシャワーを浴びたあたしは、久々に自分の部屋の布団でぐっすり眠ったのだった。
で、次の日おじーちゃ……じゃなくてお師様の家に一度戻ってから学校に向かう。
この日は月曜日だから朝の全校集会があったんだけど、その時――
「数学の宇野先生が産休に入られましたから、代わりに新しい先生が来て下さいました。田中先生どうぞ」
と、校長先生に促され、壇上へ見覚えのある若い女の先生が上がって行く。
それは、土曜日に会った新興宗教信者達のリーダーである。田中早織とかって名前の――
「皆さん、お早うございます。そして、初めまして。田中早苗と申します」
……早苗? え? 別人? あんなにそっくりなのに?
「皆さん。これから短い間だとは思いますが、どうぞ宜しくお願いします」
ん~……あの田中早苗って先生の後ろには、変な霊とか憑いてない。綺麗なものだ。
別人? 別人なの?
あたしの位置からは壇上は遠くて、田中早苗って先生の顔を近くで見ることは出来ない。
どーしたものか……。
――と、考えている間に全校集会は終わった。
で、ここは教室あたしの席。
「いつもごめんね。ユキちゃん」
隣の席の日村ユキちゃんは同じ町に住む友人の一人。
あたしの特殊事情(精密機械壊す)を知って、ずっと机をくっ着けて、嫌な表情一つせずに、自分のタブレットを見せてくれる。
「そんなに、気にしないで良いから。めぐるちゃんこそ大変だよねえ。土曜日の騒ぎ聞いたよ~。『また』あの変な人達が、喫茶店「あけび」に来てたんだって? めぐるちゃん、お爺ちゃんと一緒に『あの』人達のところへ行って嫌な目に会ったって聞いたよ? 大丈夫なの?」
学校でユキちゃんのプライベート空間を奪っちゃってるあたしに、気を使ってくれるなんて……っ!
「ユキちゃんっ! ごめんね! ありがとね!!」
感極まったあたしはユキちゃんに、がばっ、と、抱きついてしまった。
「も~。めぐるちゃんはスキンシップ激しいんだから~。女の子以外にこれやっちゃダメだよ~」
呆れつつも笑いを含んだ声が返って来た。
「ああっ! そーだよね! ごめんね!」
うちの一家スキンシップ激しいから……あたしも影響されちゃって、つい……。
ユキちゃんと、そんな他愛ないやり取りをしていると――
――ガラガラッ!
と教室のドアが開いて、担任の先生が入って来た。
その後ろには、全校集会で挨拶してた田中早苗って先生もいる。
あたしはその先生をじっくり見てみる。
(……姫神様。あの先生、土曜日に来た宗教の田中って人とは別人みたいなんだけど)
声には出さずに問い掛ける。
『そのようじゃな。おそらく、姉妹か何かじゃろう』
あ、なーるほど、言われてみれば土曜日に会った人よりちょっとだけ年齢が上かも?
「お早う! 今日も元気かえ!? 僕は元気じゃ! では! まず新しゅう来た先生を紹介する! 全校集会でも自己紹介しよったけんど、改めて紹介する! 田中早苗先生じゃ!」
担任の樽木先生は二十代後半の独身男性。確か正確には二十九歳じゃなかったかな?
四捨五入したら三十歳になっちゃうけど。おかーさんに言わせると、二十代までは男性は「お兄さん」。女性は「お姉さん」と呼んであげなさいと言われている。
でも、あたしから言わせれば、方言使う世代って、おばちゃんとかおっちゃんとかって呼びたくなっちゃう。
あ、うちの町のお巡りさんも樽木先生と同世代くらいだ。
ここから下の世代は方言あんまり使わなくなってる。
――にしても、樽木先生はいつもハイテンションだなぁ。声はデカイし、元気の塊みたいな人だ。
「田中早苗です。皆さんの数学の授業を担当することになりました。宇野先生が産休の間だけとは思いますが、宜しくお願いします」
田中早苗先生は優しそーで、とても綺麗だ。色んな意味で。
変なモノは憑いてないし、メイクもバッチリだけど派手じゃない。服装も薄い茶色のスーツを着こなしている。スカートは膝までのタイトスカート。
背筋もしゃんと伸びていて、物腰柔らかだけど隙がない雰囲気。
男子達も何か言いたそうだけど、うかつに質問させない雰囲気を醸し出している田中先生に、誰も何も質問出来ないでいる。
そして――
田中先生が見学する中。朝のホームルームは終わった。
お読み頂きありがとうございます。
次話も宜しくお願い致します<(_ _*)>
めぐる「次も宜しくねー! 美少女なあたしのビジュアルに免じてブクマ、ポイントもお願いねー!」
めぐる。前書ききと後書き両方でブクマ、ポイントねだるのやめなさい……ああ(-ω-;) 疲れが非道くて怒鳴れない(涙)




