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めぐるとお師(し)様(一)

めぐる「いよいよなろうへ進出よー!」


 キャラ立ちの権化がとうとう、なろうに来てしまいました……。


めぐる「何よ!? なんか文句あんの!?」


 いえ。ないです。


 えー、では、お久しぶりの方はお久しぶりです。初めましての方は初めまして。ミズモリと申します。


 読者様方。宜しくお願い致します!<(_ _*)>


めぐる「宜しくねー! 方言に標準語ルビあるけど殆どないからー! それに関西弁に似てるから、大体解ると思うわよー!」


 最初は標準語に方言ルビでしたが、アンケートと、リプと他の方からのご意見頂いた結果。

 方言に標準語ルビになりました。そしてルビは一部を残してなくしました。  宜しければ読んでやって下さい<(_ _*)>

 さて、この古ぅ~いガラクタ部屋べやをどーやって掃除しよーかしら?


 あたしはお()様のガラクタ――もとい宝物部屋の片付けを命じられて、悩んでいた。


 あたしはド田舎の山奥にある町で生まれ育った陰陽師(?)見習い。


 まだ半人前にも届かないけど、あたしの霊力は生まれつき強すぎるくらいで、自分でも制御が難しい。


 だから今、精神修行も兼ねてお師様(あ、お師匠様のことだからね)の宝物部屋の片付けを命じられて、掃除を始めよーとしてるんだけど――この部屋。はっきり言って汚部屋おべやに等しい!


 ほこりまみれてるし! 


 それに何よりっ!! 江戸時代(?)の春画しゅんがとか! エロ小説とか! ドエロいグラビア雑誌とか成人指定のエロ漫画まであるのよ! 

 もちろん中身は殆ど見たことないわ! あたしは清純な美少女なんだから!


 そんな清純派美少女中学生にこんな物がある部屋の掃除させるなんて! 何考えてんのよ! あのエロジジイっ!


 「思春期真っ只中の女の子に、こんな部屋掃除させるなんて……気が知れないわ」


 あたしはぶつくさいーながらも、使い捨てマスクを掛けて、頭に手拭いを被った。


 折角、昨日美容院行って、綺麗なボブカットにして貰ったんだから、埃塗れにはしたくない。


 軍手をめて、ほうきにハタキに水の入ったバケツにかわいた雑巾。着てる服は学校指定のジャージだけど、なるべく汚れないよーに割烹着も身に着けてる。


 「しょーがない。まずは……」


 窓を開ける。空気の入れ替えしないと、埃臭くて本当ホントしょーがない。


 今日はそこそこ風がある。

 

 季節は春。昔だったら杉花粉症が問題になってた季節だけど、あたしが生まれ育った時代には、杉は殆ど切り倒されて、あまり花粉が飛ばない無花粉の檜だったり梅とか松とかの木々が植樹しょくじゅされてる。


 外を見ると、ご近所の飼い猫が庭へ入り込んで、体全体を地面に付けて横たわりぐっすり眠っている。


 あのはご近所のタマちゃん。この辺り一帯を縄張りにしている黒と焦げ茶の縞猫しまねこだ。


 とても人懐っこくて、時々この町に降りて来る狸とかハクビシンとかの害獣になっちゃう動物達を、山の奥の奥へと追い返してる。


 あー、折角タマちゃんが庭に来てくれたんだから、こんな汚部屋の掃除なんて放り出してタマちゃんを、もふりたい~!


『何を考えておるのじゃ。ダメじゃぞ、めぐる』


 あたしの「サボりたい」とゆー気持ちに反応して頭の中で声が響く。


「解ってるわよ、姫神様。サボったりしないから安心してよ」


 あたしは頭の中で響いた声に答える。


『なら、いのじゃが』


 あたしの答えに安心したのか、それとも本気でサボるつもりがないことを覚ったのか、姫神様はそれっきり沈黙した。


 姫神様は生まれた時からあたしのうちに存在する神様。


 姫神様とは一心同体、不離一体ふりいったいな関係だ。

 あたしの霊力が制御出来ないくらい強いのも、姫神様があたしの身の内で起きているかから。


 普段は眠っててくれればいーのに、と思うこともあるけど、姫神様のお陰で助かってることも多いから文句は言えない。 


 こーやって考えてることも筒抜けなんだけど、生まれた時からだから慣れてしまっている。


 さって……そろそろ空気の入れ替えも出来た頃だろーし、掃除を始めますか!


 えーと……凄く嫌だけど、本棚行くか……。


 この部屋にはたくさんの本棚が置いてある。

 掃除は上から下にだからまずは本棚の一番上からよね。


 踏み台はあるけどいらない。手を伸ばせば届くから。

  

 てゆーか、どーして、本棚の本が横向きに積み上げられてるかなあ?

 

 まずはいくつか本を下ろして――って! 春画が一番上にあるんかい! いきなりだな!


 うっわー! ドエロい! 男の人の膝の上に女の人が座って○○して○に○○を○○して――って! いや! よく考えたらこれって美術品じゃないの!?  

 

 こんなド田舎で山奥の町の古い一軒家に、あっていーものなの! これ?


 ……しばし考えるあたし。

 そして、出した結論は――「ま、大丈夫でしょ」だ。


 お師様はバカじゃないんだから、美術品だとしても、ちゃんと許可取ってるはず。


 それにこの春画、色褪いろあせもしてないし、汚れも染みもない。


 適当に置いてるよーに見えても、ちゃんと管理してるんだ。って解る。


 じゃあ、あたしのやることは一つだ。埃を払って、元の棚に横じゃなくて縦に置いて――ん? いや、横でいーのか?


 うぅ~む。解らなくなって来た。

 ……ん~? よぉ~く見ると、これって掛軸かけじくになってないかな?


 あたしは少し躊躇ちゅうちょしながらも、掛軸になっているっぽい春画全体を開いた。


 うっわぁ~! エロいエロいエロいっ!!


 春画はやっぱり掛軸で、床の間とかに飾って置けそうな長さ。


 さっき見た絵だけじゃなくて、他にも数人の男女が絡み合っている絵が描かれている。


 こーやって全体見ちゃうと乱○――ス○ップシーンの絵なんだって理解出来ちゃうあたしの知識もなんかヤダ!


 そこに――


「めぐる~。掃除は進みゆうかえ?」


 野良仕事姿のお師様が部屋に入って来た。

 お師様は五十代前半くらいに見えるけど、本当は六十代後半だ。  


「なんじゃこら? なんちゃあ進んじゃあせんじゃいか?」


 呆れた表情のお師様に、ちょっとムカって来ちゃったあたしは思わず。


「あったり前でしょー! この春画って掛軸じゃない!? 折り目は付けてないにしても、どーしてちゃんと巻いとかないの?」


 と、怒りながらお師様を睨む。 

 

「しっかも埃被ってるし! こーゆー物は木箱にでも入れとくもんじゃないの!? どー扱ったらいーのか悩ませるよーな代物しろもの置いとかないでよ!」


 するとお師様はあたしが床に広げていた春画を、ちらり、と見てからあたしの顔をじっくり見つめた。


「めぐるは……この手のもんを見ても恥ずかしがらんにゃあ」


 ……何を期待してるんだこのエロジジイは……っ!


「そもそもっ!! こんなドエロい絵やら小説やらマンガやらグラビアやらある部屋を女子中学生に掃除させるなあーーっ!!」


 あたしはキレた。が――


ほりゃほりゃ(ほらほら)。そうやってすんぐにキレるき、こうやって精神修行をさせゆうがやに。なんちゃあ意味ないろうが」


 また、適当にそれっぽいこと言って……。


本当ホントはあたしが恥ずかしがるのを期待してたんでしょ?」


 お師様を上目遣いに睨み付ける。

 

いかん(ダメか)、バレちょったか(ていたか)!」


 お師様は悪びれもせずに、笑顔で答えた。


「お師様! それって孫娘にやっていーことじゃないからっ!!」


 そう、実は、お師様ってあたしの母方のおじーちゃんなんだよね。

  

めぐる「まーまーね」


 まーまーとは?


めぐる「あたしの目立ち方」


 ……そう。良かったね……。


 では、読者様方お読み頂きありがとうございます。

 次話も宜しくお願い致します!<(_ _*)>


めぐる「美少女なあたしに免じて評価とかブクマとかお願いねー!」 

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