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最弱は最強を飼っている  作者: 水冴
9/22

未来との契約

あらすじ


波希から未来との契約を求められる、契約の説明を聞くために未来と一緒に未来の親に会いに行き説明を聞いた。

「人の血を飲む事だと…ふざけるな!そんなことしたらもう人間じゃない、化け物じゃないか」


「その言葉は我々ではなく、そのようにした軍の研究員どもに言ってくれないか」


「人間が人間の血を飲むように作ったってことか?何で?いったい何のために」


「決まってるだろ、実験の為さ、あいつらは我々二人を取り込むには莫大な魔力がいると考えた。

魔力で我々を閉じ込めようとしたんだ。

だが、その魔力が貯まる時間は約1000年とても人間が実現出来る時間じゃない。

そこであいつらは人間の血を利用することにした。

人間の中に流れている魔力は全て血と一緒に血管を通って体全体に回っている、だから人間はどこからでも魔法を放つ事が出来る。

長々と話したが簡単に言うと人間の体だと血が一番魔力を持っているんだ」


「ちょっとまて、人間は体内に一定の魔力を溜めたらそれ以上は貯める事は出来ないはずだ」


「そうだ普通には出来ない、だからあいつらは独自の判断で人間に要らないものを消してそこに魔力を溜めて行ったんだ」


「人間に要らないものを消す?そんな事が出来るのか?」


「普通には出来ない、だからあいつらは貯めきった魔力に無理やり魔力を注ぎ続けたんだ。

それを続けて行くうちに未来の体は魔力補給を最優先とした、簡単に言うと10個あるコップの内一つが溢れている状態で、周りにある満タンのコップを一つずつ中身を捨てて溢れているコップと交換するって感じだ」


「それって下手をしたら理性や感情とかも無くなるんじゃないのか?」


「無くなるさ、うん、この話は本人に聞いた方が早いだろう、未来少し来なさい」


ゼウスが未来を呼ぶと奥の部屋から未来が出てきた。

ゼウスは今まで話した範囲を説明して未来は続きから話し始めた。


「んーとね、多分今雷切は魔力と引き換えに何を失ったかが気になるんじゃない?」


「あぁ、今はそれが一番気になる」


「そうだなーかなりあるからなー、まずは髪の色かな」


「次は痛覚だね、だから腕とか首筋を切っても平気なんだよ。

ここからは一気に言っちゃうね、感情、味覚、表情、色、記憶、だいたいで言うとこれぐらいかな」


「色ってなんだ?」


「あぁごめんね分からないか何なら今見せて上げるよ色が無くなったらどうなるか」


未来は自分の目を覆うように手をあてた。


「良いよ目を開けて見て」


未来の言う通りに目を開けた。


「なんだこれ…」


目を開けたらさっきまで居た木の部屋が白と黒しかないモノクロの木の部屋になっていた。


自分はずっと見ることができなかった、目を開けた20秒ぐらい経った頃に物凄い吐き気や頭痛が襲った、倒れそうになった時にやっと周りの色が戻った。


「はぁ…はぁ…未来今のはなんだ」


「あれが色を失った時に見える世界、私の目と雷切の目をリンクさせたの」


「つまり、今未来は周りがモノクロにしか見えてないのか?」


「うん、魔力が足りないからね、足りていたらちゃんとした世界が見えるよ、まあ、魔力が無い時が一番酷いけどね」


「魔力が無い時はどう見えるんだ?」


「それは聞かない方が良い」


「…わかった、そういや表情や感情も無くしたって言ったが、今出してる感情や表情は波希達と暮している時に取り戻したのか?」


「そうだよ、だから波希には感謝しているんだ、それじゃあ私の話はこれぐらいで良いかな?契約の方はお父さんに任せるね」


「よし話は終わったな、それじゃあ契約の話に戻らせて貰うぞ、契約と言っても簡単な取引みたいなものだ」


「取引?」


「うむ、契約者には未来の魔力の補給を要求する、さっき話した血の事だ、未来は補給の代わりに契約者となった者の命令を聞く、ただし、命令は全て聞くわけじゃない渡した魔力の量で聞くか聞かないかが変わる、命令が嫌なら指示でも良いや」


「その契約は契約者が現れなかったら未来はどうなるんですか?」


「現れるまで待つしかない、だけど待てる時間は一週間だ、それ以上待ったら未来は死ぬ、魔力は未来にとって必須なものだ、言わばガソリンだ、魔力を消費して心臓を動かしたり食べ物を消化したり、生きてく上で必須な事は全て魔力を消費している、だから契約で魔力を要求しているんだ」


「今自分と波希以外の契約適正者は居るんですか?」


「今は居ないだろうな、まず未来の魔力を補える程の魔力を持ってるのはお前とあの娘ぐらいだろう」


「そういや、最初に適正者としては波希を超えてるって言ってだけど、自分は波希より魔力は持ってないんですが」


「いいや、持ってるさ自覚が無いだけだ」


「それじゃあ、何で自分は魔法が使えないんですか」


「…魔力が多すぎてコントロール出来てないからだ、魔法を使いたいなら魔力をコントロール出来るようにしなければならない、コントロールをするのに一番確実で速いのが」


「未来に魔力を与え量を少なくする」


「正解、それが一番手っ取り早い方法だ、正直に言うとお前はこの方法しかない、魔力が多すぎるからな、まあゆっくり考えると良い、この契約は未来とお前渡辺の日常や人生を変える話しだ」


「はい」


話しがある程度終わると奥の部屋から未来が出てきた。


「お話終わったね、それじゃあ雷切そろそろ帰ろ波希が待ってる」


「わかった、ゼウスさん達色々ありがとうございました」


「また来ると良い、未来を頼んだぞ」


ゼウスの言葉を最後に自分達は未来が作った世界えと戻った。

未来の世界に戻ると波希が大きな木に寄りかかった状態で本を読んでいた。


「おっ、戻ったかどうだ説明は聞けたか?」


「あぁ聞いて来たさ、契約の話と今の未来の状況も」


「そうか…それでは、渡辺雷切、貴様に単刀直入に聞く、未来と契約を結ぶか、結ばないかどっちだ」


「俺は……」


未来と一緒に居る時間は長いとは言えない、だけど、短い時間でも一緒に居ると楽しかった、嬉しかった、もっと一緒に居たいと思った、もっと話したい、笑った顔が見たい、自分が犠牲になって未来が命を繋げれるなら。


「俺は…契約を結ぶさ…俺の血で未来が命を繋げれるなら、俺は結ぶさ」


…だけどなんだろう、凄い胸の当たりがモヤモヤする。

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