最低最悪の高校デビュー
はぁ…またか、自分の名前は渡辺雷切高校一年生だ、今中学合わせて魔法評価ランクEを取ったばかりだ、つまりは最弱だ。
この国ミーティアには魔法がある、ミーティアにとって魔法は誰もが持ってる物だ。
そのため、仕事が出来る出来ないか、いい仕事に着ける着けないかは魔法の評価ランクで決まる。
そして、その評価ランクを1つでも上げようとする者が集まる場所がこのミーティア国立魔法学園だ。
魔法の評価ランクは全部で7つまである。
最高ランクはSS、次にS、そこから下はA.B.C.D.Eとある、自分はその1番下のEだ、つまり絶望的な状況だ。
「今日はもう寮に帰るか」自分には両親が居ない、正確に言うと育て親はいるが自分を産んだ両親は自分が幼い頃に行方をくらませた。
寮で絶望しているとピンポーンとインターホンが鳴った、ドアを開けるとそこには学園長もとい自分の育て親波希莉絵が立っていた。
波希は少し悲しそうに「またEだったのか」と言った、自分はその言葉を聴いてごめんとしか言葉が出なかった。「まあ良い、取ってしまった事は仕方がない」その言葉を聴いて自分は驚いた、いつも、かなり叱られるからだ。
なぜ今回は叱らないんだと聞いた、すると波希は
「今日はまた別の用事があるからな」とにやけながら言った。
なんかもう、凄く嫌な予感しかしない。
この人がにやけるって事は良からぬ事はを考えてる事だ、やばい、今すぐにでも逃げたい。でも逃げたら殺される様な気がする…逃げたい。
波希はそんな自分をほおっておいて話を進み始めた。
「雷切お前には明日入ってくる転入生と暮して貰う」
…なんだそんなことか、もっと何か無人島で暮らせと言われるのかと思った。この人なら言いかねない。
それで、その転入生は魔法評価はいくつなんだと聞いた、波希は満面の笑みで内緒だと言った。
別に自分はいつも通りの暮らしができれば良いから
別に構わないと言ったら波希の笑がにやけに変わったその時察した、選択を間違えたなと絶望が地獄に変わったような気がする。
あぁ神様タダでさえ絶望中の自分を地獄にまで落とさないで下さい。
……もう、明日が怖い。