喋らない彼女
初めての投稿となります。
なんか新しい事を始めてみようと思い書いてみました。
小説は私自身書いたこともなく、むしろほぼ読んだことすらないなんちゃって野郎ですが読んで頂ければ幸いでございます。
1話1話短くまとめていこうと思っております。
拙いところが多々あるかと思いますがどうか最後までお楽しみ頂ければと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
「こんにちは。初めまして。」
「私が誰か知りたいって?」
「私は世界を創造した者...そうだな。言うなれば神かな。ククク...」
「これから私は1つ話をしようと思う。」
「物語の内容は、世界の終焉の物語。」
「私も薄々感じてはいたが、どうやら私の作り出した世界はもう限界を迎えそうだったみたいでね。」
「といっても私が作り出した世界だ。そう簡単には終わらせないがね。ククク...」
「だから私は、世界を救う為に1人の人間を英雄にする事にしたんだ。」
「その人間に私の世界を救ってもらう為にね。」
「今から話す物語は、1人の人間の長い長い世界を救済の物語。」
「それでは、ご覧頂こう。」
「Any happiness to end」
「今日は、雨だな。」
俺は、毎日必ず行くところがある。
違うな。毎日行かなきゃ行けない大切なところがある。
君にはあるだろうか?毎日行くような場所。
「こんな雨じゃあいつも大変だな。」
俺はいつものように、家を出て大切な場所へ行く。
この何もない世界でたった一つの大切な場所へ。
「今日は雨だからあんまりいいのはなかった。悪いな。」
俺は大切な場所へ着くといつものように好きな人に話しかける。
君にも好きな人は、いるだろうか?
俺は彼女の事が小さい頃から好きで今でも絶賛片思い中だ。
俺と彼女は小学生の時からの幼馴染みでよく一緒に遊んでいた。
ある時、彼女は俺に渡したいものがあると明日いつも遊んでいた公園に来て欲しいと言われた。
俺は絶対行くって約束したんだけど、約束の日風邪をひいてしまったんだ。
俺は公園に行こうとしたんだけど親に止められてその日行く事が出来なかったんだ。
風邪が治った次の日俺はどうしても謝りたくて彼女の家に行った。
でも彼女は俺を許してはくれなかった。
「心...お前はやっぱりあの約束の日俺が公園に行かなかった事、怒っているのか?」
「俺...お前に謝りたくてさ。ごめん...」
俺はいつものように彼女に謝る。
でも彼女は答えてくれない。
俺は8年間毎日のように謝っているが一度も返事をしてくれた事はない。
彼女は俺を許してはくれない。怒ってはくれない。
喋ってはくれない。
8年間ただの一言も....喋ってはくれない。
「じゃあそろそろ行くよ。また明日な。」
俺は彼女にまた明日と約束をして学校へ向かった。
「心、今日も許してはくれなかったな。」
俺は学校に向かいながら彼女の事を考える。
彼女の名前は霜月心。昔から俺は下の名前で呼んでいる。
とても明るく元気な女の子で誰にでも優しかった。
そんな彼女に出会ったのは、俺が両親の仕事の都合でこの街に引っ越して来た日だった。
俺が越して来た家の斜め向かいが彼女の家で、親が近所に挨拶に行くからとついて行った時、彼女に出会った。
俺は彼女を見た時、すごく胸がときめいたんだ。
まあいわゆる一目惚れというやつだ。
その時の俺はまだ小学2年くらいだったか。
ませた子供だと自分の事ながらそう思う。
それからはまあさっきの通り、家が近かったからよく遊んだよ。
約束の日の前までは...
俺は今でも思う。なぜあの日無理してでも行かなかったのか。
彼女が話し掛けてくれなくなってから俺は世界が何もないように見える。
実際俺の中には彼女以外何もない。
俺はたまにふと思う事がある。
生きていてもしょうがないんじゃないか?
それでも生きていればいつかは彼女が俺に話し掛けてくれるんじゃないか?
そう考えしまう。
だから未だにこの何もない世界で俺は生きている。
いつかは彼女とまた話せる時が来ると信じて...
「おはようございます。先輩。」
「おはよう。都駒。」
俺が学校ついて下駄箱で靴を履き替えていると必ず挨拶をして来る子がいる。
「今日も早いですね。私、とても感心します。」
「ありがとう。でも都駒の方がいつも俺より早く来て挨拶してくれるじゃないか。」
「エヘヘ。先輩に朝、挨拶をしたくて早く来ちゃうんです。」
「そ...そうか。なんか悪いな。」
「そんな...お礼を言われる事じゃないですよ。」
「これは私が先輩に挨拶したいからやっている事なんです。」
「そうか...ありがとう。」
「エヘヘ。」
この子の名前は都駒愛香。俺の一つ下の学年でいつも待っている。
とてもいい子だ。いい子ではあるが...なんて行ったらいいか少し変わった子だ。
「じゃあ先輩。今日は移動教室なのでもう行きますね。」
「おう。わざわざありがとうな。」
「いえいえ。ではまた。」
俺は都駒と別れた後自分の教室へと向かった。
学校での俺はそんなに目立たない奴でクラスのみんなともまあそこそこの付き合い方をしている。
そんなクラスの中でも、1人だけ俺の事をよく知る奴がいる。
「おはよう優人。」
俺のもう1人の幼馴染み新庄優人。心もよく一緒に遊んでいた。
「おはよう旬。今日も寄って来たのか?」
「ああ。寄ってきた。」
「そうか...なんか話せたか?」
「.....」
「そうか...すまない。」
「いや...大丈夫。」
「そういえば昨日、心のお母さんに会ったんだ。旬によろしくって言ってたぞ。最近顔見てないって言っていたが家には行ってないのか?」
「....」
「たまには行って見たらどうだ?心も喜ぶだろう。」
「...あそこに心はいない。」
「旬...心だってもう怒ってないさ。お前は考えすぎだ。」
「...優人は心じゃないだろ。なんでわかるんだよ。」
「それもそうだな。すまない。余計な事を言った。」
「いや...俺こそ...ごめん。」
「旬...そうだ。今日学校終わったら俺も一緒に行くよ。たまには俺も心に顔出さないとな。」
「ああ。ありがとう。多分心喜ぶよ。」
「そうか。」
「....」
キーンコーンカーンコーン
「朝のホームルーム始めるぞ〜。いらないものはしまえよ〜。」
チャイムが鳴ると先生が入ってきた。
ホームルームの時間だ。
「じゃあ旬。また後でな。」
「....ああ」
俺は最低な人間だ...
友達に心配をかけている事を知っていてこんな喋り方しかできない。
だからきっと心も口を聞いてくれない。
分かっているのに...
「優人...遅いな。」
学校が終わって、これから心の場所へ向かう為に校門で優人を待っていた。
優人は生徒会会長で今日は、生徒会職務があるとかで少し待ってて欲しいと言われていた。
「それにしても遅いな。早く終わるって言ってなかったか?」
そう思いながらも実は少し嬉しかった。
優人には呆れられているものだと思っていたからまさか一緒に行こうなんて言われるとは思っていなかった。
優人からすればともしかすると気を使って言ってくれたのかもしれなけど....でも嬉しかった。
「結構待ってるだけってのも退屈だなぁ。」
「なんかしてようかな。」
と言っても特にする事もないな...そんな事を考えていたら遠くから手を振ってこちらに向かってくる女の子が見えた。
「せんぱーい‼︎」
俺の一つ下の学年の都駒だ。
「都駒。今帰りか?今日はなんかあったのか?」
「ちょっと図書室で、本を探してたら遅くなってしまって...先輩も今帰りですか?」
「ちょっと優人を待っていてな。今日一緒に出掛ける約束してるんだよ。」
「優人先輩ですか?それならさっき生徒会室から出てきたのを見かけたのでもうすぐだと思いますよ。」
「そうか。教えてくれてありがとうな。」
「そんなお礼だなんて...って朝もこんな事言いましたね。エヘヘ。」
「ふふっそういえば言ってたな。」
都駒とそんな話をしていると学校の方から優人が向かってきていた。
「すまない旬。遅くなった。」
「あっお疲れ様です。優人先輩。」
「お疲れ。優人。」
「都駒さん。お疲れ。旬も待たせたな。」
「じゃあ行こうか。じゃあまたな都駒。」
「都駒さん。また明日。」
「はい。ではまた明日学校で。」
「おう。」
俺と優人は都駒と別れた後、心に会いに学校を後にした。
「旬と一緒に帰るのなんて久しぶりだな。」
「確かに高校に入ってからはほとんど一緒に帰った事なかったな。」
「俺も生徒会に入って忙しくなってしまってあまり時間が合わなくなったからね。」
「旬も最近だと俺とあんまり帰ろうとはしなかったしね。」
「そうかもな。」
「そこは否定しろよ。傷つくだろ。」
「はははっ悪い。」
「お前は昔からそういうところあるよな。」
「小学生の時、旬が俺にした事覚えてるか?」
「小学生の時?なんかしたっけか?」
「お前...覚えてないとは言わせないぞ。俺の給食のおかずをいつも勝手に食いやがって、それで俺が言うと悪いの一言で終わらせようとしやがったんだぞ。」
「そういえばあったかも...あんま覚えてねえ。」
「他にも俺の大切にしていた辞書を枕投げとか言って投げて川に落としたこともあったぞ‼︎まさかそれも覚えてないとか言うんじゃないだろうな‼︎」
「....悪い。覚えてねえ。」
「なっ‼︎お前はそうやっていつもいつも...はあ...もういい。お前に言っても無駄なのは昔から変わらないからな。」
「なんかごめん。」
「謝るな。本人が覚えてない事を謝ってもらってもこっちが虚しくなるだけだ。」
俺と優人はこんな話をしながら心の所に向かっていた。
「そういえば心にも怒られたっけな。優人君をいじめちゃダメだって。」
「別にいじめてはないって心に言ったけど聞いてくれなくてな。」
「そうだ。なんか心に買っていきたいんだけど何がいいかな?」
「優人?どうした?」
なぜか急に立ち止まった優人は少し向こうに見える公園を見ていた。
「....あの公園。」
優人が見ていたその公園は、俺たちがよく遊んでいた公園だった。
「なあ旬。昔あの公園で心と俺と旬の三人でよく遊んだよな。」
「お前はいつも心の事ばかり見ていて俺は少し居づらかったぞ。」
「そんな見てねーよ。それより早く行くぞ。心が待ってる。」
「.....なあ旬....お前はもう自由になれ。」
「は?どうした急に。」
優人はいきなり俺に意味のわからない事を言ってきた。
「どうしたんだよ優人。いきなり自由になれなんてよ。厨二病でもこじらせてるのか?」
「お前は心が死んでから毎日心の墓に話しかけて....
正直、見てるこっちも気が滅入ってくる。」
「....心が死んだ?何を言ってるんだ優人は。これから会いに行く奴を勝手に殺すなよ。」
優人はいきなり心が死んだと言った。友達といえど流石に頭にきた。
「心が死んだのはお前のせいじゃないだろ。何故そこまで頑なになる。」
「だから勝手に殺すなよ。いい加減にしないと怒るぞ。」
「いややめないぞ‼︎心は死んだんだ‼︎あの公園の前で車にひかれて‼︎」
「....死んでない。」
「旬‼︎目を覚ませ‼︎もうあいつは死んだんだよ‼︎あの場所で‼︎心はもう居ないんだよ‼︎」
「死んでない‼︎」
「旬....」
「心は...死んでない。」
そうだ。心が死んだなんてあるわけない。
だっていつも会いに行ってるじゃないか。
喋ってはくれないけど、いつもちゃんと会っている。
「優人はなんでそんな事言うんだよ。心の事嫌いなのか?」
「嫌いなわけないだろ‼︎好きだったよ‼︎俺も心が好きだった‼︎」
「なら心が死んだなんて二度と言うな‼︎」
「あいつはちゃんといるんだよ....」
「旬‼︎」
心は死んでない。ちゃんといる。毎日会ってる。
優人はなんで心が死んだなんて言うんだ?
さっきの話で怒っているのか?
俺は確かに空気が読めないのかもしれないしそれに対して怒るのはなんとなくわかるが、心が死んだなんて冗談にしても許せる事じゃない。
「もういい...今日も心のところには1人で行く。」
「旬‼︎ちょっと待て‼︎まだ話は終わってないぞ‼︎」
「俺は話なんてない。」
「おい旬‼︎」
そうだ。今まで俺1人で行ってたんだから、今更優人がくる必要なんてない。
それに心が死んだとか言う奴だ。連れて行った所で心も怒ってしまうだけだ。
そうだよ。喜ぶわけない。
俺はこれからも1人で行く。
「おい旬‼︎止まれ‼︎」
「....優人。お前はもう来なくていい。」
「いいから止まれ‼︎おい‼︎前見ろ‼︎」
うるさい。もういい。話しかけるな。
「旬‼︎‼︎‼︎」
「お前はもう来なくいいって言って...」
ドシャ‼︎‼︎‼︎‼︎
俺は横からくるいきなりの衝撃と共に意識が飛んだ。
いかがでしたでしょうか?
初めての投稿なのでどうしようか?と色々考えたのですが私の「性格上思いついたものを書く。」
になってしまい拙いものになってしまいました。
色々考えて作る性格では無いので多分話がわからない所とかも結構会ったかと思います。
それでも楽しんでいただけたとか続きが気になると思ってくれた方は、天使ですね。
一応完結までは書いてみようとは思っておりますので続きが気になった方は、どうか次回もよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。