一話
突然のことだった…学校で授業中にどこからか晴れであるにも関わらず落雷の音が鳴り響き、その内の一発が自分達のいる棟を直撃した。
「ゲホッ………」
なんだこの吐き気は…なんだっけ…ああそうだ落雷の音がして……それからどうしたっけ…
「話せるか」
……この声は小山先生か……!?
「はっはい…」
小山先生が俺なんかの所に来ていると言うことは他のみんなはもう大丈夫なのか……
「…荒井よ、お前はメンタルの回復だけは早いから言えるが、俺は一緒に行けない、どうやらお前達は別の世界に飛ばされるらしい。」
……え?、一緒行けないのはいいとして別の世界に飛ばされる?マジで?こう言うのって大体中世ぐらいの時代の世界だよね…マジかぁ…
「そこでだ…向こうでの兵科を決めるのを手伝ってやれと神様に頼まれたんだ。」
「……戦闘は確実にあるのか……まあそれはそれとして何の兵科があるんです?」
お前達はって事は他にも飛ばされる人がいるんだよな…他の人たちは何を選ぶんだろう?
「普通の歩兵…現代と同じ様なのだからな、と衛生兵、工兵、斥候兵がある、まずはお前の意見を聞かせてくれ。」
あ……現代と同じ様な感じなんだ、うーん、個人的には斥候がいいなぁ、でも他の人は何を選ぶんだろう?
「小山先生、他の人は何の兵科にしたかわかります?」
「ああ、わかるぞ、今のところ男のほとんどが歩兵で一部が斥候だな、女子に関しては気にするな、行動次第で敵対勢力になり得るからな。」
……男はともかく女子も飛ばされるのかしかも敵対勢力になり得るからなって……物騒だな……でも工兵がいないのはなぜだ……誰かが工兵を選らばないと駄目だもんな工兵にするか。
「小山先生、どうやら工兵が居ないようなので工兵にします。」
「まあ、そうなるか、だが工兵は普段の仕事の達成率次第で真っ先に殺されるぞ、覚悟しろ」
「ええ、意地でも生き残って見せます」
「そうか……ならもうお別れだ、滝川と協力しろよ、それが出来なくとも工兵を選んだ以上いろいろと巻き込まれるぞ、お前が他の男も女子も選ばなかった工兵を選んだんだからな、苦労するだろうが部活よりは楽だろう全体的に見れば話は別だかな」
「そんな貧乏くじを引いたみたいなことを言わないでくださいよ、実際そうなんでしょうけど、さよならです、ありがとうございました」
視界がぼやけていく、今の所不安は無いがこれからどうなるか自分でも全くわからない、まあ当たり前か…今から異世界に行くんだもんな…はぁ……