表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

生まれ変わり!?

3、生まれ変わり!?

二人と誓いを交わしてから数分後。

俺は、どう考えても明らかに日本じゃないところにいた。

「なあ・・・・」

「何?」

「ここ、どこだ・・・?」

途方に暮れた俺が尋ねると、レアンドラが答えてくれた。

「ああそうか、ずっと”現世”で暮らしてたんだもんね。ここはーーーーー」

幻世うつつよ、魔界と天界の境にある世界だ。」

「魔界・・と天界・・・。」

なんじゃそりゃ。

「多分、まだ状況がよく掴めてないと思うから、ざっと説明するね。ちょっと長くなるけど・・・。」

それからレアンドラが話してくれたのは、数時間前の俺だったら絶対信じなかっただろう内容だった。

ここは、今まで俺がいた世界とは違う、”幻世”という世界であること。

そしてここから先のはまた別の世界、”魔界”と”天界”があり、魔界にはさっきのメデューサのよう な”魔物”が、天界には全知全能の存在、いわゆる神様たちがいること。

そしてーーーー

「善、あなたは・・・天界の王、キルレイズ様の”器”--生まれ変わりなの。」

「・・・は?」

ウマレカワリ、とおっしゃられましたかな。

俺が?天界とやらの王の?・・・てか、

「その、天界?には神がいんだろ?神の王なんてあんのか?」

「キルレイズ様は、現世の人たちの呼び名で言えば、そうね、あなたも知っている筈。」

そして、レアンドラは一つの言葉を口にした。

ゼウス、と。

「ゼウス・・・」

なんか変な感じがした。っていうかいきなりこんなこと言われて平然としてる奴なんていないと思う。

そもそも俺の中でゼウスっていうと髭モジャの爺さんなイメージで、自分が生まれ変わりって言われてもピンとこなかった。

「そして俺たちはキルレイズ様の側近だった者だ。」

「・・・だった?」

「キルレイズ様は、1000年前、魔界王オルテガと相討って死んでしまったの。」

「魔界王?魔界にも王がいるのか・・・」

「そうよ。善がいた世界の言葉でいうとハデス。天界王と真逆の力を持っているわ。」

ハデス・・・冥界の王ってやつか・・・

「天界と魔界は、それぞれに均衡を保っている。しかし1000年前、オルテガは過ちを犯した」

「過ち?」

「この幻世と天界を乗っ取ろうとした。」

「・・・・!」

「そのオルテガの動きを察知したキルレイズ様は、自ら魔界へ出向かれた。そしてーーーー」

「オルテガと戦った、ってことか。」

うん、だんだん分かってきたぞ。

「キルレイズ様とオルテガの力は同格だった・・・そして相討ちになり、天界と魔界から王は消えた。」

「本来なら2つの世界の王は、100年ごとに生まれ変わるの。でも、各々相対する力に滅ぼされたことで、その周期が狂ってしまったーー」

「じ、じゃあ1000年間も王が居なかったってことか!?」

「そう。王を中心に成り立っていた魔界は荒れに荒れたわ。」

「天界は、神々が落ち着いていてくれたおかげで、何とか持ちこたえたが・・やはり、王が居ないというのは苦しくてな。」

ん?まてよ・・・

「俺がキルレイズの生まれ変わりなんだったら、オルテガの生まれ変わりもいるんじゃないのか?」

少しの静寂の後、レアンドラが口を開いた。

「ーーーーーーーええ。」

そう言ったレアンドラの顔は、なぜか曇っていた、ように見えた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ