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さらさらありませんが。

 ――その日から、彼を追うようになりました。彼のクラスに押し掛けては、彼と同じ時間ときを共有するようになりました。幸いと言って良いのか、傍から見れば彼はまるで魔法が使えない落ちこぼれ――彼に特別な想いを寄せるような生徒は、少なくとも私の目からは見受けられませんでした。尤も、そういう生徒がいたとしても負ける気などさらさらありませんが。


 ともあれ――彼との日々は、それまでにないほどの幸福に包まれていました。楽しくて、心安らぐ幸せな日々――ですが、一方で些かの苛立ちも覚えていました。それは、魔法が使えないことでロイを馬鹿にする皆さんに対してもですが……何より、それに怒るでもなく奮起するでもなく、ただニコニコと笑っている彼自身に対し些か……いえ、それなりの苛立ちを覚えていました。私も協力しますので、皆さんを見返しましょう――幾度そう力説しても、彼は首を縦に振ってくれることはありませんでした。……まあ、事情が判明した今となっては理解する外ありませんが。

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