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意地悪はほどほどに?
「……ところで、リリアさん。その、ほんとに今更だけど……こうして、僕と一緒にいて良いの?」
「それは本当に今更ですね。それでは逆にお尋ねしますが、どうして一緒にいてはいけないのでしょう?」
「それは……ほら、僕みたいな落ちこぼれと一緒にいたら、リリアさんの評判に酷く傷が――」
「そうですね、ロイは弱いですし。恐らくは、この学校の誰よりも」
「……ぐっ。……でも、だったらどうして……」
その日の昼休みのこと。
いつもの中庭にて、そんなやり取りを交わす私達。何とも遠慮のない私の言葉に、流石に少し傷ついた様子のロイ。……ふふっ、可愛いですね。
ですが、意地悪はほどほどにしておきましょう。私のために言ってくれているのに、あまり揶揄っては申し訳ないですし。そういうわけで、再び口を開いて――
「……確かに、貴方は弱い。この学校の誰よりも。ですが……同時に、貴方は誰よりも強い――私はそのように思っていますよ、ロイ」