表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/31

……まあ、流石に今回は――

 そう、彼の目をじっと見つめ尋ねる。基本おちゃらけた神様ですが、馬鹿ではありません。なので、今回の件に関しても何か重要な理由が――



「――今から七年も前の話じゃが……ロイは、自身の両親を殺してしまった」

「…………え?」


 不意に語られる、衝撃の言葉。……まさか、あのロイが。誰に対しても優しい、さながら善を体現したようなあのロイが? でも、神様が嘘を言っているようには思えないですし……そもそも、こんな悪質な嘘を吐くとは思えな――



「――まあ、もちろんロイの意思ではないのじゃが。ただ、暴走する魔力を制御できなかっだけ――常人には及びもつかない、辺り一帯を壊滅させてしまうほどの甚大な魔力をな」



 すると、常ならぬ表情で告げる神様。普段の剽軽なものとは想像も及ばない、甚く重々しい表情で。


 そして、それは彼の表情を差し引いても十分に信憑性のあるもので。辺り一帯を壊滅させてしまうほどの……意図せず命を奪ってしまうほどの魔力なんて、俄には信じ難い。


 ……だけど、実際に感じてしまった。あの時、ロイが纏っていた魔力は、あの教室へやにいなかった私にすらひしひしと伝わって。それこそ、私の魔力すら霞んでしまうほどに。暴走しなかったのは、当時と違いある程度は制御できるようになったからでしょう。魔力の制御は、感情の成熟度合いが大いに関わってきますから。


 ……ですが、それでもあれほどの魔力……いつ何時なんどき、再び制御不能になってもおかしくはありませんが……まあ、流石に今回はそうなる前に神様がどうにかしてくださるでしょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ