第8話 第一回イベント告知
森林エリアの初期位置に来ていた。
ここでシルヴィア、シャロンとフレンド登録を済ませた所で運営から通知が届いた。
第一回イベントの告知みたいだ。
「えっと各陣営の初期エリアの外にあるエリアではモンスターが溢れており、それが初期エリアになだれ込んで来るから迎え撃て。……ボクの出番だ!」
「イベントはちょうど一週間後のようじゃのう。それまでは準備期間といったところか」
「たくさん回復ポーション作りますね!」
「我輩も腕が鳴るぞ!」
「あ、掲示板も盛り上がってるよ!ボクも参戦しよ〜っと!」
◆◇
207.赤陣営のプレイヤー
おい!運営からの通知見たか!!
208.赤陣営のプレイヤー
当然だ。これは激アツ展開来たぞ!
209.赤陣営のプレイヤー
モンスターを相手にした防衛戦ですか?かなり定番のイベントですが、いきなりこれは難しいですね
210.赤陣営のプレイヤー
よかったわ!ワイ以外にもちゃんと難しさを理解しとるプレイヤーがおって!
マジシャレにならん難しさや!!
211.赤陣営のプレイヤー
>>210 そんなに?
212.赤陣営のプレイヤー
>>211 従来のゲームで防衛戦っていうと籠城戦か街から撃って出るが大半やが、ワイらには城壁も街もあらへん
213.赤陣営のプレイヤー
>>211 それに普通なら街で買える回復アイテムなども存在しません
多数を相手取る上で回復する手段が無いのはかなり厳しい戦いになります
214.赤陣営のプレイヤー
>>212、213 言われてみれば確かに!
215.赤陣営のプレイヤー
それに四つある初期エリアにモンスターは同時に来るのも厄介だ
戦力をバランス良く四つに分けた上で全体の指揮を執れるプレイヤーが最低でも四人必要だ
216.赤陣営のプレイヤー
VRMMOで寄せ集めの集団の指揮を執るのは無理あるぞ
仮に指揮を執れるプレイヤーがいたとして見ず知らずのプレイヤーの言うことに素直に従えるのか?って話だ
少なくとも俺は無理だ
217.赤陣営のプレイヤー
それが現状では一番の問題点ですね
218.赤陣営のプレイヤー
はいはーい!ボクに良い考えがあるよ!
指揮を執るのはこの準備期間に各エリアで最も活躍したパーティーでどう?
219.赤陣営のプレイヤー
>>218 準備期間で活躍したパーティーか……
その活躍したかどうかはどうやって決める?
220.赤陣営のプレイヤー
>>219 そんなの古来から一つしかないよ!
多数決!各エリアで最も活躍したと思われるパーティーを多数決で決めて勝ったパーティーが指揮を執る!
221.赤陣営のプレイヤー
全プレイヤーにチャンスがあるのはいいな!
俺はそのアイデアに賛成!
222.赤陣営のプレイヤー
私も問題ありません
現状、最も平和的に解決する方法だと思います
223.赤陣営のプレイヤー
ワイも賛成や
指揮能力とかじゃ決めようがないからこの準備期間の活躍度合い、つまりは人望で決めるってことやろ?
224.赤陣営のプレイヤー
そう!!
225.赤陣営のプレイヤー
よっしゃ!ワイのパーティーが荒野エリアにいるプレイヤーには周知させる!
みんなも掲示板を見とらんプレイヤーにこの事を伝えて回ってくれ!
226.赤陣営のプレイヤー
それからプレイの自由を奪うわけではありませんので、個人で戦うか赤陣営の一人として戦うか各自が選択してください
これも併せて伝えていただけると助かります
227.赤陣営のプレイヤー
>>225、226 了解だよ!
228.赤陣営のプレイヤー
>>225、226 わかった!
◆◇
準備期間の活躍度合いで誰が指揮を執るのか決める。
信頼関係を構築できていない現状の最適解のように思えた。
「ネヴィア、よくやったぞ。これで森林エリアは妾たちが指揮を執ることが決まったも同然」
「えっと、シルヴィアさん、それって何でですか?」
「無論、妾がおるからじゃ!」
「「「……」」」
「冗談じゃ!シャレが通じん奴らめ。ネヴィアの罠とシャロンの回復アイテム。掲示板を見ておれば、これの重要性くらいわかるじゃろ?」
「あ、そっか」
指揮云々はどうでもよいが、イベントに向けしっかりとした準備をせねば。
Lv上げも必須だが、現状掲示板でも挙がっていた回復手段が無いという問題。
これはシャロンが大量に回復ポーションを作り、他のプレイヤーたちに渡すことができれば、解決する。
「妾たちはまず回復ポーションの大量生産に取りかかりたいが、シャロンはそれでよいか?現状、シャロン以外に生産職はおらぬと思うから負担は大きいが……」
「私は大丈夫です!戦うのが苦手で生産職を選んだので!それに作るの楽しいですし!!」
「ふむ、では妾たちは素材集めじゃのう。二人とも今、持っておるドロップアイテムじゃが、使い道が無いのであれば、この為にシャロンへ譲ってもらえると助かる。妾は手持ちが無くてのう」
「もちろんだよ!」
「うむ、我輩も問題無い」
「ありがとうございます!!」
それぞれメニューウインドウを操作し、シャロンにドロップアイテムを全て譲渡した。
どう考えても回復ポーションの素材にならないであろうゴブリンの肝などもあるが、これで良いだろうか。
「シャロンよ、つかぬ事を聞くが、ゴブリンの肝なども回復ポーションを作る上で必要になるのか?」
「あ、いえ、必要なのはモンスターを倒した時にドロップする魔石と薬草です。私は『錬金』のスキルを取得してますから不要なモンスター素材は薬草や魔石などに変換できるんです。スキルLvが低いので効率は良くありませんが」
「妾たちはシャロンの生産の為にモンスターを大量に倒すのが一番じゃ!ネヴィア、よからぬ輩がシャロンの作ったアイテム目的で集まってくるやもしれんから一緒にいてやってくれぬか?妾とキングはモンスターを倒して素材集めをしてくる」
「オッケー!任されたよ!二人とも頼んだよ~」
「ではキングよ、二手に分かれて効率良くモンスターを倒すぞ」
「うむ、了解した」
NAME:キング
Lv5→7
職業:砲撃手
HP:150→190
MP:590→650(+10)
物理攻撃力:54→58(+1)
物理防御力:8→10
魔法攻撃力:5→7
魔法防御力:7→9
素早さ:9→11
精度:5→7
SP:2→0
〈スキル〉
『ファイアLv4』『物理攻撃力強化Lv1』
NAME:ネヴィア
Lv5→7
職業:トラッパー
HP:190→230
MP:120→160
物理攻撃力:5→7
物理防御力:10→12
魔法攻撃力:7→9
魔法防御力:9→11
素早さ:13→15
精度30→32
SP:9→11
〈スキル〉
『遠隔設置』『落とし穴Lv3』『針穴Lv1』
NAME:シルヴィア
Lv1→8
職業:奇術使い
HP:70→210
MP:220→360
物理攻撃力:1→8
物理防御力:2→9
魔法攻撃力:21→28
魔法防御力:5→12
素早さ:7→14
精度:14→21
SP:10→5→12
〈スキル〉
『奇術Lv1→3』『火雨Lv1→3』『空中浮遊Lv1→3』
NAME:シャロン
Lv7
職業:クリエイター
HP:70→190
MP:40→160
物理攻撃力:3→9
物理防御力:4→10
魔法攻撃力:1→7
魔法防御力:3→9
素早さ:7→13
精度:32→38
SP:10→5→11
〈スキル〉
『製造Lv1→4』『錬金Lv1→2』『品質向上Lv1』