第5話 Lvアップ
「ボクは偶々キングを見かけて声を掛けただけ。トラッパーは一人じゃ戦えないから。……キングはそれでもボクと一緒にこのままパーティー組んでくれる?」
「無論だ!我輩はネヴィアとこのままパーティーを組むつもりだ!」
ネヴィアの罠があると戦いやすさが段違いだ。先ほど一人でゴブソルとゴブメジの相手をしたからな。それを身を以て体験した。
もし、ネヴィアがいて落とし穴の罠を設置できたらきっともっと余裕を持って勝利できただろう。
「これから先、強敵と戦う上でネヴィアの力は必要だ」
「!!……そっか。ありがと」
ここまで喜ばれると少しむず痒いな。
こういう時、どういう話をすべきなのかさっぱりわからない。……話を逸らすか。
「ところでネヴィアよ。先ほど他エリアと言っていったが、あれは何の話だ?」
「……ふふ、はは。ホントに知らないんだね。赤陣営の初期エリアはこの森林エリア以外にもあるんだよ。草原エリア、岩石エリア、荒野エリアと三つね。もし、他のエリアに行きたいならメニューウインドウにあるエリア転移で行けるよ」
「ほお、なるほど。このような項目がメニューウインドウに存在したのか」
「まあ、知り合いが他のエリアにいるとかじゃない限り、今は使わないかな」
ぼっちでゲームを始めた我輩には無縁ということだな。
一応、他のエリアに転移できるとだけ覚えておくか。
「あ、キングは掲示板見てなかったよね。一応、赤陣営のトッププレイヤーは初期エリアのエリアボスを倒してるって伝えておくね」
「なる、ほど?」
他のVRゲームをしたことが無いから比較対象が存在しない。
1週間で初期エリアを攻略が果たして速いのか遅いのか。皆目見当も付かん。
「ははは、よくわかんないって顔してるね。さすがに青と黒陣営の攻略ペースはわからないけど、βテストの攻略ペースから考えると速いと思うよ。このゲームはモンスター1体1体にAIが搭載されてるから比較的攻略難度は高いし」
AIか。確かにモンスター同士の連携や戦術的に我輩の背後を取ったり決まった行動パターンで動いてはないな。いや、それにしては些か落とし穴に引っ掛かり過ぎの気も。
「何考えてるか知らないけど、エリアボスに挑戦するのはまだ早いからね」
「別にエリアボスの事を考えていたわけじゃないぞ。だが、まだ早いとは何故だ?」
「Lvが低いから。攻略したプレイヤーは軒並みLv10を超えてる。ボクたちはまだLv4だよ」
「我輩の攻撃力なら当たれば倒せそうだが」
ネヴィアが突如として頭を抱えた。
今、変な事言ったか。いや、そんな事ないと思うが……。
「そうだった。キングって物理攻撃力に全振りした砲撃手だったね。当たればワンチャンありそうだけど、まだダメ!せめてLv5になってから!」
このゲームはLvが5の倍数になると新たなスキルを取得できる。これはSPを使わずに取得できる一方、職業毎に取得するスキルは決まっている。無論、砲撃手は情報が無いので、どんなスキルを取得するかは調べてもわからん。
それからLvを5に上げるべく通常のゴブリンと幾度となく戦った。
もっと奥に進むと先ほど単独で戦ったゴブソルなどが出現する。
しかし、ネヴィアの落とし穴で罠にはめることができるのは通常のゴブリンだけ。Lv3になるとゴブソルなども罠にはめることができるみたいだ。
その後、ネヴィアの『落とし穴』スキルがLv3に上がると同時にネヴィアのLvが5に上がった。ちなみに我輩は単独で戦った時の経験値があったので、先にLv5に上がっていた。
そして今のステータスはこんな感じだ。
NAME:キング
Lv1→5
職業:砲撃手
HP:70→150
MP:470→590(+10)
物理攻撃力:46→54(+1)
物理防御力:4→8
魔法攻撃力:1→5
魔法防御力:3→7
素早さ:5→9
精度:1→5
SP:0→4→0
〈スキル〉
『ファイアLv1→4』『物理攻撃力強化Lv1』new
NAME:ネヴィア
Lv1→5
職業:トラッパー
HP:110→190
MP:40→120
物理攻撃力:1→5
物理防御力:6→10
魔法攻撃力:3→7
魔法防御力:5→9
素早さ:9→13
精度:26→30
SP:10→5→9
〈スキル〉
『遠隔設置』『落とし穴Lv1→3』『針穴Lv1』new
我輩は新たに『攻撃力強化』のスキル、ネヴィアは『針穴』のスキルを取得した。
『攻撃力強化』はLv1だと物理攻撃力を+1するだけみたいだが、これで更に火力を強化できる。
ネヴィアの『針穴』は落とし穴の底に針が敷き詰められた罠を設置できるみたいだ。しかも『落とし穴』と『針穴』は重ねて設置することが可能でその場合はより強力な罠になるそうだ。
ただ、ネヴィアの場合はMPが少ないので、乱発はできない。