第一章 二話 公開斬首!?
してもいない虐めの疑いを掛けられた昨日の今日。
アメリダは、城の大きなホールに居た。
周囲にはこの国の重臣達と、王とジュリを連れたフィル王子がいる。
「ではアメリダ、お前の罪状を話す。」
そう言い放ったのはフィル王子。
昨日のパーティーでも長々とアメリダのありもしない虐めについて語っていたが、まだ把握していない王や重臣達に聞かせる為なのだろう。
察しの悪い重臣達が罪状という単語を聞いてぎょっとしている。
そんな人達の事を無視してフィル王子が語りはじめる。
「まず、殺人未遂。お前はジュリ男爵令嬢を殺すように殺し屋を雇った。そして反逆罪。隣国の王子と密かに密会し、国の機密情報を隣国に流した。これらの他に、ジュリ男爵令嬢に対して嫌がらせなどもしているが、主な罪状はこれらだ。」
(………反逆罪?昨日はそんなことを言っていなかったのに?)
でまかせが一つ二つ増えたのはどうでもいい。
だが、その内容が内容だ。
(反逆罪、この国で最も重罪となる罪。殺人未遂くらいなら一族もろとも追放ぐらいでしょうけど…)
アメリダは両親を5歳のときに亡くしている。それからは優秀な子がいなかった、レグジュール家に引き取られた。
親戚内をたらい回しにされていた自分を引き取ってくれた事には感謝しているが、元伯爵令嬢の自分は道具として使われている。
だからアメリダと一部を除いたレグジュール家の者たちとは他人と思うようにしている。
そんな環境だから、一家追放でもいいなと思っていたが、反逆罪となれば処刑並みだ。
もちろん一切述べられた事はしていないが、虐めや殺人罪未遂はジュリ嬢の差し金だろう。だが、反逆罪などジュリ嬢にとっては関係ない。まぁ、アメリダの事を嫌っているようだから関係無くはないと思うが、国母の座を掻っ攫うには殺人未遂で十分なはずだ。
「あの、殿下。申し上げたい事が…」
「言い訳しようとしても無駄だ。全て証拠は揃っている。」
弁明しようとしてもこれだ。
このままではきっと処刑だろう。
流石に焦り初め、どうするか頭を絞り出していると、そのうちに偽物の証拠の説明と流したと言っている情報についてフィル王子が語る。
震える手を必死にドレスの裾に押し付け、どうにか分かってもらおうとするアメリダに、フィル王子は冷たい瞳で言い放った。
「これらの罪を踏まえ、アメリダ・・レグジュール公爵令嬢を公開斬首とする。日程は後ほど伝えよう。」
焦りで頭痛がしてきたアメリダの脳に、その声はやけにはっきりと聞こえた。




