表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

AI屋台 第25話「説得メガホン」

作者: エドゴン

【1.序章】


梅田「俺は梅田。警察官である。今日も人質事件が起きてしまった。これから説得に行くところだ。説得は俺の得意分野だ。」


1時間前。


犯人「この小学校でいいかな。ふっふっふ。」


犯人は授業中の小学校に不法侵入をした。そして1年1組の前にやってきた。


犯人「動くな。全員隅に移動しろ。言うことを聞かないとぶち殺すぞ。」


学生「うわーん。」


泣き出す子もいた。


犯人「お前が担任か。ガキどもを黙らせろ。」


担任「はい。わかったので傷つけないでください。」


他の学級の生徒は異常事態に気づきみんな校舎の外へ逃げて行った。警察にももちろん連絡をした。


犯人「よし、隅っこに寄ったな。何か怪しい行動をしたらすぐにぶち殺すからな。気をつけな。」


担任「わかりました。」


そしてしばらくすると警察が到着した。パトカーは10台以上。梅田はメガホンで犯人に話しかけた。


梅田「警察です。人質を解放してください。まだ間に合います。」


警察は会話ができるように犯人の近くにメガホンを置いた。


【2.要求】


梅田「要求はなんですか?」


犯人「1億円用意しろ。用意しなかったらこいつらをぶち殺すぞ。」


梅田「まず落ち着きましょう。」


犯人「1時間だ。1時間だけ待ってやる」


梅田「1億円も用意するには時間が掛かります。待ってください。」


犯人「仕方がない。1億用意するまで待ってやる。早くしないと一人ずつ殺していくからな。」


梅田「わかりました。用意しましょう。」


1億円は実は用意はしていなくて、梅田は説得を続けていた。


梅田「バカな真似はやめましょう。」


犯人「早くしろ。子供達の体力も残り少ないぞ。」


梅田「1億円を何に使うんです?」


犯人「お前には関係ないだろ。会社が倒産してお金が必要なんだよ。絶望の崖っぷちというやつだ。」


梅田「だからと言ってやっていいことと悪いことがあります。」


犯人「知ったことか!俺の苦しみを分け与えているだけだ。」


梅田は犯人の説得に苦戦をしていた。


【3.AI屋台登場】


ピッカーン。


梅田は次の瞬間意識が奪われた。


梅田「こ、ここはどこだ?確か小学校に立てこもっている男を説得していたはずだけど。」


エドゴン「いらっしゃいませ。」


梅田「あなたは一体。」


エドゴン「AI屋台にようこそ。AIスキャンを受ければ今のあなたに相応しいアイテムが出現しますよ。」


梅田「少し頭がゴチャゴチャしています。」


エドゴン「AI屋台は神出鬼没。どこにでも必要としている人がいれば現れますよ。」


梅田「そうだったんですか。私には何かアイテムが必要だということですか。」


エドゴン「AIがそのように判断しました。」


梅田「AIスキャンをお願いします。」


エドゴン「かしこまりました。」


びろろろろーん!!


わずか3分ほどでAIスキャンは終わった。


エドゴン「おおこれは!説得メガホンでございます。」


梅田「なんですかそれは。」


エドゴン「それはお買いになった方だけがわかるのでございます。」


梅田「いくらですか?」


エドゴン「5,000円でございます。」


梅田「説得できるメガホンということなのか?今の俺にぴったりなアイテムだな。買います。」


エドゴン「お買い上げありがとうございます。代金は銀行口座から引き落としさせていただきます。」


梅田「はっ!」


梅田は意識を取り戻した。どうやら夢でも見ていたようだ。


梅田「このメガホンは!説得メガホン!確かめてみよう。」


【4.説得メガホンの効果】


梅田は説得メガホンで説得を始めてみた。


梅田「バカなことはやめましょう。両親が悲しみますよ。」


犯人「俺にも両親がいたのか。」


梅田は明らかに犯人に変化が起きたことを察知した。


梅田「今ならまだ間に合います。立てこもりなどは止めて真面目に生きていきましょう。」


犯人「でも借金が。」


梅田「借金は自己破産をすればチャラになりますよ。」


犯人「そうなのか。」


梅田「こんなやり方をやっても1円もあなたには入りません。法律を賢く使いましょう。」


犯人「お、俺は悪いことをした。」


梅田「さあ子供達を解放しましょう。今ならまだ間に合います。」


犯人は子供達や担任の先生を解放した。警察官が入ってきて犯人は取り押さえられた。


梅田「すごいメガホンだった。説得の効果が数倍にアップしたようだった。買って正解だったかな。それにしても意識が遠くなるとは不思議な現象だったな。」


そして犯人の取り調べが始まった。


犯人「すみませんでした。会社が倒産して崖っぷちだったんです。一発かまそうと思っただけです。」


警察「それは良くないな。子供達にはトラウマとして心に傷が残るんだぞ。今回は怪我人が出なかったのは不幸中の幸いだったが。」


しばらく取り調べが続き、犯人には重い刑罰が課せられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説をお読みいただきありがとうございます。
小説の作者「edogon」の詳しい自己紹介はこちらです。
自己紹介や持っている障害について

私が運営しているブログはこちらです。
ブログ「HCap」
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ