表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/953

71話 いったい何者ですか?


だ、だれ?

私は、ネロのほうを向くと、ネロは首を振った。

ほんとに、だれ?


「ジェリ!」


その女性を見て、グラースさんは声を上げた。

そんな様子を見て、女性はニコニコとグラースさんに近づいた。


「私が送ったお土産の使い道が分かったって、連絡がきたから、いったいどんな使い方をしたのかと思ったけど。帰ってきて正解だったわ。」


私が送ったお土産…

まさかこの女性、ビスクートさんの奥さんで、メルのお母さん。

第一印象のみだけど、破天荒そう…

メルに似てるわ。


「でもどうやって、こんな使い方を?」

「教えてくれたのは、この人だよ。お母さん」


メルが、私の背中を押して女性の前に。


「観光部から来てくれた、チヒロ。」

「コスモス観光部から来ました、有間千紘です」

「観光部…、なるほどね。お世話になったみたいで、ありがとう。私は、ジェリよ。」

「よろしくお願いします。」

「異世界で、甘い物以外の食べ物を手に入れたはいいけど、使い方がいまいち、ピンと来なくてね。ミシュティに送ったら何とかなるかしらと思ったんだけど、みんな分からないって、なってしまって。」


だから、グラースさんの家に、放置されていたわけね。


「一つ質問なのですが、買った先から、教えてもらわなかったんですか?」

「買ったところも、使い道が分からなかったみたいで、正直だまされたと思ったのよね。」


納得です。


「私も、このパーティに参加してもいいかしら?」

「ぜひぜひ」


ジェリさんが帰ってきて、メルもなんだか嬉しそう。

なんだか、パワフルな人だな。

そんなことを思いながら、私は、自分が食べるケーキを取りに行った。



……。

食べ過ぎた。

楽しいとつい食べ過ぎちゃうんだよね…

お菓子関係なく、普通に食べすぎて胃もたれ。

ちょっと、外に出て風でも当たろうかな。

バルコニーの方に出て風にあたる。


気持ちいい。


「どうかしましたか?」


声のする方へふりかえると、そこにいたのはビスクート王。


「食べすぎちゃったので、風にあたりに来たんです。」

「そうだったんですね」


ビスクート王は、私の顔をじっと見てきた。


「もちろん、勝手な所に入ってはいないですよ。」

「分かってますよ。…少し、お願いがあるのですが、手伝ってもらえないでしょうか?」


お願い?


「私は何を?」

「ここに隠れていてもらっていいですか?」


ビスクート王が、一瞬窓のほうを見て、私とネロを近くにあった窪みに押し込む。


なんで?

というか、私は何を手伝えばいいの?

戸惑っていると、誰かの声が聞こえた。


「来たぞ、ビスクート。」


窪みの隙間から、覗いてみるとそこにいたのは、蜂蜜のようなきれいな金髪のグラースさん。


ん?

グラースさん?


「ん?なにかいるのか?」

「風じゃないですか?」


ばれそうになるのを慌てて、息を止めて、回避。

雰囲気が違う、グラースさんに声を出しそうになる。

ネロの方を向くと、ネロもその様子をじっと見ていた。


すると、ビスクート王が口を開く。


「グラース兄さん、姉さんも帰って来たんだし、そろそろ王様に戻ったら?」


ちょっと待って。

グラース兄さん?

姉さん?

王様に戻る?


ちょっと待ってどういうこと?

どういう関係なんだ。


ビスクート王の衝撃発言に、私は開いた口がふさがらなかった。

読んでいただき、ありがとうございました!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

嬉しいです。


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ