593話 ピクニックには、お弁当が欲しい物です
今日は、アンジュ君とアンヘル君と一緒に公園にお出かけの日。
言ってしまえば、ピクニックってことでしょ?
ならば、必需品を準備しなくては。
そのために早起きをしたんだから。
昨日、盛り上がりに盛り上がったババ抜き大会を強制終了させて、寝る時間へと移行したけれど、皆、寝られただろうか…?
アンジュ君とアンヘル君、さらにネロがグッスリ眠れたことは、よく知っているんだけどね?
なにせ双子天使と猫ちゃんは、私のベッドでゆっくりお休み中だから。
結局、あの後アンジュ君とアンヘル君は、眠くなってしまったのか途中でリタイア。
そのまま私の部屋で寝てしまい、私の布団を握って離さないので、そのまま私の部屋に寝て貰う事となった。
まぁ、ネロはいつも通り
「さて、やりますか。」
キッチンへと向かい、手を洗う。
買ってきた食パンと野菜とジャム。
それから、ご飯を炊く。
ピクニックと言ったら、やっぱりお弁当でしょ。
昨日寝る前に思いついたため、朝早くからコンビニへ買い物に行った。
定番のサンドウィッチとおにぎり。
残るメンバーのお昼にして欲しいから、多めに作らないと。
おにぎりは、ネロと一緒に作った時のおかずにしよう。
梅干し、ツナマヨ、昆布。
ちょうど残っているから、ご飯が炊き終わったら握るとしよう。
サンドウィッチは、タマゴ、ツナ、ハムキュウリ、いちごジャム。
タマゴを茹でて、潰し、マヨネーズとコショウで味を調える。
ツナマヨは、チューブがあるし、ハムときゅうりは、マヨネーズをパンに塗って切った食材を挟む。
いちごジャムも塗って…
ひたすらサンドイッチに具を挟んだり、塗ったりしていると、ふわふわと飛んでいるネロがニョキッと視界に入って来た。
「何をやっているんだ…?」
「おはよう。もしかして、良い匂いに釣られた?」
ご飯の炊けるいい匂いがして来る。
まだまだ眠そうだけど、お腹が空いて起きてきたとか?
いよいよ、食いしん坊じゃないという言葉の信ぴょう性が無くなってきているけど?
「今日のお昼ご飯を作っているんだよ。」
「昼…?」
「そう。アンジュ君とアンヘル君と一緒にピクニックに行くでしょ?だからお弁当づくりしているの。」
「…朝は?」
朝は、こんなことになっているので、買ってきたパンを皆には食して貰うつもりだ。
お昼ご飯を作りながら、朝ご飯を作るには、昨日の夜から準備が必要だったと思う。
「コンビニのパンだね。」
「…そうか。」
一通り作り終わって、冷ましの作業。
そのまま出来上がった物をくるんでしまうと、曇っちゃうからね。
そして、全部の作業を終える頃には、結構いい時間になっていた。
「間に合って良かったぁ…」
思い付きの行動にしては、よくやった方だと自画自賛したいくらいだ。
「おつかれ。」
そして、ネロは私の作っている横で、つまみ食いをしている。
パンにはさむ予定だったタマゴマヨネーズや、カットしたキュウリやハムをもぐもぐと食べている。
「やぁ、おはよう。チヒロ、ネロ。」
「アルバートさん。おはようございます。」
「チヒロは、朝早いね。」
「はい。みんな分のお昼を少々作っていたので。」
出来上がった分をピクニックに持っていく分と、残ったメンバーで食べる分に分けて、持っていく分は、袋に入れて、残りは冷蔵庫へとしまった。
「お昼はチヒロの手作りか。ありがとう。」
「いえいえ。お手軽なもので、お腹いっぱいになるか分からないんですけど…取りあえずどのくらい皆が食べるか分からないので、それなりの量を作っておきました。安心してくださいね。」
「…え?あぁ、ありがとう。」
さて、皆まだ寝ているみたい。
取りあえず、ピクニック組は起こして、行く準備をしてもらわないといけないな。
「アンジュ君、アンヘル君。起きて。」
私は、まだ二人がすやすや眠っているベッドの傍に行き、二人をユサユサと起こすのだった。
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