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584話 天使たちの希望を叶えます


「それじゃあ、アンジュ君、アンヘル君。地球に来て、どんなことをしてみたかった…とかある?」

「チヒロのお部屋を見たい。」

「チヒロとお泊りしたい。」


それは既に目的が達成できるものでは?

お部屋を見たいは、もう見ているし、お泊りも今日できるでしょ?

目的達成で帰界ならば、一日滞在すれば、帰れる案件なんだよなぁ。


「双子の願いはお手軽でよかったな。」

「あまりにも私が何もしていないので、逆に良くない気がする。」


私がお手伝いをしなくても、達成できるものなんて、観光案内人としてどうなんだ?


「アンジュ君、アンヘル君。ほ、他にはある?」

「ほか?」

「うーん。」


二人はコテンと首を傾げて、うんうんと考え出した。

私から提案してもいいけれど、それだと私が二人としたいことになってしまいそうなので、二人から希望が出るまでは、黙っていた方がいいだろう。


「あ。」

「なになに?何をしたい?」

「チヒロとご飯食べたい。」

「僕、チヒロのご飯が食べたい。」


ちょっとは、私が何かしらすることが出てきたけれど、これも外に出る必要がないというか…地球じゃなくてもいいというか…


「俺もチヒロのピクルスが食べたい。」


ネロも便乗して、希望を伝えてこないでくれないかな?


「アンジュ君。地球ではいつでも一緒にご飯は食べられるし、アンヘル君もなにか希望があれば、作れるよ。」

「ホント?いつでも一緒に食べられるの?」

「僕、チヒロのおむらいす?が食べたい。」


そんなに喜んでくれるとは…

そんな感じなら、コスモスでも、もっと二人とご飯食べに行ったりすればよかった。


「オムライス…」


ネロは、ボソリと呟く

そうか。

ネロは、オムライスを食べているんだった。

すまんな、ネロ。

もう一度、オムライスを食べよう。

天使のお願いを、私は無下には出来ません。


…これ以上、他には?と聞くと、混乱してしまうだろうか?

せっかくだし、アンジュ君とアンヘル君にも地球の外の空気に触れて貰いたかったんだけど。

すると、もじもじと何かを言いたそうに、アンジュ君とアンヘル君が私の方を見てきた。

ん?

なんだ?


「俺、チヒロと遊びたい。」

「僕も、チヒロと遊びたい。」


何とも可愛いお願い事に、私の顔はだいぶ気持ち悪い事になっていただろう。


「お、いいね。どんな事をして遊びたい?」

「チヒロと追いかけっこ。」

「チヒロと競争。」


…それ、私勝てる可能性あるかな。


「オッケイ。じゃあ、外でいっぱい遊べる所にしようか。」

「うん。」

「やったぁ。」


二人がキャッキャと喜んでくれるのを見て、私も嬉しくなる。


「どこか、いい場所があるのか?」

「大きい公園に行こうかな。巨大アスレチックに広場。二人の希望に沿うものだと思うよ。」


そして、私の希望にも沿うものだ。

アンジュ君とアンヘル君と一緒に遊びに行くとしたら、公園だと初めから思っていたしね。

他の場所でも楽しいと思うけど、公園で走り回る二人を私は見たい。


「お前、欲望たっぷりじゃないか…」

「もちろん、二人が違う希望を出して来たら、別の場所を一生懸命に考えるつもりだったよ?」


あくまで、私は観光案内人ですから。

お客様の希望に沿うように、務めるのが仕事だしね。

ネロの希望も限りなく聞いていると思うけど?


「ネロも希望があれば、何でも言って。叶えられる範囲で叶えるから。」

「そこは、叶えるって言いきれよ。」

「いや、それは、叶えられる範囲で叶える…の方が信じられるでしょ?何でも叶えるのは、まぁ、無理でしょ。」


時間的にも金銭的にも限りがある訳だしね。


「じゃあ、二人とも明日は私とネロと一緒に、公園に遊びに行こう。遊び場もたくさんあって楽しいよ。」

「チヒロと遊べる。」

「遊び場、いっぱい嬉しい。」


さて、アンジュ君とアンヘル君。

二人の予定はこれで決まった。

他のメンバーはどうだろうか?

上手く決まってくれると、いいんだけど。

読んでいただき、ありがとうございます!


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