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51話 ミシュティ食材探検隊


「具体的な話なのですが、実際どのような物を作るのですか?」

「水辺や森のほうに行ったときに、いくつか食べられそうなものを見つけました。実際、ミシュティにある食材で、まかなえた方がいいと思うので、そこから選んでいきたいです。

あと、作業工程が簡単な物、見た目等もミシュティに馴染みやすい物がいいと思います。」


お菓子以外に馴染みがないということは、どの食材も意外だろう。

見た目とかは、グラースさん達に実際見てもらって、判断してもらう方がいいし、味も私やネロには分からない部分だから、ミシュティに馴染むことが出来そうかの判断はグラースさんとメルに任せた方がいいかな。


「ここで食材の説明をするより、実際に見に行った方が早いと思うので、これから少し外に出ませんか?」


言葉だと多分、認識が一致しないと思うし、実際見せたほうが早い。

味噌の説明も、しょっぱい物という概念がないメルにはあまりにも難しかった。


「わかりました」

「わかったわ」


グラースさんとメルに了承を得て、早速外に探索に出ることにした。


まずは水辺エリア。


「この生き物が食べられるのですね。」

「うねうねしてるわね」


魚を使う場合、コストとか効率とか考えると、魚の最低限の部分を捌いて、串に刺して、焼くという、ザ・サバイバル料理みたいなのがいいと思うんだけど。

二人のこの反応だと、見た目が受け入れられない気がする。

グネグネ、うねうねしている魚はダメか。

焼き魚も、煮つけも、お刺身もおいしいのに。


じゃあ、気を取り直して、次に行こう。


続いてきたのは、森エリア。


まず目に入ってきたのは、ジャガイモとサツマイモ。

サツマイモはすでにお菓子の料理で使っていると言っていたから、ジャガイモの方を使おうかな。

お菓子バイキングでも、よくあるフライドポテト。

これが、一つ目の料理にしようと思っている物。

今は、塩しかないけど、今後、ケチャップやコンソメといった味付けの変化もできる。

作り方も、割と簡単だから、ミシュティの人たちにも、できると思うんだよね。

それから、ジャガイモを使った料理でもう一つ。

それは、じゃがバター。

バターはもともとミシュティにある。

じゃがいもも塩ゆでしてバターと醤油で食べるとおいしいし。


「これ前、言ってたように食べられるのよね」

「そうだよ。これは、じゃがいも。」

「毒があるんじゃないのかい?」

「じゃがいもの毒があるといわれているのは、この芽の部分なんです。そこさえ取ってしまえば、おいしく食べられます。」


私が、ジャガイモを持ち、指をさしながら説明すると、二人の食いつきが結構いい。

やっぱり、ジャガイモ料理はよさそうだな。


お次は、稲。

ほんとは、おにぎりとか作れたらいいなと思っていたんだけど、稲から米にするまでの工程が如何せん大変である上に、乾燥作業など時間もかかる。

それに、収穫時期の問題もあって扱いが大変だろう。

おにぎり…

味噌や醤油を塗って焼きおにぎりにすれば、それだけでおいしかったはずだ。

今回は、見送りかな…


それから、私が大豆を見つけたとき、やりたかったこと。

それは、みそ汁を作ることだったんだけど。

出汁がなぁ。

ということで、渋々お味噌汁もあきらめた。


森をもう少し進んでいくと、野生の野菜の宝庫ある。

前ここに来たときは、メルがあまりにも首をかしげるから、きちんと見られなかったんだけど、ほんとに野菜が自生しているんだよね。

大根、にんじん、きゅうり。

他にも野菜がいろいろあるんだけど、今回はこの三つにしようかな。

みそ汁を断念したおかげで、味噌をまだ使っていない。

せっかくだし、今回、お土産で届いていた、しすせその調味料を使いたい。

そこで私が考えたのが、「野菜スティック味噌マヨを添えて」である。

野菜スティックって、切ればいいから楽だし。

食べるのもお手軽、さらに野菜で箸休めができる。

いいんじゃないか?


グラースさんとメルは食材を見て戸惑ってはいたけど、丸々使うわけじゃない。

マヨネーズは、卵と油と酢と塩で作れるけど、ミシュティにしっかりと材料はそろったし。

味噌マヨは、味噌のしょっぱさを少し抑えてくれるから、味噌は味覚に合わなかったとしても、マヨネーズを入れるとマイルドになって、おいしいという人もいるでしょ、多分。


私の考えたメニュー

フライドポテト

じゃがバター醤油

野菜スティック、味噌マヨを添えて

の3つに絞ったのだった。


あとは、作ってみて、実際食べてもらって、ミシュティの人たちの口に合いそうかどうかを調整していけばいいと思う。


一度、森に来ていただけに、割とサクサクと探索が進んだ。


これで一回、グラースさんとメルの家に帰って、台所を借りよう。

こうして、ミシュティ箸休め料理(仮)が決まったのである。

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