表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
468/953

448話 最後にみんなに会えるかも…?


「とにかく、トリウェアが君たちに会いたがっていて、そのタイミングを計っている間に、君達の帰界の予定が立ち、こうして慌てて呼びに来たという訳だ。」


おぉ、分かりやすくまとめていただいて、ありがとうございます。


「でも、トリウェア女王が会いたいって、私たちに?」

「俺や、息子たち、それにバルドルやロゼ。トリウェアの周りの人物達が君たちの話をするから、うっぷんが溜まっていたみたいなんだよね。」


どんな話をされていたのか、とても気になるんですけど…


「だから、明日、コスモスに帰る前に、トリウェアと会ってほしいんだ。」

「挨拶回りをすると言っていただろ?その場をこっちで設けるから、母の願いを叶えてくれないか?」


クヴェレ殿下とシン王子にそこまで頼まれるとさぁ。

別に帰る日を動かす訳でもなく、別に会うこと自体も嫌ではないんだけど。

失礼がないようにしないといけない訳でしょ…


「どうだろうか?」


うーん。


「頼む。もし嫌でなければ、会ってほしい。」

「あの、なぜそこまで?」

「あぁ、それはだな…母は、拗ねると少々面倒くさいんだよ。だから、俺らのためだと思って、会ってくれよ。」


拗ねる?

面倒くさい?


「プティテーラに来てくれたこと、感謝する。楽しんでくれ。」

「震えているが、大丈夫か?」


イメージが付かない…

あの凛々しい女王様が、拗ねるの?

どんなよ…?


「イメージが付かないかな?」

「…正直、全然イメージが付かないですね。」

「あれでいて、トリウェアは、可愛いところがあるんだよ。」


そうなんだぁ…

クヴェレ殿下にそう言われると、なんだか惚気を聞かされている気分になるんだけど。


「で?どう?頼みを聞いてもらえないだろうか?」


拗ねる女王様というのも興味深い物ではあるんだけど、ネロの方をチラリとみる。

目が合うと、何ともなさそうにフンと顔を逸らした。

まぁ、いいってことね。


「はい。ぜひ、私も女王様とお会いしたいです。」

「そう言ってくれて、助かる。」

「これで、何もいい報告がなく、セレーネギアに帰ったら、トリウェアが拗ねる所だった。」


そんなに言うほど、トリウェア女王の拗ね方は凄いのだろうか?

本当に想像できないんだけど…


「急に来て済まなかったね。」

「それは、別に大丈夫です。わざわざ、来ていただいてありがとうございました。」

「夜遅くに押しかけてしまったからね。」


あ、はい。

それは、とてもビックリしましたけど…


「それじゃあ、明日の朝、迎えに来るね。」

「また明日会おうな。」


そして、クヴェレ殿下とシン王子は、嵐のように帰って行った。


「あははは…」

「忙しなかったな。」

「そうだねぇ…」


それに、賑やかだったし。

あぁ、もう。

せっかく、覚悟を決めたのに、また寂しくなるじゃん。


「また、覚悟の決め直しだな。」

「ほんとだよ。」


シン王子、元気そうだったな。


「それにしても、あの女王が会いたいって言っているとシン達は言っていたが…何を言われるんだろうな?」

「それね。あの女王様が拗ねるって、一体どういう事だろうね。」

「明日会うんだろ?行ってみれば、分かるんじゃないか?明日のお楽しみってことだろ?」


いや、緊張するけどね。


「それに、お礼の品を渡すチャンスもできたんじゃないか?」


あ、そういえば、そうだ。


「直接渡すのは、ちょっと恥ずかしくない?」

「せっかく作ったんだから、渡したときの反応が見たいだろ?」

「えー…まぁ、そうだけど。」


それでも、やっぱり照れくさくない?


「それにさ。女王や王配殿下にも渡せるチャンスがあるかもしれないんだろ?」

「うわ、ほんとだ。でも、それ、ネロがやめとけって言ってなかったっけ?」

「やめとけとは、言っていないだろ?」


そうだっけ?


「まぁ、本当に渡す気でいるのか?とは言った気がするが。」

「ほぼ同義じゃない…それ?」

「でも、お前が渡そうとするなら、それでもいい気がしたんだよ。まさか女王まで、チヒロに目をかけているとはなぁ。お前どこまで行く気だよ。」


いい意味で目を付けていただいていることを願うけどね。


「だが、プティテーラでの最後の思い出としては、良いんじゃないか?」

「え?」

「会えるかどうか分からないって、寂しそうにしていただろ?良かったな。」


良かったのかな…?

でも、そうか。

最後にみんなに会えるのか。


「うん。良かったかも。」

読んでいただき、ありがとうございます!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

嬉しいです!


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ