表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
448/953

428話 アピさんに紹介するタイミングを逃しました


五人でアピさんがお手伝いをしているお店のフレーブを食べきる。

私とネロの方が圧倒的にフレーブの量が少ないにも関わらず、食べ終わりに大差がないって、一体どういう事なんだろう?

フレーブは、飲み物なのだろうか?

胃の中に吸い込まれているのだろうか?

よく分からない現象を疑問に思いつつ、アピさんがお店の手伝いを終えるのを待った。


「お待たせしました。」

「アピさん、お仕事おつかれ様です。」

「ありがとうございます。」


私たち…いや、メルとビスクートさんの対応もおつかれ様です。


「アピさんは、どこか寄る予定はありますか?」

「いいえ。このまま一度、お店に戻る予定です。」

「ご一緒しても?」


店の準備とか、あるかな?

どこかで時間潰した方がいいかな?


「はい。一緒に行きましょう。」


了承得ました。


「ブラーさんは、どうしますか?」

「僕は一旦、自分の店に帰るから、ここで失礼するよ。さすがに、異世界の王族を招待できるようには、なっていない。ここには、休憩がてら寄っただけの予定だったから。」

「それにしては、外に出る服装はしっかりとしているんですね。」


私が、ブラーさんの服をまじまじと見ていると、頭の上からチョップが飛んでくる。


「いたぁ。」

「じろじろ見るな。それに当たり前でしょ?僕、一応、火の街の貴族なんだけど。さすがに外を何も考えていないような服装で歩くことはないよ。」


そうか。

私は、近所のコンビニに行くくらいだったら、余裕で、ジャージで外に出られる人だったからなぁ。

隣町の駅近くのスーパー…いや、人と会わないんだったら、都心の行きつけのお店くらいは、ジャージで行けるかもしれない。

だって、ジャージ動きやすいし。

ブラーさんは、そういう所をちゃんとするタイプなのか。


「何?」

「いえ、何でも。」


ちょっと失礼なことを考えた自覚はあるので、顔をスッと逸らし、なかったことにする。


「じゃあ、僕は行くよ。」

「あれ、ブラー公子は、一緒に行かないんですか?」

「はい。この後、少し用事があるため、先に失礼させていただきます。チヒロから、これから、火の街の観光をなさると聞きました。いろんなところを見て貰えると、嬉しいです。」


さすが、火の街をしっかりとアピールしているところは、火の街の貴族だなと思う。

お互い頭を下げ、ブラーさんは、お店へと戻っていった。

ブラーさんとメルたちのやり取りを、不思議そうに眺めていたアピさん。


「ブラーさんのことを公子って呼んでいる方、珍しいですね。」


そういえば、アピさんにメルたちの事、ちゃんと説明したっけな?

してないかもしれない。


「それにブラーさんの対応もいつにも増して丁寧な気がしました。何かあったんですかね?」


それはですね…

アピさんの目の前にいるこの二人は、異世界の王族だからです…なんて今更言えないなぁ。

まぁ、タイミングがあったら、それとなく伝えて、アピさんにメルとビスクートさんを紹介しよう。

アピさんの仕立ててくれたドレス、この二人が気になるって言ってくれました…って。


「着きました。ただいまー」


中に誰かいるのだろうか?


「おかえり、アピ。遅かったね。お店は、何事もなく…だいじょ…うぶ?あれ?チヒロさん。ネロさん?」


中から出てきた人は、ファイさんだった。


「今日は、本当は何もなかった日なんですけど、急にお店の手伝いが入ってしまったので、ファイに助っ人で来て貰ったんです。」


なるほどね。


「ファイさん、お久しぶりですね。」


久しぶりだよな?

ファイさんに最後に会ったのって、プティテーラに婚約発表がなされた時だから、一週間ぶりかな?

…久しぶりかな?

火の街には、通い詰めていた割に、ファイさんには会えていなかったから、久しぶりということでいいだろう。


「こんな所で立ち話も何なので、お店の中に入ってください。」

読んでいただき、ありがとうございます!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

嬉しいです!


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ