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407話 プティテーラに誓う


壁に寄り添いながら、会場を見渡す。

さっきまで、私とネロと誰かしらが一緒にいたため、急に静かになった気がする。


「静かだねぇ。」

「パーティに参加しているとは思えない発言だな。」

「いや、でも、そうでしょう?」

「まぁな。」


本当にさっきまでが賑やか過ぎたのだ。


「だって、プティテーラであった人達とだいたい会ったんじゃない?」


クラト公子から始まり、ナンナル王子に会場内で会った。

そして、デウィスリ夫人のお手伝いをして、ブラーさんが乱入。

クヴェレ殿下に出会い、リカちゃんとリオ君の正体を知って、いろんな話を聞かせて貰った。

その後、パーティ主催のシン王子とアルビナ令嬢に会って、挨拶もできた。

二人と別れた後は、ロゼ夫人に見つかり食欲促進委員会を発足。

そして、バルドル公爵と出会う。

アスガルさんとバルドル公爵が去って、ロゼ夫人がそれを追いかける。

今ここ。

これが、一つのパーティの出来事なんて思わないだろう。


「それに、ミシュティの二人にも会ったな。」


そうそう。

まさか、メルとビスクートさんと出会えると思わなかった。


「二人とも元気そうだったよね。」

「そうだな。」


それに、ミシュティも順調に外交を広げているみたい。

次にミシュティに行ったら、もっと違うものが見られるようになるんだろうな。


「ミシュティにも、また今度行きたいよね。」

「今度は、ゆっくりと遊びに行きたいだろ?」


まぁ一応、前回のミシュティ訪問は、仕事だったけど、結構ゆったりと楽しんだと思うよ?

ミシュティ観光については。

今回のプティテーラも楽しんだといえば、そうだけど、ミシュティ観光に比べたら、バタバタしていたと思う。


「仕事という名目で行くのと、休暇という名目で行くのとでは、モチベーションが違うだろ?」

「それは、分からないこともないけど。」

「旅行先で一日中、ホテルでゆっくりできる環境がいいだろ?」


それは、旅行に行く必要がないのでは?


「普段と違ったところで、ゆっくりできるのがいいんだろう?」


私も家でゆっくりするのは、好きだけどね?

だったら、旅行に行かず、ゆっくりしたいんだけど。

別の場所で部屋の中に籠ると、なにか気持ちの変化があるのだろうか?


「おい、あそこにいるのは、シンと令嬢じゃないか?」


本当だ。

シン王子とアルビナ令嬢は、会場内の少し高い場所に立っている。


「何かあるみたいだな。」


婚約パーティのプログラムか何かだろうか?


「ここで、シン・フォルモント様とアルビナ・シュルーク様のお言葉を。」


格式ばった男性がそう告げるとシン王子とアルビナ令嬢は、手を繋ぎ微笑みながら頷いた。


「皆さん、楽しんでいただいているだろうか?改めて、シン・フォルモントとアルビナ・シュルークの婚約パーティの参加、感謝する。シン・フォルモントは、アルビナ・シュルークと共に、プティテーラを支え、導いていくことを、月の一族とフォルモントの名に誓う。」

「ごきげんよう。皆様。アルビナ・シュルークは、シン・フォルモントを支え、プティテーラと共に生きていくことを、太陽の一族とシュルークの名に誓います。」


これってもしかして、プティテーラに対する誓いの言葉?

そう言えば、シン王子が月の一族は支える一族であると、言ってたな。

支えていくのが性に合っているって。

婚約パーティは、世間に結婚をしますよ…というお披露目だと思っていたけど、プティテーラでは、世界に誓うパーティなのかもしれない。


「二人とも、嬉しそうだなぁ。」

「そりゃあ、シンにとっても令嬢にとっても、このパーティは重要だったんじゃないか?」


うん。

これぞ、好き合っているという感じ。

さっきまで、好きとは何かと話をしていたが、こういう事なんだろう。


「なんかいいね。」

「なんだ、その抽象的な感想は…」


それしか出てこないくらい、シン王子とアルビナ令嬢の二人が素敵に見えたのだ。

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