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397話 花嫁のサムシングフォー


「私が好きなのは、サムシングフォーですかね。」

「サムシングフォー?」

「はい。四つの物という意味なんですけど、花嫁が結婚式の時にサムシングフォーのアイテムを取り入れると、幸せになれると言うものです。」

「ほう…花嫁が…」


シン王子は興味を持ってくれたみたい。

さすがアルビナ令嬢、大好き人間。

アルビナ令嬢が幸せになれるとなると黙っていないよね。


「それは今までの奴と何が違うんだ…?指輪もブーケトスも幸せになれるという話だったよな?」


正確に言うと、違うんだけど。


「今までの物は、新郎新婦が用意した物でしょ?だから、自分たちで幸せになるために準備したり、来てくれた人に対しておもてなしの一環でやるものだと思う。パフォーマンスとして。でも、サムシングフォーは、違うんだよ。サムシングフォーは、花嫁がいろんな人の力を借りて揃える物なの。」


サムシングフォーは、絶対に自分たちだけでは決してそろわない物。



「その四つのアイテムとは、なんなんだ?」

「大まかに言うと、何か古い物、何か新しい物、何か借りた物、何か青い物の四つです。」


私が指でカウントをしつつ、一つずつ物を上げていく。


「何かって、あやふやだな。」

「それらになぞられていれば、物は何でもいいんですよ。」

「なぞらえた物?」


そうだなぁ。


「何か古い物…これは、家族との絆や伝統を意味します。家に伝わるものや、祖母や母から譲り受けた物。例えば、結婚式に身に着けていたアクセサリーなどがこれに当たります。」

二つの目の何か新しい物。これは、未来の象徴。新郎新婦が新しく購入した物を身に着ける。三つ目の何か借りた物。これは、友人から借り受けた物を身に付けます。そして、四つ目。何か青い物。青は幸運が巡ってくると言われています。どこに身につけるかは、自由ですがこの四つを身に着ける。それがサムシングフォーですね。」


私的に、自分たちの力で用意できる、新しい物と青い物はいいとして、何か古い物と何か借りた物が割と重要だと思っている。

だって、親から貰ったり、友人から借り受けたりする…それって、その結婚を本当に祝ってもらっていないと、出来ないことだよね。

自分たちがいいと思えば、それも幸せだと思うけど、周りから祝われる結婚も、私は幸せだと思う。


「…なるほどな。サムシングフォー。」

「いいわね、それ。」


結婚式の幸せのおすそ分けもいいと思うけど、私は新郎新婦こそ結婚式では一番に幸せになるべきだと思う。

だからこそ、花嫁に幸せをもたらすサムシングフォーは、私は結構好きなんだよね。

他にも結婚式にまつわるジンクスがあるとはいえ、あげだすとキリがないし。


「チヒロの世界の人たちは、本当にいろんなことを考えるな。」

「何かに意味を持たせたいんでしょう。意味があると納得しやすいし。まぁ、あくまでジンクスなので、やらない人たちも多いです。あくまでこういうものがある…くらいの認識で大丈夫です。」


私も、サムシングフォーは、何かの小説で見た物で、実際に見たことはないし。

サムシングフォーは、花嫁へのサプライズプレゼントとしてちょうどいい物なのではないかと思う。

花嫁さんに内緒で、準備していたら本当にうれしいプレゼントになるんじゃないかな?

ご両親から、友人からのプレゼントとか。


「こんな感じですかね。私の世界での結婚に関わるジンクスや催し物は。」

「興味深いな。」

「やっぱり異世界の文化は面白いわ。」


興味が持てる話題でよかった。


「それは良かったです。」


本当に良かった。

私が体験したことない物だから、なんで?と聞かれると答えようにないんだよね。

でも、自分が生まれ育った世界の文化を興味があると言ってくれることって、嬉しい。

読んでいただき、ありがとうございます!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

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