395話 ウェディングイベントの知識??
「チヒロ。以前、君は…コスモスではなく、別の世界から来た転移者と言っていたね。」
そう言えば、シン王子とそういう話をした気がする。
最近では、クラト公子やブラーさん達とそんな話をしたから、そっちの方が印象に残っているんだけど。
「言いました。それがどうかしたんですか?」
「チヒロの世界では、こういうイベントでは何をやるんだ?」
私が元居た世界の婚約パーティ?
そもそも、婚約パーティにあまり縁がないんだけど。
私の周りに、結婚している人なんて、まだいなかったから、結婚式にすら縁がなかった。
私がこういうパーティに触れたことがあるのは、もっと小さいときだし、あの時の記憶はほとんどない。
誰が結婚したのか分からないくらい、小さいときに一回だけ結婚式に参加したことがある…くらいなのだ。
結婚式は、こういう感じに進むくらいの一般論くらいなら分かるけど。
うーん。
「私の元居た世界にも婚約パーティという文化があったとは思うんですけど、私はあまり詳しくないんですよね。」
「そうか…多文化に触れるいい機会かと思ったのだが…」
そんな残念そうな顔されると、申し訳なくなるでしょうが。
「その代わり、結婚式なら少しだけ分かります。」
「それでもいい。聞かせてくれ。」
私の世界の結婚式っていろんな種類があるんだよなぁ…
「私の世界の結婚式って、いくつか種類があるんです。教会での場合、神社で行われる場合。あとは、自分で主催する場合を合わせると、他にもあると思うんですけど、私が知っているのは、その三つですかね。教会の場合は、主に今シン王子やアルビナ令嬢が来ているような、スーツやドレスを着ます。神社で行われる場合は、白無垢というものを着るんですよ。」
「着る物から違うのか?」
白無垢って、日本の文化だよな?
「そうですね。私が住んでいた所では、着物という伝統的な衣装があるんです。わたしが住んでいた世界は、様々な文化が住んでいる場所によって違うんです。それこそ、大きな星にいろんな世界があると言った感じでしょうか?」
「一つの世界の中に、いろんな世界があるのか?」
そういうイメージでいいと思う。
衣食住も文化も言語もすべてが違う。
日本国内でも文化や方言と言った訛りの違いがあったんだから、海外と日本を比べたら、より違うだろう。
「結婚式のやり方も、全然違いますよ。」
世界の違いというよりは、個人の考え方の違いによるものでもあるけど。
それを言い出したらキリがないから、あくまで私が知っている薄い知識から引っ張ってくるしかない。
「私の世界で行われて結婚式でのイベントは、指輪の交換とケーキ入刀。それが有名だと思います。」
「指輪の交換?」
「ケーキ入刀??」
シン王子とアルビナ令嬢、さらにネロが首を傾げた。
異世界では、結婚式のイベントに何をやるんだ?
「他にもブーケトスや余興もありますし…」
「ブーケトス?…ってなんだ?」
「余興はなんとなくわかるぞ。それなら、プティテーラでもやるからな。」
結婚式の余興って盛り上がるイメージあるもんな。
ダンスしたり、歌を歌ったり、プレゼントを渡したり。
ああいうのを見ていると、新郎新婦も楽しそうだけど、余興を行っている本人たちも大概楽しそう。
「プティテーラでの余興は、主催者が来てくれた人たちにお礼をするために、花火を上げたりするぞ。」
主催者って…新郎新婦が来てくれた人たちにするんだ?
「私たちの世界では、新郎新婦にパフォーマンスをして、おめでとうを伝えるんです。例えば、ビデオレターや歌、手紙のプレゼントで。」
「来てくれた人たちが、余興を行うのか?」
確かに…
誰が、余興を頼むんだ?
主催者側が頼むとしたら、サプライズの余興って、どのタイミング行われているの?
知識薄いなぁ。
「サプライズで行われるんだと思うんですけど…」
「じゃあ、さっき言っていた結婚式のイベントというものを教えてくれ。」
思ったよりも、この話題の知識が薄いぞ?
大丈夫かなぁ。
読んでいただき、ありがとうございます!
よろしければ、
評価、ブックマーク、感想等いただけると
嬉しいです!
よろしくお願いします!