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384話 クヴェレ殿下の話って?


クヴェレ殿下は、私とネロを人気のない部屋に連れてきた訳なんだけど…

わたしたち、何か呼び出されるようなことしたっけ?

もしかして、シン王子に対しての不敬罪とか?

え?

でも、いまさら?

…やった自覚はあるだけに、何をされるか不安だ。


「それで、殿下?俺たちをこんな所に連れてきて、何か用でしょうか?」


こら、ネロ。

ちょっと、怖いもの知らずにもほどが、あるでしょ。

ここ逃げ場ないんだよ。


「あははは。だからそんなに警戒しないでくれ。お礼がしたいと言ったじゃないか。」


だから、なんでお礼をするために、ここまで大掛かりなことをするの?


「クヴェレ殿下。お礼ならば、あの場所でも…それにわざわざ、リカちゃんとリオ君をアスガルさんに預ける必要もなかったかと思います。アスガルさんを紹介したものとしては、こういう言い方もどうかと思いますが、何かあったらどうするんですか?」

「ナンナルを呼び出していたと言ってあっただろう?私らが離れてすぐナンナルは、アスガルさんの元に着いていたよ。それを見たから、私はあの会場から出たのだから。」


そうだったんだ…

でも、そうならわざわざアスガルさんを経由しなくてもよくないか?

ナンナル王子に二人を預ければ済むだけだと思う。


「アスガルさんって、目がいいよね。」


え?


「ただ、目がいいだけではない。きっと違うものも見えているんじゃないかな…例えば、嘘とか?もっと多くの物を見れるのだろうけど…」


アスガルさんの目は、種族特性で千里眼を持っている。

この人、なんで知っているんだろう。


「なんで…」

「いや、私もそういった調べるタイプの魔力操作が得意でね。アスガルさん、会話をするとき、しっかり顔を見て会話してくれるからさ。それに優しい顔をしていたが、目は鋭かった。何かを見ているんだと思ったよ。」


アスガルさーん…


「でも、鋭かったと言っても些細な変化だけど。感覚が鋭くなければ、気が付けないだろうね。さすが、コスモス観光部を率いる方と言った感じだ。」


見ただけでそこまで分かるの…

プティテーラの王族って、癖が強い人が多いのだろう。

そもそも、あの女王の旦那さんだ。

王族を射止めたこの人が、普通の人である訳がなかった。

誰だよ、この人を普通の人と言ったのは。


「なんかすごい人がここに来て出てきたね…」

「ラスボスだな。」


人の世界の王配殿下をラスボスというのは、どうかと思うけど、なんか妙に納得してしまう。


「今からする話は、君たち二人と話がしたかった。アスガルさんに嘘とバレず、君たちを借りるにはああするのがいいと思ったのさ。」

「話ですか?」


やっぱりお礼って言うのは嘘で、私たちに何か用があったっていう事かな?


「お礼を兼ねた話ね。ただ、この話は知っている人が限られているし、今後どういう扱いをするか、プティテーラではまだ決まっていない。だから、君たち二人だけに話す必要があったんだ。」


プティテーラ内で知っている人が限られる話。

扱いが決まっていないもの。

そして、私とネロにクヴェレ殿下が話す必要があること。


「月の約束…」

「正解だ。シンが気に入る訳だね。ちゃんと思考をゴールまで導く力がある。」


クヴェレ殿下が月の約束について私たちに話がある…

私も月の約束に関して、クヴェレ殿下には聞きたいことがあった。

もしかして、シン王子が何か言ったのだろうか?

いや、でもシン王子はクヴェレ殿下に言ってないよね。

いろいろギリギリスレスレを行っていたわけだし。

聞いていい物か悩むんだけど。


「シンからは、何も聞いていないよ。」


やっぱり。

シン王子は、クヴェレ殿下に何も言っていない。


「でも、シンがあの石を持ち帰ってきた事で分かった。そして、君たちを頼ったんだろうと言うことも。」

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