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355話 サファリパーク内はカオスでした


「おいおい…野生はどこに行ったんだ…」


クラト公子は、小型飛行機の操縦席で頭を抱えていた。

あはははは…

プティテーラのオオカミさんの一種である、ホワイトムーンウルフと出会い、気球を下げれるだけ下げて、その様子を眺めていた。

そうしたら、オオカミさん達が警戒心を解いて、地面にゴロゴロ、オオカミ同士でじゃれ合いをはじめ、一番先頭のリーダーオオカミは、地面にお座りをしている。

オオカミって犬だっけ?

すると、アクアルテ上層部分の森の方から、別のオオカミが出て来て、さらには念願のクマや他にも虎や馬、羊などが出てきたのである。

そして、飛んでいる気球が珍しいのか、じっと見つめた後に、オオカミと同じようにリラックスモードに入っていた。


「…みんな、大人しいですね…」

「んなわけあるか…先ほども言ったが、プティテーラにいる動物は野生だ。そんなに大人しいわけがない。ルールがなかった昔は、人がやられたと言う話も聞く。」


へぇ…そうなんだ。

じゃあ、この様子はいったい何?

ある意味、サファリパーク気分を味わっているよ、私は。

なんだっけ?

猛獣地帯に、乗り物を運転しながら、動物の生態系を楽しむ、スリル満点の動物園。

ライオンや虎と言った肉食動物から、象やシマウマとかもいるんだよね。

まぁ…動物園にいる動物たちって、えさを与えられることになれて、狩るか狩られるかと言う生死の争いをしていないから、穏やかな子たちが多いイメージなんだけど。

まさに、今そんな感じ。

うわぁ…モフりてぇ。

手が、モフモフしたさに、グーパーグーパーと怪しい動きをしているんだよね。


「チヒロ…その手を止めろ。」


ネロにも引かれてしまう始末。

でもさ、いくらオオカミとはいえ、お腹を向けて横になられてしまえば、撫でざるおえなくない?

この動物たちに囲まれたモフモフパラダイスに抗うのは、難しくない?


「それにしても、なんでこんなに人懐っこいんですか?」

「俺は知らない。そもそも、こんなふうになったことも、見たこともない。プティテーラの動物たちは、人前に姿をほとんど見せないし、見せたとしても、野生らしく襲う時は、人を襲うんだよ。」


今の牙を抜かれたような可愛い姿からは想像できないけど、クラト公子が言うのであれば、そうなんだろうな。


「じゃあ、あれですね。同じ動物に心を開いたのかもしれませんね。」

「誰が、動物だ。」


私の言葉に、ネロがジトっとした目で見てきた。


「えぇ…なんでそんな目で見る?だって、ネロって一応虎なんでしょ?同じ肉食じゃん。」

「え…ネロって虎なのか…?」

「うるさい。」


ネロがプイっと顔をそむけてしまった。

もう一度、小型飛行機の外を見る。

いろんな動物が集まっているみたいだけど…肉食動物だろう生物と草食動物であろう生物が同じ場所でリラックスモードに突入してしまっている理由は、本当に分かんないんだけど。

百歩譲って、オオカミ、クマ、虎がリラックスモードなのは、お腹が空いていないから眠たいのかな?って思ってもいいけど、そこに馬さんや羊さんといった草食動物らしきものたちがリラックスモードになっているのは、おかしいでしょ。

君たち食われたいんか?

そんなところで寝ていたら、食べてくださいと言っているようなものだけど…

それとも私が思っている馬や羊と異世界の馬と羊らしき生物は違うものなのかな?


「あの…あの子たちは、草食動物…ですか?」

「あぁ、そうだ。」

「じゃあ、その子たちは肉食動物ではないんですかね?」

「肉食だが?」


そうなんだ…

じゃあ、これは面白空間ってことだね。

うーん。

深いこと考えても仕方ない。

いやぁ。

やっぱり動物のモフモフ空間って癒されるなぁ…

読んでいただき、ありがとうございます!


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