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249話 二度目のパーティも準備は完璧?

ブックマークしていただいた方、

本当にありがとうございます!!!


メイクを済ませ、髪の毛はもちろんネロにやって貰う。

もちろん背中にあるリボンも。

リボンを結ぶのは、とても嫌そうだったけどね。

ネロいわく、ドレスが前回と同じな分、髪型を変化させて、舐められない様にするらしい。

前回は、私のウェーブしたミディアムヘアをサイドで編み込み、一つに束ねハーフアップにしてもらった。


「今回は、どんな髪型なの?」

「あぁ?何か希望を言えよ。」

「希望というか、そういうのがあるのであれば、パーティについて、もっと知っていると思う。」


私は、元居た世界ではパーティなんて、無縁な生活をしていたのだ。

年齢的に、結婚式に招待されるのもまだだったしなぁ…

まぁ、早い人は結婚している人もいたんだろうけど。

少なくとも私の周りには、まだいなかった。

私がドレスを着たのなんて、七五三の写真を撮った時じゃない?

他にあったかなぁ…

あぁ…ピアノの発表会に着たかなぁ…?

小学生くらいの記憶で全然覚えていないけど。


「お前なぁ…」

「前回もお任せだったんだから、今回もお任せでよろしくお願いします、店長!」

「誰が店長だ。」


ネロが私の頭をペシっと叩き、その後、サラリと私の髪の毛を梳いた。

ネロに髪の毛やって貰うのって、なんかくすぐったいよね。

この猫ちゃん、ほんと器用なんだよ。

自分が持ってきた小さい手鏡を見ながら、ネロの様子を見る。

自分の髪型がどんどんと出来上がっていくのが面白いし、楽しい。


「出来たぞ。」


ネロは、私の頭から手を離し、フワリと私の横に寄った。


「おぉぉ…」


正面は、編み込みで出来たカチューシャ風に、後ろはシンプルにハーフのお団子。

前回は後ろの方をアレンジしてもらったから、今回は正面というのがいいし、後ろがシンプルなのも前回と全然イメージが違っていいな。


「どうだ?満足したかよ。」


フンとしたネロを私は捕まえて、抱きしめる。


「当たり前じゃん。すごくいい。こんなに変わるもんなんだね。」

「お、おい。」

「ネロってば、器用なんだから。相変わらず、ネロの手は魔法の手だわ。」


あまりの嬉しさに、ネロの頬をツンツンと突っついた。

慌てて私の腕から抜け出したネロは、毛並みを整えるかのように、自分で体を撫でつけている。


「ありがとう。」

「満足したのなら、いいんじゃないか?」

「髪の毛のレパートリー、凄いよね。何かやってたことあるの?」

「あぁ、昔よくやっていたな。」


昔か。

ネロの昔がどのような物か知らないけど、ネロって何でもこなすよね。

何をやっていたのだろうか?

まぁ、そのうち聞く機会もあるでしょ。

今はゆっくり聞いている暇はない。

パーティに行く時間が迫ってきているからだ。


「舟を借りた。セレーネギアまで、行こう。」

「水馬車?」

「普通の舟。水馬車は目立つからな…」


それもそうだ。

ドレスが濡れないように気をつけて行けば、普通の舟の方でも十分だ。

水馬車の乗り心地は、最高なんだけどね。

宿泊施設から降りて外に行くと、すでに舟が止まっている。


「行く前に最終確認だ。」


ネロは真剣な顔をして私を見る。

その顔に、私も背筋を正した。


「いいか。今日はお前が主役な訳じゃない。そんなに肩肘を張るな。」

「分かってる。」

「分かってないだろ…ガチガチだぞ。」


ネロが肩に触れてきたので、体がビクッと反応した。

体に力が入り過ぎて、過敏になっていたみたい。


「それから、なんどもやったお辞儀だけは、丁寧に。むしろそこだけを意識してもいい。あとは、壁の花作戦だ。」

「ラジャ…」


大きく頷いてネロの方を見る。


「それから、あくまで俺らが行くのは、公子と令嬢の婚約パーティだ。その体を忘れるのはまずい。」

「うん。シン王子が来なくても、私たちはクラト公子とアルビナ令嬢を祝福する立場じゃないといけない。」

「そうだ。周りに不審がらせるな。それが、シンの邪魔になる可能性もあるだろ?」


ネロ、シン王子が来ないなんてこれっぽっちも思っていないじゃん。

もちろん、私も思っていない。

だから、私たちはさりげなく、出来るサポートをすればいい。

シン王子が行動を起こす前は、私たちはパーティに招待された一般人を装う。


「いいか?ただ見守るだけだからな?」

「分かっているって。」

「ほんとか?飛び出していくなよ?」

「もう、何度、同じこと言うのさ。」

「これだけ言っても、飛び出していく未来が見えるのは何でだろうな…」


本当に失礼しちゃうなぁ。

そんなことないし。

大人しくだってできるんだから。


舟に乗り込んだ後も、定期的に同じことを言われ、うんうんと頷き続けた。

面倒くさそうに返事をすると、話が長くなるからね。

読んでいただき、ありがとうございます!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

嬉しいです!


よろしくお願いします!

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