2話 恋は盲目とはよく言うけれど 経緯その2
先輩Aの元カノはサークル内の先輩だったわけで、ぶっちゃけ2人とも吹っ切れたって聞いていて、ほかの先輩方からも応援されたから、特に何も思わなかったんのだが、先輩Aと元カノ先輩は、それはそれは、とても仲が良く目の前でじゃれ合うわ、プロレスするわ。
プロレスするってなに?
なんで、先輩Aと元カノ先輩が取っ組み合っている状況をみなくてはならないのか。
取っ組み合っているって、言い換えると体同士が絡み合っているんだからな。
激しく絡みあっている(健全)様子を見ながら、ふつふつとイライラメーターをためていったのである。
そして噴火の時が来てしまった。
先輩Aが元カノ先輩と付き合っている時に約束していたから、「二人でお星さま見に出掛けてくるね」といって来て、私はさすがにキレて、大喧嘩。
お星さま見に行ってくるねってナニ??
はぁ、もう知らん。
別の先輩の仲裁が入り一旦は収束するも、先輩Aは、元カノ先輩以外にもそういう風になっていき、私はどんな反応をしていいかわからず、しかも、ちょうど試験中で私自身も余裕がなく、目に見えて病んでいった私を、また別の先輩が甘やかしてくれ、心の平穏を保っていた。
さすがにやばいと思ったのか、先輩Aは私に謝罪し甘やかした。
先輩は、また弱々しく「俺、女の子信じられなくて。守ってほしい」っていうからまた乙女ゲームのヒロイン張りに「私はあなたを裏切らないよ。守ってあげる。私はあなたを振らないよ」っていうわけで。
頭沸いていんのか?
お湯が3秒くらいで沸くと思う。
今思うと、信じられないからといってなぜ私が先輩Aが繰り広げた女の処理をしないといけないのか。
全く持って分からないのだが。
そして、私はあなたを振らないという言葉が、今後自分の首を絞めつけていくわけである。
まぁ、そんなことを知らず乙女ゲームのヒロインを繰り広げた私だが、大学2年生の春、新大学1年生という魔力を持った生物たちの入学、サークルの加入より事態は大きく変わったのである。
一個下に後輩ができ、私は浮かれて忘れていたのだ。
大学1年生というものが、いかに強大で魅惑的な響きなのかを。
後輩ができて早2か月。
後輩Aから「A先輩って彼女いるのですか?」と聞かれたのである。
おっと??
先輩Aが言うには、付きまとわれて困ってるらしいが、後輩Aが言うには先輩Aがめちゃくちゃ優しくて一緒にいてほしいと言って二人で夜のお散歩までしたらしい。
夜のお散歩?
へぇぇぇぇぇぇぇ、夜のお散歩ねぇ。
キャッキャ、ウフフしながら二人でルンルンしながら歩いたのか?
私から見た状況はカオスになった。
元カノ先輩、私、先輩Aが好きな後輩A。
そして、同期からの密告により、サークル外部に女Aがいると。
さすがに、ちょっと待ったをかけ、先輩Aに問い詰め、遂に私は理解したのだ。
私が浮気相手だったと。
さらに、先輩A以外にもサークル内に、表ざたになっていない不祥事が出るわ、出るわ。
私は、こんなドロッとしたサークルを命としていたのかと。
好きって盲目なんだなぁと学んだ瞬間であった。
そして気づいたのだ。
恋愛に夢中になり、サークルクラッシャーいや、破壊神と化していた私に。
笑えん。そしてすまん、同期たちよ。
そんなこんなで破壊神、有間千紘はサークルでも学部でも、バイト先でもまぁ荒れていたらしく正気を取り戻したのは、人間関係を破壊しつくした時だったわけで。
あまりにも恥ずかしかった私は、誰も知らない土地へと旅行という名の逃避行を考えたのである。




