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144話 ネロとパーティー反省会


ベッド!!!

ボフンと音を立てそうなくらい、勢いよくベッドに倒れこむ。

き、気持ちいい。

ベッドを叩いて、ネロを呼ぶ。

このやり取りも、だいぶ慣れてきたもので、ネロも仕方ないなと言った感じで黙って寄ってきてくれるようになった。

ネロと横になりながら、今日の振り返り。


「パーティってこんなに大変なんだね。」

「いや、本来ならもっと事前情報があっていい物なんだよ。」

「でも、今回のパーティでいろいろ分かったじゃない?」

「まぁ、そういった意味では、参加してよかったかもな。」


そう。

女王に挨拶が出来たことも収穫。

どんな人か分かったし。


「女王様、貫禄凄かったね。」

「王配は、逆にあまり王族っぽくなかったな」

「確かに。でも、人物像を総括して言えることは、全員癖が強かった。」


特に、王子と令嬢。

貫禄はあったけど、親しみやすかった。

普段の所作や佇まいは、まさに王族。

なのに、ところどころ残念なヘタレ王子とガラの悪い令嬢だった。

恋愛が絡むと、どうしても面倒くさくなってしまうのだ。

思い出すと、少し面白い。

二度と巻き込まれたくはないけど。


「だが、王族との繋がりは持ったんじゃないか。」

「そんなわけないでしょ。パーティで一回会ったくらいで繋がりが出来たら、そんなに楽なことないって。」

「だいぶディープな話を聞かされたけどな。」


言われてみれば、王子と令嬢の話を聞いたけど。

あれは、酔った勢いだと思っておいた方がいいの。


「収穫と言えば、技術の世界アルス。どんな世界かわからなかったけど、コスモスをよく思っていない感じがしたよね。」

「アルス…帰ったら、アルバートやアスガルに報告が必要だろうな。今後の対応が変わるかもしれない。」

「なんか不穏じゃない?」


今回、プティテーラに招待されていた人たちは、アルスの異世界移動装置で来た人たち。

別世界の人たちだとやっぱり考え方が全然違うのかな。

異世界同士の争いになんてならないよね…


「なるときは、なる。異世界同士の争い。」


心を読むな。

ムッとした顔でネロを見る。


「顔に出てるんだよ、お前は。まぁ、そうならない様にするために、気を付けているんだ。異世界移動装置についても、見に行ってみた方がいいかもな。」

「それ私たちに分かるやつ?」

「いや、分からないだろうが、報告がないよりマシだろ。」


…争いか。

なければいいな。

異世界同士の争い、どんな感じなんだろうか。

魔法や技術、結構怖い。

あまり考えたくない。


「明日は、ナトゥラの方に行くか?」


ナトゥラ?


「異世界移動装置は見に行かなくていいの?」

「ついでに見に行く程度でいいんだよ、あんな物は。」

「なにそれ。」


ネロなりの気づかいだろうか。

気を使わせちゃったな。


「じゃあ、カナリスはいいの?」

「ずっと舟に乗りっぱなしだと疲れるだろ?俺は、自然地区に行って癒されたいんだよ。」

「そう?じゃあ、明日はナトゥラに行く?」

「だから、それがいいと言っている」


はいはい。


「明日はナトゥラに行こう。」


プティテーラをカナリスと二分する広さがある自然地区ナトゥラ。

どんな所だろう。

せっかく、旅行に来ているんだし、楽しまないと損だよね。


「そういえば、アルビナ令嬢が面白いこと言っていたよね。月の約束。」

「太陽と月。もしかしたら、そういう意味があったのかもな。」

「確かに。太陽と月の伝説。これは、興味を惹かれることだもんね。」


だとしても、言葉のチョイスは、もう少し考えて欲しかったけど。


「言い伝えは、嘘かホントか分からない。もしホントならマニさんがアイネさんに渡した物の手がかりもどこかにあるのかもしれないよね。ぜひとも見つけたい。」

「プティテーラの人間が長年見つけられなかったものを、短い滞在時間でどうやって見つけるんだよ。」

「意地と根性だよ。」

「馬鹿なのか?」


失礼な。

いいじゃん。


「はぁ…プティテーラの人に話を聞いていけば、もしかしたら何かわかるかもな。」


ネロ!


「だよね。じゃあ明日は、ナトゥラ散策と月の約束調査ね。」

「月の約束の調査ならカナリスの方がいいんじゃ…」

「明日は、朝から動くよ。寝よう。」


私は、ネロにそう告げてネロを抱き込み、抱き枕にして目を閉じる。

ネロは、ため息を一つ吐いたが、諦めたのか大人しく私に抱かれていたのだった。


明日は、探索。

楽しみだな。

読んでいただき、ありがとうございます!


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