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【第一部完結】(サークルクラッシャーの)私が旅に出ようとしたら、 いつのまにか異世界の旅行会社に就職してました  作者: キサキエム
第一章 新しい環境というのは、気づかない間に疲れていくものである
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13話 異世界での目覚めは、幸せがたくさんありました


目が覚めると、窓から光が差し込んできていて、目を細める。

腕の中にいたはずのネロがいなくなっていて、あたりを見回すと、私が寝ていた頭側に少し離れて丸まって寝ていた。


夜、目が覚めたのかな。

ベッドに座り直し、ネロに近づき見つめていると、夜の色が見えた。


「おい。じっと見るな」

「ネロ!!」


ネロの目が覚めたことが嬉しくて、ネロの話は耳に届かず、ギュッと抱きしめる。


「お、おい!」

「ネロ、どこか具合悪くない?」

「寝たから、どこも悪くない」

「よかったぁぁぁ」


安心して腕の力を緩めると、ネロが腕から逃げるように、ベッドに着地する。


「全く、大げさなんだよ。お前は」


悪態をつくネロに嬉しくて、にっこり笑うと、ネロは不気味そうに私を見た。


「なんだよ…」

「おはよ、ネロ」


そして、もう一度ギュッと抱きしめる。


「やめろぉぉ!!!!」


ネロの言葉は、再び無視である。

そして現在、ネロの機嫌はとても悪い。

居心地が良すぎる部屋を後にして、私とネロは企画宣伝課のオフィスに向かっているのだが、相変わらずネロがムスッっとしているのである。

原因は思い当たる節がありすぎるのだが。


「ネロー、ごめんて。ちょっと気持ちが上がっちゃってさぁ」

「骨折れるかと思ったわ、この怪力女」

「次から抱き着くとき気を付けるからさ」

「次なんかない」


私が、機嫌を取るように言うと、ネロが言葉ではねのける。

朝からこのような会話を繰り返している。

こんなことをいうと、やばいやつって思われるかもしれないけど、ネロの悪態を聞けるのが楽しくなりつつある。

クールなネロもいいかもしれないけど、悪態ネロはより面白い。

たった1日しか一緒に過ごしていないのに、濃すぎる時間にそう感じてしまったのかもしれない。

こんなこと言ったら、ネロは怒るだろうけど。


「あらあら、おはよう。二人とも」


やっぱり、転送システムは偉大である。

たいして時間もかからずに、企画宣伝課まで付いてしまうのだから。

オフィス中に入ると、フェリシアさんがいた。

相変わらず美しいというか眩しいというか。


「おはようございます」

「昨日はよく眠れたかしら?」

「はい、お部屋居心地よすぎて、熟睡でした」

「そう、よかったわ」


フェリシアさんの優しい微笑み。

これをみると、表情筋ごっそり抜け落ちた顔とか、人に見せられないよなぁ、たぶん。


「おはよう、チヒロ」

「あれ?ネロも一緒だったんだ?」


そして、こちらも眩しいショタツインズ。

アンジュ君とアンヘル君。


「おはよう、アンジュ君、アンヘル君」


ショタ天使をみて、顔が見せられない顔にならないように、表情筋に力を入れ微笑む。


「チヒロ、元気そうでよかった」

「今日も、一緒にがんばろ」


ぐはっ…天使はやはり天使だったか。

きっと私の顔面は崩壊しただろうな。

大丈夫かな





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