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104話 コスモス、実はお金持ち?


オフィスを出て、センタービルの出口へと向かう。

すると、アンジュ君とアンヘル君が立ち止まる。


「外に出る前に、何を買うか確認した方がいい。」


確かに。

何を買うか、まだ確認してないな。

私は、アンジュ君の言葉に、封筒を開けて中身を確認する。

開いてみると、企画宣伝課の各々が欲しいものが紙に記載されていた。


えっと。


アルバート

魔法石

フェリシア

トリカブト

カイン

トマト料理食べたい

リリス

コルクボード

ネロ

ミソマヨ、ピクルス、芋よこせ


これ、あれだ。

体のいいパシリだ…。

えっと…お使いって、ほんとにみんなが欲しいものを買ってくるの?

こういうお使いって、仕事で使うからお願いねというお使いじゃないのか?


アルバートさんの魔法石はともかくとして。

フェリシアさんは、トリカブトを何に使うのだろうか…。

私の思っているものと一緒でいいのかな。

トラジス翻訳によって、変換されたものは本当にトリカブトなのかな…。

それに、カイン君のトマト料理って何?

なんでもいいの?

トマト料理って幅広いんだけど…。

リリスさんのコルクボードも用途が不明だし…

ネロに至っては、お使いというより作れという命令だよね、これは。

ハマってくれたのは嬉しいんだけどさ。


「魔法石は錬金術師のところ。トリカブトは薬師のところ。」

「トマト料理と、コルクボードは市場に売ってる。」


アンジュ君とアンヘル君も紙をのぞき込み、一つずつ場所を教えてくれる。


「ミソマヨ…?」

「ピクルス…これは、分からない。芋は市場で売ってるけど」


コスモスには、やっぱりないのか。

なるほどなるほど。

ネロは、私の味に飢えてしまっているわけね。

作ってやろうじゃないの。

ネロのために。

他にも何か作ってあげようかな。

その前に、他のメンバーのお使いを終わらせよう。


「チヒロ、買うものが分かった。」

「こっち来て、チヒロ」


センタービルの出口は、目の前だけど…。

二人が手招きをしているので、私は二人のところに向かう。

すると、目の前には、見たことのあるような機械が置いてあった。


ATM?


「ここで、お金をデバイスの中に入れる。」

「コスモスは、異世界の人たちも商売にやってくるから、通貨をそろえるのは全部デバイスでやる。」


ん?

というと?


「デバイスの中に、お金を入れておくとコスモスの異世界転移装置デゥールに繋がっているところなら、一部を除いて買い物可能。」


え?

言ってしまえば、異世界共通通貨なの?

というか、電子マネー決済なの?

そういえば、ミシュティの時、ネロが支払いをしてくれていたな。

ミシュティも、共通の通貨が使えるということだよね。

お金の心配、全くしていなかったわ…

いつの間にか、買い物が終わっている状況が続いていたというか…

なんで、その時、不思議に思わなかったのだろう。

ネロ、そんなところでもフォローしてくれていたんだな。

ごめん、ネロ。


「一部を除いてというと?」

異世界転移装置デゥールは繋がっていても、空間転移否定派の世界や、コスモスがうまく関係を気づけていない世界は、このシステムを導入できない。」

「その代わり、このシステムを導入している世界は、コスモスがシステムを組んだものを渡して、その世界に設置してもらっているの」


そんなことできるなんて、コスモスって、すごいお金持ってる世界なのでは?

それにしても、その世界でも旅行先が共通通貨なんて便利すぎない?


「これは、コスモス観光部の事業の一つ。」

「フェリシアはコスモスの通貨のことを知ってもらいたかったのかもね。」


フェリシアさん、ありがとうございます。

今まで一度も、コスモスに来て、買い物を経験しないで過ごしているってある意味すごいよね。

必要性を感じなかっただけなんだけど。

いや、一度はあったな。

結局、ユオに会って買い物をしないで帰ってしまったけど。


「コスモスと異世界転移装置デゥールの間で使われているのは、エア。」


エア。

これが、コスモスでの通貨なんだ。

これで、私のコスモスでの世界も広がるよね。

読んでいただき、ありがとうございます!


よろしければ、

評価、ブックマーク、感想等いただけると

嬉しいです!


よろしくお願いします!

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