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96話 実践からの反省会


「さて、実際に気を体験してみてどうだ?」

「つ、疲れました。」

「そうだろう。さっきの状態は、まさに気を垂れ流し続けている状態だから。」


オフィスに着き、また会議室の方に入った。

オフィスに入った時の私の様子を見て、フェリシアさんは目を吊り上げてアルバートさんに詰め寄っていたし、アンジュ君、アンヘル君は心配そうに私をのぞき込んで来て泣きそうにしているし、オフィス内は大騒ぎだった。

無事、会議室に着き、私はオフィスの椅子に降ろされる。

そして、ぐったりしながら、アルバートさん達とフィードバック中である。


魔力マナは、あれとはまた別なんですか。だいぶいろんな事が出来てましたけど。」

「気は、万能なんだよ。極めれば、気で人を殺すこともできるし。気と魔力マナの大きな違いは、普通の状態でも視覚で認識できるかどうか。そうだな。実際やってみようか。」


アルバートさんは、手のひらを上に向ける。


「何か見えるかい?」


私は、首を振った。


「では、これはどうだい?」


手のひらがキラキラしている。

さっき見た、風景と似てる。


「光が見えます。グレー色の光。」

「正解。そして、これは?」


ボワッっと手のひらで火が付いた。


「炎…」

「これが魔法だ。」


あれ?でもさっきは目に気を持っていくことで、キラキラの世界が見えたのに。


「大気中の魔力マナは、コントロール下にないから、何もしていなければ見えないんだ。」


そういって、アルバートさんは、もう一度、手のひらを上に向ける

すると、急に視界がキラキラと輝きだした。


「今、大気の魔力マナを俺のコントロール下に置いた。すると見えるだろう?」

「はい…!」


相変わらずの美しさというか。


「これをそのまま、火に変化させるもよし。また、別に…」


空間全体に散っていた光がアルバートさんの手のひらに集まっていく。


「凝縮させるもよしという感じだな。これが集束法。体内の魔力マナが扱えないと、大気中の魔力マナは扱えないっていうこと。」


すごすぎでは…。


「まぁ、生成法、集束法もそうだが、魔法にも得意不得意があるし、得意の系統というのもある。炎の魔法が得意な人は、水の魔法が苦手とかな。メルーレ王女のように補助系の魔法が得意な人もいれば、攻撃系の魔法が得意な人もいる。そういうのは、性格が出たり、するから、ゆっくり見極めていけばいいさ。」


得意、不得意か…

私は何が向いているだろうか。


「だが、チヒロはまず、気のトレーニングからだな。魔力マナというのは、気をさらに研ぎ澄ませたもの。さっきの垂れ流しではなく、もっとコントロールした物になる。その先に、魔法があるからね。」


先は長そうだな。


「気の流れについては、体感出来ただろう?その感覚を繰り返していけば、魔力マナは使えるようになるさ。」


あとは、私の努力次第ということね。

分かりやすくていいじゃん。


「そういえば、アルバートさんも私に、マナ・ストーンくれましたよね。あれは、何を込めた石だったんですか?」

「あれは、チヒロが危険になった時に、自動で発動する防御と回避の石だよ。もし何かあった時に、安全なところまで脱出できるように作ったものだ。」


防御と回避…

あの時は、こんな力のある石だと思ってなかったんだよな。

お守りと言われていたから、持ち歩いてはいたけど。


「マナ・ストーンの話題が出たから、豆知識を披露しようか。マナ・ストーンの作り方は、生成法、集束法どちらでも構わないから、魔力マナを手のひらに集め、どんどん小さく凝縮させていく。最後に固めて完成。これも、あげよう。防御系のマナ・ストーンね。」


アルバートさんは、飴をあげるよ、のテンションで、マナ・ストーンを作り私に渡してきた。

この人すごすぎなのでは?

私は、改めてアルバートさんのすごさを知ったのだった。

読んでいただき、おめでとうございます!


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