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美女に子種をせがまれて  作者: ぬ~ぶ
12/46

#12 デリヘルですやん


 2曲目が終了し3曲目に入ると、アーシャは突如 上下のランジェリーを取っ払った。


「あぁ~~~~~ッ!?」とヤスが、

「おぉ~~~~~ッ!?」とマサが、

「んん~~~~~ッ!?」と武留が、


 共に目玉をひんむいて驚倒した。


 まぁ、無理もない。

 そのアーシャの姿といったら、もうほとんど全裸だったのだから。


 つまり胸は完全に丸出しで、股間は紐とパールだけのTフロント&バックパンティーといった あんばいだ。


「ちょっと、お二方ッ。ちゃんと役目を果たしてください!」


 軽く上気した顔でアーシャが叱責する。


「……あ、こりゃ面目ねぇ」


 と、マサが思い出したようにデッキブラシを握り構える。


 ヤスもハッと我に返って、


「す、すいやせん……」


 紙コップとスポイトをバッグから取り出した。


 3曲目はムーディーなスローバラードだった。


 アーシャは あだっぽく身をくねらせながら、ゆっくりと武留に歩を進めた。

 舌を出し 挑発するように唇を舐め回す。


 そして、バスケットボールくらいはありそうな巨大な二つの乳房を揉みしだき始めたのだ。


 それを待っていたかのようにマサが、


「さぁ、いくぜ。ガリガリメガネ」


 と武留の股間にデッキブラシを当て、ゴシゴシ擦り始めた。


「んん~~~~~ッ!?」


 口を塞がれた武留が声にならない悲鳴を上げる。


 硬いブラシが股間を行き来する度にブリーフ内のこんにゃくが荒れ狂い、彼のいたいけな息子を容赦なく小突き回すのだ。


「はは、そうか。そんなに気持ちいいってか」


 目をギラギラさせながらブラッシングの手を速めるマサ。


『……こ、こりゃあ、堪らんッ』


 武留は遠い目をして、声なき悲鳴を発し続けた。


「ねぇ、私を見てください」


 そう言われてアーシャに視線を向けてみると、彼女が自身の乳首をレロレロ舐めているのが目に入った。


『オーマイガーッ』


 武留は背徳的官能に身もだえした。


 すると、マサがダメ押しとばかりに超高速のブラシさばきを披露した。


「おらおらおらぁ~、早いとこイッちまえ~ッ」


『や、やめれぇ~ッ。チンコが取れるぅ……』


 悪寒戦慄といった様相で、椅子ごとガタガタ震える武留。


「おぉ、さすが兄貴。やっぱ県大会4位は伊達じゃないッスねぇ~」


 何の県大会かは知らないが、ヤスがおべんちゃらを言うと、気をよくしたマサがさらに手の動きを速めた。


「うらうらうらぁ~ッ!!」


 だが圧が強すぎたのか 手元が狂ったのか 肉厚のこんにゃくは勢いよくブリーフから飛び出し、ヤスの顔面に貼り付いた。


「ヴエッ! きったねぇ~ッ」


 すかさず こんにゃくを払いのけるヤス。


 ここでブラッシングの手を止めたマサは、


「おい、ヤス。こいつ、もう発射してんじゃねぇか?」


 それを受け、ヤスが武留のブリーフ内をためつすがめつチェックする。


「……いえ、まだでやす」


 チッと舌打ちするマサ。デッキブラシを放り捨てて、


「おい、ヤス。()()を出せ」


「へい」


 ヤスはボストンバッグから『ケイレヴ』を取り出し、マサに渡した。


 ケイレヴというのは、ハンディマッサージャーの商品名。

 肩に当ててコリをほぐすものである。


 しかし、それがどういう訳か“電マ”としてAVで活用されるようになった。

 それからというもの、誰も本来の用途で使わなくなってしまった。


 今となっては完全にオナニーグッズの位置づけだ。

 ただ 売れ行きは好調なので、メーカーとしては痛しかゆしといったところだろう。


「よぉし。これで、てめぇはジエンドだ」


 不敵に笑んでケイレヴを作動させると、武留の股間に押し付けるマサ。


「んんーッ!! んんーッ!! んんーッ!!」


 これまで味わったことのない強烈無比な刺激が、武留のイチモツを襲った。


『こ、これがケイレヴって奴か。評判通り……いや、それ以上だぜ。な、何か、萎えるものでも想像しなきゃ、発射しちまうのは時間の問題だ。まったく恐るべしだな、ケイレヴさんよ……』


 武留はギュッと目をつぶり、両親の交尾を想像することで何とか凌がんとする。


 だが、またしてもアーシャが、


「ねぇ、私を見てください」


 今度は大股を広げて上体を後ろへ倒し、床に両手をついてみせた。

 体操選手並みの見事なブリッジである。


 ところが、それを目撃した3人はもれなく鼻血を噴き出した。


 アーシャの股間がとんでもないことになっていたからである。


 驚くなかれ、ブリッジによって引っ張られた紐がメリメリと股間に食い込み、左右からはみ出したビラビラがパールを包み込んでいるのだ!


 そんな言わば“真珠のホットドッグ”が、ストロボライトの点滅に合わせて現れては消え、消えては現れしているのだから、そりゃあ鼻血も噴くだろうって話である。


 アーシャの手下のマサ&ヤスにしても、まさか彼女がここまでやるとは思っていなかったので、大そう面食らったし 大いに発情させられた訳だ。


「んむぅ~ッ!!  んむぅ~ッ!! んむぅ~ッ!!」


 目を背けても脳裏に浮かんでくるアーシャのビラビラ。

 そして、ケイレヴの容赦なき震撃……。


『ダ、ダメだ、忍耐の限界ッ。もはやこれまでか……』


 鼻血を滴らせながら絶頂を覚悟する武留。


 だが、その時だった。


 急にケイレヴさんが、うんともすんとも言わなくなったのである。


「……あれ? 何だ、止まっちまったぞ」


「どれ、見せてください……」


 マサとヤスが怪訝な面持ちでケイレヴのスイッチをカチカチ、頭をトントン。


 しかし、一向に回復の兆しは見えない。


「ちょっと、何をやってるんですかッ」


 ブリッジの体勢から上体を起こしたアーシャが、渋面を作って言った。


「へい。どうやら故障したみたいで……」


 ヤスが申し訳なさそうに答える。


「故障ぉ~ッ!? 何で故障するんですかッ。新品を買ったんじゃないんですかぁ?」


「へ、へい、確かに。昨日 ドンキで買ったばかりの新品でやすよ」


「じゃあ、何で故障するんですかッ。おかしいじゃないですかッ!?」


「い、いや、あっしに言われましても……」


 しゅんとなるヤス。


 それを見て、マサが助け船を出した。


「まぁまぁ、姫、そう興奮しないで。たぶん初期不良って奴ですよ。ババをつかまされたんでしょうな。だが心配ご無用、俺たちが責任をもってメーカーから慰謝料ふんだくってやりますから」


 すると、アーシャは切歯扼腕(せっしやくわん)といった感で、


「何が、心配ご無用ですかッ! こんな簡単なミッションすら遂行できないで、あぁ情けない……」


 そして、厳しい目つきで義兄弟を交互に指差しながら、


「空腹で倒れていたあなたたちを拾ってくれたのは誰ですかッ!? 借金を肩代わりしてくれたのは一体誰なんですかッ!? よぉ~く思い出してくださいッ」


「め、面目ねぇ……」


 今度はマサまで 青菜に塩 である。


 そんな一味のやり取りを、胸のすくような思いで見守っていたのは雑賀武留。


 だが彼の痛快そうな表情を、アーシャは見逃さなかった。


「ちょっと、あなたッ。なに、ざまぁ味噌汁みたいな顔してるんですかッ」


 般若の如く怖い顔になって、武留に迫るアーシャ。


「んッ、んむうむ、んんー、むんむ……」


 いや、そんな顔してねぇよ、俺は別に……的なことを訴える武留。


「っていうか、いつになったら発射するんですか、あなた。もしかして遅漏ですかぁ?」


「むッ、むぬむぅ、んぬー、むむ……」


 いや、むしろ早漏だよ。だいたいこんな状況じゃ仕方ねぇだろ。繊細なんだ、俺は……的なことを訴える武留。


「それとも、私を弄んで楽しんでるんですかぁ? バカにしないでくださいッ。このヒョロヒョロメガネッ!」


 アーシャは腹立ち紛れに、両の巨乳で武留に往復ビンタを食らわした。

 メガネが吹っ飛び、鼻血が飛び散る。


 それでも怒りが収まらないアーシャは、


「これでも食らいなさいッ!」


 と今度は、吹き出物一つない美尻を武留の顔面に押し付けた。


 それは、椿本万世の必殺技“乳圧固(ちちあつがた)め”の向こうを張る “尻圧固(けつあつがた)め”誕生の瞬間であった。


「んむむ~ッ」

「ぬむぬ……」

「うぬ……」

「ん……」

「……」


 チンピラ義兄弟が揃って股間にテントを張って見守る中、武留は粛然と白目をむいて失神した。



       【 ちずまよ放談 】


万 世「ねぇねぇ、ちずちゃん。デリヘルって なあに?」


千寿留「何だ、万世。お前 そんなことも知らないのか。

    デリヘルってのはなぁ、デリバリー・ヘルスのことだ」


万 世「デリバリー ……ヘルス?」


千寿留「うむ。デリバリーの意味は配達だろ。で、ヘルスは健康」


万 世「健康の……配達?」


千寿留「うむ。つまりアレだ……牛乳配達のことだ」


万 世「なーんだ、そっかぁ。さっすが ちずちゃん、物知り博士」


千寿留「ふふ、まぁな」


万 世「という訳で、次話もお楽しみにね♪」


千寿留「ぜってぇ読んでくれよな!」


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