鑑定とステータス2
「さて、リョクのステータスを確認しますよ! 手帳に手を乗せてステータスと念じるなりしてください。」
「は、はい……ステータス!」
ドライト様に言われるがままに手帳に手を乗せてそうつぶやくと、僕の体が淡く光ってその光が手帳に吸い込まれた。
ステータス
名前 リョク
種族 人族
状態 健康
HP 2500
MP 5400
STR 1200
VIT 10800
DEX 1500
AGI 8700
INT 7800
MND 9500
LUK 10200
スキル 薬草学7 植物学5 料理6
「魔法使い寄りのステータスですね。 あ、VITとLUKは低すぎたので10000ほど底上げしときました。」
「あ、あの、よく分からないんですけど、これって強いんですか? 弱いんですか?」
僕はこの世界の平均が分からなかったのでそう質問をすると、ドライト様は「ああ。」っとうなづきながら答えてくれる。
「この世界だと(低級神クラスの)平均は10000位ですね。」
「あ、(冒険者とかは)10000が平均なんですね。
じゃあ僕はそんなに強くないんですね……」
「ええ、強い(魔王とかが)相手なら注意してくださいね、防御力と幸運は底上げしてますが怪我をしてしまうかもしれませんから!」
「はい、強い(ゴブリンとか)の相手はしないで逃げるようにします!」
ちなみにこのメテカトルの超一流、SSSランクの冒険者ですら10000超えのステータスなんか持ってはいない。
どれか1つでも1000を越えていれぱ、一流の冒険者と言われるAランクになれるのだ。
「あとスキルの薬草学7って言うのは?」
「それは薬草に関する知識がどれだけあるかですね。
1だと基本の基本を知っている、10だと知らないことはないとなります。」
「じゃあ植物学や料理の5と6は平均ってことなんですね……でも、僕って他のスキルは持ってないんですね。」
「そりゃリョク君は剣とか槍とか振り回したことが無いんですから当たり前です。
言語や社会なども地球とは違いますからね、削除されてるんですよ。」
「あ、そっか……」
「でもご安心してください、私や眷族が生きていくための技術や知識を教えてあげますので!」
「あ、ありがとうございます!」
こうして突っ込みが不在のために、リョクのステータスはいきなり神に近くなってしまったのだった。
「それじゃあ寝る前に講師になる私の眷族を紹介しますね? 召喚!」
「フフフ、ミラーナ、クリス。
今夜は寝かさ……な、なんだ!?」
「お帰りはあちら!」
「てめ、ドライ」
な、なんか素っ裸であそこを大きくした男の人が現れたけど、すぐ消えたよ!?
「い、今の人って昨日のテレビみたいので観たケンさんって人じゃあ。」
「失礼しました、間違えて赤の他人を呼んでしまいました。 すぐに別の方を呼びますのでお待ちください。 召喚!」
「お呼びですか、ドライト様。」
「ドライト様~、フルに何でも命じてください~。」
今度は2人の女性が現れる、その姿は肌に鱗が有って背中にはコウモリに似た羽が有る、竜を人にしたような姿だった。
あと女性が2人って言ったけど、フルって自分を言った方の人は子供ぐらいの背しかないし、仕草がどこか子供ぽっかった。
「紹介します、私の眷族で龍人族のオフィエルとフルです。
オフィエルはもちろんですがフルも高位の神なのでよろしくお願いしますね!」
「オフィエルと言います、よろしくお願いしますね。」
「フルだよ~、よろしくね~!」
「は、はい、リョクと言います。 よろしくお願いします!」
僕がそう言って挨拶を返すと、オフィエルさんとフルさんの2人は僕のことを興味深げに見てくる。
「この方が新しい使徒ですか?」
「私にも弟分が~できるのかなぁ~?」
「使徒? 弟分?」
「ハッハッハ、リョク君は気にしなくていいのですよ。 そして2人は口が軽すぎます!」
「す、すいません!」
「弟分が欲しいです~!」
なんだろ? なんにしろドライト様がさらに2人を紹介してくれたんだけど、オフィエルさんは魔法や魔術に詳しくて、フル姉さんは接近戦も遠距離戦もこなせる万能型だそうだ。
フル姉さん? うん、フル姉さんにそう呼べって言われたんだよね、自分には2人姉がいるって言ったらじゃあこれからは自分も姉だからって。
「と言うわけでこれからはこの2人と私がメインとなってこの世界のことや、戦闘技術に魔法や錬金術等々を教えてあげますよ!」
「は、はい! よろしくお願いします!」
こうして僕はドライト様達に色々と教わることになった。
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