表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/30

プロローグ

新作になります、よろしくお願いします。


タイトルは変更の可能性あり。R15は保険です。


誤字脱字報告もよろしくお願いします(・`ω´・)




ああ……静かだ……。


ここは何処だろ? ……あ、そうか、自分の部屋じゃないと思ったら、僕はいつものかかりつけの病院に入院してたんだ。


あ、母さんが泣いてる……姉さん達も、父さんまで……何で泣いてるの?


……ああ、そうか、とうとうこの時が来たのか、僕は死んじゃうのか。


父さんが隣に立ってるお医者の先生に何か言った、けど先生は何かをつぶやき首を振っている。


僕には聞こえないけどそれを聞いた母さんが僕にすがりついてくる、優育姉さんがそんな母さんの肩を抱いて立たせようとするけど、それを振りほどいて僕を抱き上げようとする。


それを父さんと育花姉さんも加わって止めて、4人で抱き合って泣いている。


ああ……泣かないで、僕は旅路父さんに育江母さんの子供で幸せだったんだ。


優育姉さんと育花姉さんの弟で誇らしかったんだから。


そう考えて、何とかそれを伝えようと僕 遠出 旅玖 は意識を手放した。




「……あれ、ここはどこ?」


病室に居たと思っていたら、豪華なソファーや大きなテレビの有る部屋に立っていた。


そして周りを見回すと壁には窓が1つもなく、扉が1つ有るだけだ、その扉を開けて外の様子をみようとしたけどドアノブは回らずドアも本当は壁なんじゃないかと思うぐらいに動かなかった。


困っているとドアノブが回り扉が開く、そこにはパタパタと飛ぶ銀色のドラゴンがいた。


「お待たせしました、私は転生や転移を勝手に司る龍、ドライトさんです。」


「転生と転移……やっぱり僕は死んだんだ……勝手に?」


「勝手にですがほとんどの世界を網羅してますよ、なんと驚きの72%です!」


うん、微妙にカバーしきれてないよね?


……でも、やっぱり死んじゃったんだ、僕は。


この部屋、凄い豪華なんだけど現実感がないと言うかなんか違和感が有るんだけど、触ったりすると現実だと思わせる何かがあるし、目の前でパタパタと飛んで何故に72%しかカバーしてないのか力説しているドライト様も、ただ者ではない雰囲気を出してるからそんな気はしてたんだ。


「つまりですね、面白くもない世界や動植物しかいなくて事務的に死後の魂を扱ってるところは業務外としているんですよ!」


「あ、あの、なんにしろあなた様が私の死後、魂で良いのですか? それをどうするか決定できるんですよね。」


なんか変なことを言っているドライト様には悪いけど、自分の今後? に関わる事だから遮って質問をする。


「あ、そうですそうです、遠山 力さん、あなたは選ばれました。

異世界に行って勇者となるべく選ばれたのです!」


「……人違いです。」


自分と違う名前を言われたので正直にそう言うと、ドライト様は驚きに目を見開き何もない空間から何かの書類を取り出して自分と交互に見始める。




遠山とおやま ちからさん15歳!」


「遠出 旅玖、とおで、じゃなく とほで、と読みます。

名前はりょくです、9歳に間違えられることもありますが12歳です。」


「スポーツ万能で、学力優秀、人格者で周りの人達を率先して引っ張るタイプ!」


「病弱なのでスポーツ関係は全滅でした。

勉強は頑張りましたけど、入院することが多くて……知らない人と話をすのは少し苦手です。」


「この写真で見た通りの熱いナイスガイって、全然違う人じゃないですか!」


書類に付随していた写真には、僕と違って健康そうでスポーツマンって感じで髪をスポーツ刈りにした高校生ぐらいの、どこかで見たような気がするお兄さんが写っていた。

ちなみに僕の髪は肩と目にかかるぐらいだ。


そしてドライト様は少しの間は静かだったけど、何かに気がつくとジタバタと暴れながら叫んでた。


「あのアホ女神ども、よくも私が掠め取ろうとしていた勇者候補を掠め取ろりましたね!」


え、どう言うことなの? そう思って質問をすると、ドライト様が何かあったのか説明をしてくれる。


ある世界を管理する女神様が、久しぶりに勇者を召喚しようとしているのを察知したドライト様は、その勇者を奪い取って自分の加護を与えてから送り込もうとしていたとのことだった。


何故そんなことをしようとしたのかと言うと、その世界は安定していて文明も地球とは違った方向だが発展していたので、勇者召喚じたいが千年ぶりなのだそうだ、それで珍しいので横からかっさらったら面白そうだから実行したらしい。


ダメだよね?


そしてそれは、その女神様とドライト様はごく親しい間柄なので、気づかれないように奪ってドライト様の加護が付いた状態で送り込んだらさぞや驚くだろうと思っての行動だった。


もっとダメだよね!?


何にしろ自分の計画を邪魔されたドライト様は、空中に浮かんだままでジタバタと暴れていた。


そしてそれを見ながら僕は自分はいったいどうなってしまうのかと、途方にくれてしまうのだった。




よかったら評価・ブクマをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ