わずかなひととき………
活動限界時間はすでに大幅に過ぎている。アイギナを倒した事は認識していた。しかし、シオンも限界で、レグルスとの戦いに援護してくるとは思っていなかった。
とはいえ、すでに剣を突き付けられている状態では負けを認めるしかなかった。
カランッ……
スピカは剣を捨て手を上げた。
「参った!降参するわ!」
『試合終了ーーーーーーーー!!!!!!!剣魔大会デュオ決勝戦はシオン・レグルスペア!!!!』
ワァーーーーーー!!!!!!!
ワァーーーーーー!!!!!!!
「くっそーーー!!!負けた!!!」
アイギナは地面に大文字になりながら悔しがった。
「シオン、1つ教えて。どうして動けるの?」
すでに活動限界の来てきたはずなのに動けるシオンを不思議に思った。
「えへへへ!封印がまた解けたんだ。そしたら活動時間が1時間に延びたんだ♪全力を出せば多少短くなるけどね!」
!?
「シオン!あなた、それを黙って……!?」
いや、それは戦いにおいて当然のことである。手の内を見せるバカはいない。
「だからお兄様があんな手で時間を稼いでいたのね……」
「シオンに良いところを取られるのは悔しいがな!」
レグルスも何かスッキリした顔でたたずんでいた。
「完全に負けましたわね………」
こうして、シオンとレグルスは剣魔大会デュオ戦を優勝して目的を果たしたのだった。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
その夜─
「レグルスよ!よくやった!」
エトワール国王がレグルスを抱いて褒め称えた。
「これでレグルスを王籍に戻して貰えますね?」
「無論だ。あの決勝戦をみて異議を唱えるものはいないだろう」
国王様はレグルスが戻ってくるのに賛成で、大いに喜んだ。
「でも、私達決勝戦しか戦っていないけどよく批判が出なかったね?」
シオンの言うことはもっともであった。
「おいおい!お前、不戦勝の時の観衆の歓声を聞いていなかったのかよ?」
???
「この大陸に数多くの革命的な物を産み出し、人々の暮らしを豊かにし、大勢の人々を病から救った発明女王。でも、そのシオンの顔を知っている者はアクエリアス領以外は少ないんだぜ?」
「そうそう!そのシオンを見る為に、各国の上級貴族や民衆が熱狂していたんだよ!」
「そうだなぁ~もし、他国の選手がシオンを傷付けたら、観客席から石が飛んで来たかもな~」
まぁ、結界があるからそんな事にはならないんだけどね!
「まぁ、シオンが人気者って事で誰も文句は言わねーってことだよ。万が一、シオンが傷付いて発明が出来なくなると大変だしねー!」
あはははは!!!と笑い声が広がった。これもシオンの人徳(笑)のおかげだよ。
ここで、女神セレスティーナとリューシンが姿を現した。
「楽しんでいるところすまぬな。邪神の動向がわかった。恐らく明日、現れる!」
!?
「邪神は強固な結界を張って尚且つ異次元に隠れている。出てくるのも突然ではないのだ」
「出現時間は?」
「明日の正午ぐらいかしら?」
「間違いなく?」
「なんの為にシオンの呪縛の鎖を解呪しないでいると思っているのよ!」
すぐに緊急用伝達を送り、緊急会議を開く事になった。
「シオン達はこのまま休んでくれ。明日は大変だろう。邪神の出現は正午であればゆっくり寝れるだろう。それまでに少しでも戦局を有利に進められるよう作戦を立てておく!」
こうして物語は急展開を迎えるのだった。
愚者の声
「はてさて、面白くなってきました!」




