レインの秘策!
レインは激しく打ち合うながら必死でカレンのスキを探っていた。しかし、実力が上のカレンにスキなど無かった。ならば作るしか無いだろうと、溜めを作り一呼吸でカレンの間合いへ飛び込んだ!
「むっ!?」
レインは横一文字で薙いだ。カレンは片腕で防ぐと、反対の腕でレインを殴った。レインの剣は【1本】で、カレンのガントレットは両腕の2本である。
故に、カレンの攻撃は当たるはずであった。
ガギィン!!!
「なんじゃと!?」
レインは水でもう1本の剣を作り出していたのだ!この予想外の出来事にカレンの動きが止まった。このスキをレインは見逃さなかった!
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!」
いつになく真剣なレインの全力の闘気が溢れだす!
「ぬっ………ぐっ…………!?」
レインの急な全力攻撃に流石のカレンも耐えるのがやっとであった。
「カレン!この勝負だけは僕が勝つ!!!!」
ギランッ!と、レインの本気の目がカレンを捉える。
「勝負前から全力でやろうといったじゃろうに…………この気迫と闘志を隠しておったか!?」
カレンが力を溜めて動き出す前にレインが動いた!
「我が身に宿りしアクエリアスの加護よ、今こそ我の前に真なる力を現せ!」
!?
「なんじゃ!その詠唱は!?」
今まで1度も聞いた事のない詠唱にカレンが焦る。嫌な予感がしているのだ。
「カレン、少し苦しいかも知れないけど我慢してね?」
レインの言葉にとっさに後ろへ飛ぼうとした瞬間、水の剣がカレンの腕のガントレットに絡み付き、動けなくなった。
「なっ!水が絡み付く!?」
「水よ!今こそ力を現せ!秘奥技 《爆水烈破》!!!!」
ドッボーーーーーン!!!!
膨大な水が球体で二人を飲み込み現れた!
「ぼこっ………」
『この程度で倒れると思っておるのか!?』
カレンは水の中で動きを制限させていた。
『この水ごと吹き飛ばしてくれる!!!!』
カレンが闘気を溜めた瞬間であった。力を溜めると言う事は自分の周りに防御に廻している力も弱まると言うこと。実に絶妙なタイミングであった。
!?
ドッカーーーーーーーーーーン!!!!!!!
突然、二人を包んでいた水の球体が大爆発を起こした!
無論、術者であるレインもろともである!
ざぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
試合会場に雨が降り注いだ。
『なーーーーーんという事でしょうか!?まさかの自爆技だったのでしょうか!?二人は無事でしょうか!』
会場は騒然となっていた。
「まさか自爆なんて………」
「あり得ませんわ!あのレイン様がこんな手で来るなんて!」
アイギスとカウスも茫然といた。今まで見たこともないレインの気迫とまさかの自爆技に………
「大丈夫だよな?」
流石のレグルスも二人の身が心配であった。
しばらくして、視界を遮っていた雨が収まり二人の姿が見えてきた。
「ふふふっ♪血は争えんな?いつぞやのグランを見ているようだぞ?」
会場の入口で、レインを見ていた人物が呟いた。
「私もああやってグランに受け止められたのだな……」
姿を現したレインは気を失っているカレンをお姫様抱っこをして抱えていた。
『おおーーーと!カレン選手、意識消失により、レインの勝利です!!!!』
司会のお姉さんも君ずけを改めて呼び捨てとなった。レインを一人前と認めたからだ。
「はぁはぁ…………大丈夫かいカレン?」
レインの腕の中のカレンがゆっくり目を覚ました。
「う……ん………れ、いん?」
「カレンお疲れ様」
カレンはレインの腕に抱かれている事で負けを悟った。
「まさか自爆技とは……完全に予想外じゃ」
「僕の加護で水を無効化出来るんだ。最初で最後の切り札だったよ」
カレンはまだ力の入らない身体でレインに問い掛けた。
「どうしてこんな無茶をしたのじゃ?らしくないのじゃ……」
「どうしてもこの試合には勝ちたかったんだ」
レインはゆっくりカレンを地面に降ろし、ポケットから小箱を取り出した。
「カレン、僕と結婚してくれますか?」
小箱を開けると綺麗な結婚指輪が入っていた。カレンは何を言われたのかわからず、指輪とレインの顔を何度も見て、ようやく頷いたのだった。
『ななななっ、なーーーーーーーんと!シングル優勝者レイン、婚約者のカレンにプロポーズしやがったーーーーーーー!!!!』
(羨ましいぞ!バカヤロウ!!!!)
わぁーーーーーー!!!!
わぁーーーーーー!!!!
会場は一気に沸いたのでした。
愚者の声
「イケメン死すべし!!!!」
(*`Д´)ノ!!!




