意地の張り合い!
カレンは緊張など無い感じで、余裕で勝ち進んだ。レインも1回戦の戦闘で緊張が解かれて、2回戦、3回戦ともに勝ち進んで決勝戦まで大きな怪我なく進んだ。
「お兄様、ようやく調子がでて来ましたね!」
「ああ!最初はヒヤヒヤしたけどな。やっと本気になりやがったぜ!」
レインの活躍に応援席にいるシオンも興奮していた。同じ年齢世代である自分たちの実力が剣魔大会で通用する事が分かって嬉しかった。
「さて、このまま決勝戦まで進めば、カレンとレインの戦いだが………」
「全体的な実力はカレンの方が上だもんねー」
実家や学園にいた時の練習ではカレンの実力が飛び抜けていて監督としてみんなの稽古を見ていた。一対一の組み手でも時々、虚を付いて勝つのがやっとであった。
「でも英雄王としての息子が、同年代の女子に負けると色々とまずいんじゃないか?」
レグルスは純粋に、レインが負けた時の事を心配した。
「まぁ、ボロ負けすればそうだけど………まっ、大丈夫でしょう!」
シオンは何も心配してない様子で試合を見ていた。
「お前はいつも呑気だなぁ~」
呆れるようにシオンをみるレグルスにシオンは指をさしていった。
「アレを見て心配するの?」
ちょうど会場に現れたレインを見てレグルスは言葉を失った。
「へへへっ!心配するだけ無駄だったな!」
そこには闘気がみなぎるレインがゆっくりと歩いていた。
「レインさんすごいですね。一般客でも見えるくらい闘気がみなぎっていますよ!?」
アイギスとカウスも普段みないレインの気迫に喉を鳴らした。
『さぁ!遂に剣魔大会シングル決勝戦!選手は英雄王の息子であるレイン君だーーーーーーー!!!しかも!対戦相手は同じ学園の生徒であるカレンちゃんだ!なーーーーーんと!レイン君の婚約者だそうでーーーーす!!!!』
ザワザワ!
ザワザワ!
「嘘でしょ!」
「何よ!あんな女より私の方が綺麗よ!」
「どうやって取り入ったのよ!」
レインびいきの女性客からの嫉妬の叫びがあっちこっちから飛び交う。
「まぁ~こうなるよねー?」
「ムカつくけどな!」
シオン達も聞こえているが、二人の試合に集中した。
「カレン、ようやく戦えるね!」
「ああ、レイン殿も良く勝ち上がってきたのじゃ!全力で掛かってくるがよい!」
『婚約者同士での戦い!手を抜かないのか心配ではありますが………シングル決勝戦、始めーーーーーーーーー!!!!』
試合開始の合図と共に【二人】が飛び出した!
キンッ!
キンッ!
ガキン!!!!
二人の武器が交差し、激しい剣激の音が鳴り響く。二人は高速で動きながらお互いの武器を撃ち合う。レインは剣を、カレンは両腕に着けたガントレットで殴り掛かる。
ガキーーーーン!!!!
ザザザッ!!!!
お互いに衝撃で弾け飛ぶ。
「ふぅ~、流石だよ。カレン!」
「レイン殿も腕を上げたのぅ?」
二人の激しいぶつかり合いに、さっきまでの観客のざわめきが消えていた。皆が静かに、このバトルを息をするのも忘れて見守っていた。
『あ、な………なんと!想像以上の激しい攻防に実況を忘れておりました!二人共に凄い実力者です!これがまだ十代半ばになろうかという者の実力でしょうか!?』
司会のお姉さんも言葉が出ずに戸惑っていた。そんな中、二人は戦い続けている。
「いくぞ!秘技 《疾風水雷》!!!」
レインの剣に電流を宿した水がまとわりついた!
「こちらもいくのじゃ!秘技 《バーニング・ナックル》!!!」
カレンの拳から炎が現れ、殴り掛かった!
ガガッーーーン!!!!
「これは!?」
レインの剣に纏まり付いていた水を蒸発させ、その衝撃でレインを吹き飛ばそうとした瞬間にカレンが後ろへ飛んだ!
ガシッ!
カレンは着地した場所で膝を付いた。
「ぐっ………抜かったわ……」
腕を抑えてレインを睨んだ。
レインの水は蒸発させたが、電流まで防げなかったのだ。しかもカレンのガントレットは金属製である。電流を良く流し、身体にダメージを与えたのだ。
「ならば、闘気でカバーするまでよ!」
カレンは闘気で拳をカバーし、痺れの取れない中、レインへと立ち向かっていく。
「ここからが本当の勝負だ!」
レインの闘気がさらに膨らんだ。
キンッ!
キンッ!
またレインの剣とカレンの拳がぶつかり合う!
お互いに隙を探りながら打ち合う!
そして、ここぞと言う瞬間に必殺技を放った。
愚者の声
「いまいちレインの影が薄いんだよね?」




