優勝!そして─
『剣魔大会、カルテットの優勝はグラン選手が率いるアクエリアスチームだーーーーーーーーーーー!!!!!そして!前代未聞のシングル、デュオ、カルテットの全種目を制した英雄………いえ、英雄王グラン選手に盛大な歓声と拍手をお願い致しまーーーーーす!!!!!』
わぁーーーーーーー!!!!!
わぁーーーーーーー!!!!!
「うっ………また勝てなかったか………」
「いや、私もギリギリだったよ。良い勝負だったな!」
シャンテは軽く目を瞑り一息付いた後、グランに手を廻して唇にキスをした。
チュッ!
「なっ!?」
イタズラっぽくシャンテは言った。
「優勝者の特権だ。これくらいは………ね!」
シャンテはグランから降りると、動けるエルフの魔導師に連れられて、会場を後にした。
ゴゴゴゴッ!!!!!
「…………貴方?私の目の前で良くも浮気してくれましたね?」
笑顔で微笑むレイラを見たグランは、剣魔大会最大のピンチを迎えたのだった。
そして─
「凄かったねー!」
「そうだな。流石に最後の技は凄すぎだろう!」
「格好良かったのじゃ!」
少し前に目を覚ましたシオンは、最後のグランの戦いを目に焼き付けていた。
「さて、シオン?」
「なーに?お兄様?」
「自分がどんな状況だったか覚えているかい?」
???
シオンは首を傾げて、はて?という顔をした。
「ふふふ………おかしいねぇ~シオン?」
いだだだだだだだーーーーーーー!!!!!
レインはシオンのコメカミをグリグリしたのだった。
「はぁ~お前は誘拐されたんだぞ?それを俺達が助けだしたんだ」
「えっ!?」
「お父さん達は、シオンを返して欲しければ決勝戦を負けるように脅されたんだ」
!?
「そんなっ!?」
シオンはようやく事態の重さに気付いた。
「アルデバランさんも協力してくれたんだ。大勢の人に迷惑を掛けたんだ。後で必ずお礼を言っておくように!」
「ご、ごめんなさい!」
シオンは涙目で謝るのだった。
・
・
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「シオン!無事で良かった!」
「お父様、お母様!ごめんなさい!」
ガシッと抱き合うシオン達。そして、レイラが言った。
「閉会式は夜だから、3時間ほど時間があるのよ。ねぇ?シオン♪」
ブルッ!?
何でしょう?寒気が………
「ふふふっ、私の大事な娘を拐った※【愚か者】に地獄を見せに………ね?」
※愚者の声の事ではありません!ええ、もう絶対に違いますからね!ガクブルッ
「お母様、殺る気だ!?」
「決勝戦は私は不完全燃焼なのよ。ストレス発散しに逝きましょう!」
レイラはシオンを引きずって、馬車の戦闘のあった所へ向かうのだった。
「お父様~た~す~け~て~!」
「すまん。お母さんには逆らえないんだ………」
ええーーーー!!!!!三冠王を達成した英雄がですかーーーー!?
こうして、シオンは戦闘のあった場所までやって来ました。辺りはほとんど片付いており、黒服達も連行される所でした。
「良かったわ。まだいたのね?」
レイラの姿を見たアルデバランとガイは、驚いた顔をして尋ねた。
「レイラさん!どうしたのですか!?試合は?」
「試合は優勝したわ♪アルデバラン、ガイ、シオンを助けてくれてありがとう!」
レイラは二人に深く頭を下げてお礼を言った。
「アルデバランさん、ガイさん眠ってて覚えてないのだけどありがとうございました!」
シオンも頭を下げてお礼をいうのでした。
「それで、犯人は?」
アルデバランは黒服達を指差した。彼らは怯えてこちらを見ていた。
「まだ、憲兵が来ていなく、治安維持の兵が尋問をしながら見張っています」
「そう、ありがとう」
レイラは黒服の男達の所に歩いていくと、命令した。
「貴方達、誰の命令で私の大事な娘を拐ったのか言いなさい」
レイラの姿を見た黒服達は我先にと喋りだした。
「………レイラさん何をしたんだ?」
「わからない。ただ【命令】しただけ………」
ドン引きで見ていたシオン達は見守るしか出来なかった。
ガタガタッ
ガタガタッ
黒服達は涙と鼻水を垂らしながら恐怖していた。
「ああ、そうそう!そうよねー♪聞いているわよ?女神リューシン様が顕現したのに喋らないなんてアレよね?」
レイラは黒服達に魔法を掛けた。聖なる光が黒服達を覆い尽くした。
「まさか!?」
「バカな!呪いが………消えてる!?」
黒服達は一斉にレイラを見た。
「娘が重度の呪いを受けているのよ。だから解呪の魔法を日々研究してるのよ」
お母様…………シオンはジーンと感動していた。
「我々に掛けられた呪いは、死ぬまで解呪が出来ない最凶の呪いだったはず………」
「シオンに掛けられた呪いと比べれば、子供の遊びね」
!?
「我々が拐ったお嬢さんは、このレベルの解呪の魔法でも解放されていないのですか?」
レイラは不機嫌にええ、と答えた。
「謝ってすむ問題ではありませんが、大変申し訳ありませんでした!」
黒服達は全員が土下座をして謝り、レイラ達に頭を下げながら言った。
「我々の知っている事を全てお話し致します!」
こうしてシオン達は、闇で暗躍する者達を追い詰めていくのだった。
愚者の声
ぶるぶるっ!
???
「あら?ここにいたのね?死ぬ覚悟は出来たかしら?」
愚者の声
「違います!文字が似てるだけで、シオン様を拐ったのは私では………!?」
???
「誰が、許可なく喋って良いと言いましたか?」
愚者の声
ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!




