危険!?………………?
ワァーーーーーー!!!
ワァーーーーーー!!!
グラン達、アクエリアスチームは順調に勝ち上がり、決勝戦までたどり着いた。
「流石に魔族は体力がありますね。倒したと思ったら、立ち上がってくるなんてびっくりしました!」
「ああ、最後まで油断しないようにな?」
「はいっ!」
グラン達は控室で傷を癒し、試合ついて話し合っていた。
「ねぇ?決勝戦まで時間があるし、子供達の所へ戻りましょう」
「そうだな。決勝戦の装備も話し合いたいしな」
グラン達が控室から出ようとした時、急報が飛び込んできた。
「大変です!グランさん!シオンちゃんが誘拐されました!!!」
飛び込んできたアルデバランが何を言ったのかグラン達は理解出来ずに、
「「「は!?」」」
と、口を揃えて間の抜けた声を出してしまった。すぐに気を取り直してグランはアルデバランに尋ねた!
「一体、どういうことだ!!!」
「申し訳ありません!僕が付いていながら!」
「アルデバラン!言い訳は良いから、説明してちょうだい!」
息を整え、アルデバランは少し前にあった事を話した。
「少し前まで、シオンちゃん達と食事を取り、グランさんの準決勝を観戦してたんです。そして、グランさん達が勝ったのを見届けた後、シオンちゃんはお手洗いに行きました。そして、戻って来なかったんです………」
「ちょっと待て、ただの迷子の可能性も………?」
迷子………まぁ~シオンだしな~ありえるよねー?と、いう空気になったときアルデバランは手紙を出した。
「迷子の可能性もあったのですが、これが届けられました!」
手紙をグランに渡した。
「シオンを無事に返して欲しければ決勝戦で負けろと書いてあるな………」
!?
「では、シオンを拐ったのは対戦相手なのかしら?」
「いや、今、現在もう一つの準決勝をやっている最中だ。どっちのチームが勝つかわからないのにシオンを拐うとは思えない」
「では一体誰が!?」
いくら考えても答えは出なかった。
「恐らくなんですが、このままアクエリアスチームが優勝すると他国、もしくは個人で大損する人物がシオンちゃん拐った可能性があります。しかし、そんな人物なんて色々と多過ぎて特定が出来ません………」
「ならシオンを探す事が1番ね!」
「お嬢様!」
シオン付き、メイドのアルカナはすぐにでも探しに行こうとしたが、レイラに止められた。
「待ちなさい!アルカナ!」
「どうして止めるのですか!?シオンお嬢様のピンチなんですよ!?」
レイラはアルカナに諭すように言った。
「私達が下手に動くのは逆に危険よ。多分、どこからか見張られているわ。シオンの探索は子供達にお願いしましょう」
!?
「しかしっ…………はっ!?」
アルカナはレイラに反論しようとしたが、レイラ膝の上で拳を強く握りしめていた事に気付き、言い止めた。
「アルデバラン、すまなかった。良く知らせてくれて感謝する!」
「いえ!一緒に試合を観戦していたのに申し訳ありません!」
アルデバランは頭を下げた。
その時、試合会場から歓声が聞こえてきた。
ワァーーーーーー!!!
ワァーーーーーー!!!
「ちっ、準決勝が決まったようだな?」
「これで、次の試合は一時間後ね………」
この広い会場と人混みの中から拐われたシオンをどう探すのか、問題は山積みである。
「アルデバラン、すまないがシオンの捜索を手伝ってくれないか?」
「無論です!こちらこそ手伝わせて下さい!」
頭を下げるグランにアルデバランは慌てて協力する事を誓ったのだった。
「俺達の大切な娘に何かあったら…………首を洗って待っているがいい!」
グランは低い声で冷たい殺気を放ちながら言い放った。そしてレイラの周囲は明らかに気温が下がり、控室は寒くなるのだった。
「アルデバラン、それで何か手掛かりは無いのか?」
「シオンは女神セレスティーナ様の加護を受けいるし、実力もその辺の選手より強いわ。どうやって拐ったのかしら?」
「すみません、1人でお手洗いに行かれたので、手口まではなんとも………」
あのシオンを隙を付いて拐うなんてどんな強者が敵にいるのだろうか?
グランはアルデバランに敵の戦力に注意を払うよう子供達に伝言を頼んだ。
愚者の声
「さて、どうやってシオンが拐われたのか!?」
ヒント
※どこまでいってもシオンと言うことです。




