祝福!
「ここは………?」
医務室で目を覚ましたアルデバランは何度か瞬きをして顔を横に向ける。
「気が付いたか?」
そこにはパートナーの魔術師とガイ・キャンサーがいた。
「僕は……負けたのか?」
ポツリと呟くアルデバランに、涙を流しながらパートナーは頷く。
「そうか………勝てるかもと思ったんだけどね。まだまだグランさんには追い付けないか……」
声を震わせながら、アルデバランの目から涙が溢れた。
「バカ野郎が!あんな勝負をしておいて何をほざいて嫌がる!お前はあのグランに片膝を付かせたんだ。胸を張りやがれ!お前に負けた俺が惨めになるだろうが!」
アルデバランはガイの言葉にゴメンと一言呟いた。
「………正直、お前があそこまでやるなんて思っていなかった。悪い!俺が片腕を使えなくしたせいで……」
ガイはうつむき、拳を握り締めた。
「グランさんは同じく片腕で戦ってくれた。ガイのせいじゃない。ただ、僕が弱かっただけだ。でも、次は………負けない!」
アルデバランの目に力がこもる。
「へっ!それは俺のセリフだ!」
「ガイありがとう。最後、君の声が聞こえたよ。力を貰った気がした」
ガイは照れくさそうに軽口を叩き、横を向くのだった。
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「はぁはぁ………キツかったよ」
グランも控室で、壁に寄りかかり休んでいた。
「もうっ!いくらアルデバランさんと対等に戦うって言っても、自分の腕を切るなんてびっくりしたわ!まったくバカなんだから!」
怒った事を言っているが、レイラの顔は笑っていた。
「お父様!かっこ良かったです!」
「お父さん凄かった!」
「凄い白熱した戦いでした!手に汗をかきました!」
「流石は父上殿じゃ!妾も目が離せない試合であったのじゃ!」
子供達がグランを囲い、ワイワイと試合に付いて褒め称えた!
「ありがとう。でも流石に疲れたよ。アルデバランの奴の体力が予想以上にあったから、まだへばらないのかと、内心焦ったよ」
「凄い剣と剣の打ち合いでしたよね。激しく動きながら相手の隙を窺う、休む暇なかったですもんね!」
「まったくだ。片腕の方を重点に狙ったんだけどな~」
さっきまでの戦いを思い出すグラン。
「もう怪我は大丈夫なの?」
「ああ、レイラに癒して貰ったから大丈夫だ!」
腕を上げてアピールする。その腕を両腕で掴み、レイラは静かに言った。
「余り心配させないで下さい………」
「すまなかった。レイラ、愛している」
二人はそのまま抱き合いあった。
あわわわわ!!!?大人の世界に入っちゃったよーーーー!!!!
シオンは赤面しながらドキドキしながら二人を見ていると、お母様が気付き慌てて離れた。
「ごほんっ!男の人はバカなので、シオンとカレンも気を付けるように!」
「「はい!(なのじゃ!)」」
「「理不尽だーーーー!!!?」」
シオンとカレン、レグルスとレインがペアで叫んだのだった。
そしてデュオの表彰式になりました。
『さぁ!剣魔大会も半分が終わりました!今年のデュオ戦はなーーーーんと!エトワール王国が1、2、3位を独占したーーーーーー!!!?今年のエトワール王国は強い!二冠達成のグラン選手を始め、亜人連合国の最強選手バーミアを倒して2位となったアルデバラン選手、的確な相手の弱点を突いて3位まで勝ち取ったガイ選手です!どれも素晴らしい戦いを魅せてくれました!皆様、再度盛大な拍手をお願い致しまーーーーす!』
ワァーーーーーーーー!!!!!!!
ワァーーーーーーーー!!!!!!!
パチパチ!!!
パチパチ!!!
「アルデバラーーーン!惜しかったぞーーー!!!」
「グラン!素晴らしい騎士道精神だったわ!!!」
「ガイ・キャンサー!良い勝負だったよーーー!!!」
観客席から選手を褒め称える声援が多く飛び交った!ちなみに、3位決定戦はガイ選手の不戦勝となりました。魔皇国のロフトの反則負けである。
こうして、剣魔大会も残るはチーム戦のカルテットとなった。
愚者の声
「チーム戦、考えて無かった…………orz」




