悔いのない戦い!
「はぁー!はぁー!」
息切れを起こし、深く息を吐くアルデバランに対し、グランも息を切らせてはいたが呼吸はそんなに乱れていなかった。それはグランにまだ余裕がある事を示していた。
「はぁはぁ……流石ですね。地力ではまだまだ敵わないようです」
「しかし、諦めた顔ではなさそうだな?どうする?」
ギッン!!!
ザザザッ!
二人の距離が開いた。そしてアルデバランは乱れる息を整えながら剣を構えた。
「そろそろ決着を着けましょう!このままでは体力的に僕の敗けのようですからね!」
アルデバランの闘気を増大させた!
「はぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」
静かに目を閉じて、内に秘めた力を解放していく。
「これは!?………俺も本気でいかないと死ぬかもな!」
グランもアルデバランの決意を汲み取り、同じく気合いを入れて闘気を上げていく。
ゴゴゴッ!?
二人の闘気に大地が震え、小石が重力に逆らい浮いていく。
「………スキル解放!《闘牛の加護》!!!」
アルデバランの上半身の筋肉が盛り上がり、約2倍の大きさまで膨張した。
!?
「驚いていますか?我がタウラス家の担う、猛牛の加護の上位互換のスキル!身体の負担が大きい為に、本当の最後まで使うのが躊躇われる代償に、最強の力をくれるのです!」
ゆっくりと剣を前に出し、チャージアタックの構えを取る。グランも無言で静かに剣を構えた。
「勝っても負けても、貴方と戦えて良かった。自分の全力を受けてみて下さい!」
「こい!アルデバラン!俺も全力で答えよう!」
「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!」」
二人の咆哮が響き渡り─
「これが僕の最強技!秘奥技 《グランド・クラッシャー》!!!!」
蹴った大地が陥没するほどの脚力で、一足でグランに迫る。その突進は音速のように速く、パワーもあった。
「俺に負けられない想いがあるんだ!秘奥技 《氷神乱龍》!!!
シングルの決勝戦で出した7体の氷の龍が正面からアルデバランを襲う!
アルデバランの突進は1つ1つ、氷の龍を砕きグランへと迫る!?
「はぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!!」
両者の力は拮抗し気力と体力、そして想いの強さの勝負となった。
『この人に勝ちたい!10年前に剣魔大会で優勝したグランさんをみて憧れて、ここまで来た。正直、ここまでこれると思っていなかったけれど、ここまで来たんだーーーーー!!!!!』
ジリジリとグランに迫るアルデバランの気迫は尋常ではなかった。対するグランも、アルデバランの気迫と想いに応えるため、全力で向かっていった。
『本当に強くなったな。アルデバラン!若き力が育って嬉しいぞ!お前の想いに今こそ応えよう!』
グランの闘気が一段階上がった。
「アルデバラン!勝てよ!」
選手の通路口からガイ・キャンサーが二人の戦いを拳を握り締めながら見ていた。
「アルデバラーーーーン!!!!勝てーーーーー!!!!!!!」
「僕は勝ちます!!!!!!!」
さらに、力を入れて突進しようとするアルデバランに、グランの次の手が動いた。
「氷神乱龍!弐の型 《氷龍王ニブルヘイム》!!!」
複数の氷の龍が1つに合体していき、より大きな氷龍となってアルデバランを襲う!
バッリーーーーーン!!!!!
「ぐがあああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!」
巨大化した氷龍はアルデバランの闘気のバリアを噛み砕き、アルデバランを襲った!
ドッーーーーーーーーン!!!!!
アルデバランは反対側の結界にぶつかり、大きな爆発を起こした。
「はぁはぁ………」
流石のグランも片膝を付いて大きく息を切らせていた。少しして土煙が収まっていくと、地面に倒れているアルデバランが見えた。
アルデバランのパートナーはグランにクリスタルを投げて、グランはバッチを斬った!
『試合終了ーーーーーーーーーーーー!!!!!!!勝者、アクエリアスペアだーーーーーーー!!!!!!!』
ワァーーーーーーーー!!!!!!!
ワァーーーーーーーー!!!!!!!
『デュオ戦ではありましたが、シングルの様に一対一での戦いとなりました!しかし、これ程までに白熱した決勝戦は近年ありませんでした!グラン選手は相手と同じく片腕で戦い、最後は最強の技での撃ち合い!これが興奮せずにいられません!素晴らしい決勝戦でした!!!!!!!』
司会のおねーさんの言うとおり、最高の試合だったとシオン達も惜しみない拍手を送るのでした。
愚者の声
「やっと書きたいものが書けました。」




