ほんのり時間~
部屋に戻ると、一足先にグランが戻っていた。
「お父様ーーーー!!!おめでとう!」
シオンは父親のグランに抱きついた!
「おおっ!シオン、ありがとう!」
グランはシオンを肩に抱き、レイラ達にもお礼を言った。
「あなた、おめでとう♪怪我は大丈夫?」
「ああ、見かけほど大した事は無かったよ。決勝戦の相手も気持ちの良い武人だったしな!」
グランの怪我が大した事が無くて安堵した。
「グランさん!おめでとうございます!」
「流石はお父さんですね!」
レグルスとお兄様もお父様を褒め称える!
「おう!二人ともありがとう!」
二人の頭を撫でながらグランは戦いに置ける反省を述べた。
「しかし、体力的に危なかった試合だった。もっと最小限に動いてスタミナを温存すべきだたな」
シオン達も試合の内容を吟味する。ここにいるのは全て、武術を嗜む者達なのだ。
「そうですね。相手の獣化に伴い、予想以上のパワーとスピードに驚き過ぎた所はあったと思います」
「そうだね。序盤のように、冷静に見定めていれば、攻撃を避けて反撃も出来たかも知れないね?」
子供達は素直な感想を言い合う。
「私からは、魔法を使うのを忘れていた点ね。猛攻撃で集中出来なかったと言うより、隙を作るのにファイヤーボールでも頭に投げれば態勢を戻せたでしょうに」
グランは、あっ!?とした顔で上を向いた。
「………スキルに夢中で、魔法を忘れてたよ……」
「あなたは昔から魔法は二の次だったもんね。苦手という訳でもないのに……」
「今後は戦術に魔法を組み込むのが課題だな」
お兄さまが追進する。
「でも、次はデュオですよね?お父さんが剣術とスキルでお母さんが魔法で援護の戦術ですよね?お父さんはお母さんとの戦術に慣れてしまっているんじゃないでしょうか?」
「なるほど、お父様はお母様が居ることが当たり前と思って行動してしまうのですね♪」
そんな事をいう子供達にレイラはあらあらと言った感じでシオンを撫でた。
「こ~ら!大人をからかうんじゃありません!」
「そうだぞ!全くっ………いつの間にそんな事を言うようになったのやら……」
口ではそう言うが、お父様お母様もまんざらではないようでした。
ここ数年、エトワール王国からの優勝者が出ていなかったのでアクエリアス家以上に周囲の人々が沸いた!
すぐに本国に伝えられ国王も大層喜んだのだった。
人族は獣人よりも肉体が劣り、魔法でもエルフや魔族に劣るため、シングルの優勝は快挙であった。人族はチーム戦のデュオとカルテットでの連携でカバーしての優勝がほとんどだったのだ。
「これで肩の荷が降りたな。国王様にも顔向けが出来るよ」
「あら?それはまだ早いでしょう?このままデュオとカルテットも優勝しましょう♪」
レイラの言葉にグランもニヤリとして答えた。
「そうだな。まだこれからだ!エトワール王国が舐められるのも気分が悪いしな!」
「明日から始まるデュオでは装備も変えますか?」
シオンの言葉にカレンも同意した。
「そうじゃのぅ?シングル優勝ということでグランはマークされるハズじゃ。従来の革鎧に鎖帷子を着こんではいたが、次からは属性も考慮しなくてはな!」
ちなみに、お父様の革鎧は火龍の革を使っており、耐久性は鋼の鎧並みで火属性にも耐久があるのだ。
「そうだな………対戦相手の情報を元に装備を変えていくか」
お父様的には着なれた防具の方が動き易いのだろう。なので、海龍と土龍の革を使った同じデザインの鎧を持って来たのだよ♪
「対戦相手がわかるには当日だったよね?」
「明日の午前中に発表され、午後からスタートね。人数と時間の関係で、3日間に別けて開催されるわ」
この長期間を戦い抜く気力も必要なんだよね!
もうすでに、アクエリアス家は勝利の喜びより、明日からの戦いに意識を向けるのでした。
愚者の声
「失敗したなー。個人戦とチーム戦を連続でやるから作者が大変じゃないか?バトル描写がネタ切れっすよ………orz」




