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月日は流れて修行中~(挿絵あり)


挿絵(By みてみん)


あれから3年経ちました。



はっ!?やっ!?とぉう!?


「やあぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」

「いあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


シオンとレグルスが組手をやっていた。

レグルスが素早い拳をシュッ!シュッ!と連打を浴びせる!

シオンは冷静にレグルスの拳を防いだり、避けたりしながら反撃をする!


「そこっ!!!」


リーチの長い回し蹴り放った!


ガシッ!!!


拳が下がる所を狙ったが、シオンの蹴りを腕でガードした。そしてそのままシオンの足を掴み、回転しながら投げ飛ばした!ジャイアントスイングである。


「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


シオンは叫びながらも空高く投げられた事もあり、クルクルと回転しながら着地した。体操なら満点である。


「ふぃー!びっくりしたー!」


冷や汗を拭いながらレグルスを見据えるシオン。しかし、視線の先にはレグルスは居なかった。


!?


「えっ………!?」


ふと横を振り向くとレグルスが拳をシオンの目の前で止めた所だった。


「俺の勝ちだな?」


ニヤリッと勝ち誇ったレグルスにシオンはその場で座り込み負けたーと!大の字になって倒れた。


「はぁはぁ………ようやく何とか一本取れたか」

「強くなったねー!」

「ありがとう。スキルも結構覚えてこれたしね。何とかなるものだ」


パチパチッ!パチパチッ!


「うんっ?」


急な拍手に振り向くと、国王様と王妃様がいた。


「素晴らしい組手だったぞ!」

「少し見ないうちに強くなったわね!」


二人は感動しているのか王妃様は涙を浮かべている。


「お……父上!母上!」


両親の元へ駆けていくと国王様はレグルスの頭を撫で上げた。


「アクエリアス卿に預けて正解だった。お前ならいずれ剣魔大会に出場して優勝出来るだろう。その時は約束通り王籍に戻し、また一緒に暮らそう」

「はいっ!父上にそう言ってもらえるだけで自分は十分です!」


暖かい空気に包まれていたが、シオンは蚊帳の外にいた。


ポツンッ!


『良い雰囲気なんだけど、私はいない方が良いかなー?』


「シオン嬢、どこに行こうと言うのだね」


あら?コッソリいなくなろうとしてたのがバレちゃった。


「いえ、家族水入らずをお邪魔するのは無粋かと思いまして」


「余計な気遣いは無用だ。そろそろ君の父親グランと話がある。君も一緒に来てくれないか?」

「畏まりました!」


シオンは敬礼をして、屋敷へと案内をするのだった。



挿絵(By みてみん)


屋敷へ着くと国王様の案内をメイドさんにお願いして、シオンは稽古着から簡単な洋服に着替えて応接室へと向かった。


レグルスも着替えたようで入口でばったり会うことになった。


「なんか、いつものシオンを見ているとお嬢様って感じがしないな」


余り見ないシオンの私服姿に軽口を叩くレグルス。


ピキッ!?


「あ~ら、わ・た・し・の・ど・こ・が・お嬢様じゃ無いって?」


挿絵(By みてみん)


シオンは蹴りをレグルスの目の前に突き出して寸止めした。


「………ドヤ顔の所、すまん。パンツ見えてるぞ?」


はっ!?


「ば、バカッ!エッチ!変態!」

「お前がスカートで蹴りを繰り出したのが悪い!」


ぐぬぬぬぬっ!!!?


「お前達………何を入口で騒いでいるんだ?」


扉が開き、呆れた顔で二人を見たお父様が早く入るよう促した。


「シオンはもう少しおしとやかさを学ばないといけないな。武術の時間を削るか?」


シオン慌てて懇願する。


「い、いえっ!?大丈夫ですよ!気をつけますので!」


シオンは貴族としてマナーやダンスといった教養も学んでいた。一通りこなせると言っても苦手であった。堅苦しいマナーより、運動(稽古)していた方が楽しいのである。


「ではもう少しレディらしくしなさい」

「はい……」


とほほほ………


部屋に入ると国王様、王妃様、お母様、お父様、レグルス、私、スピカがいた。執事とメイドさんは飲み物を入れると部屋から出ていった。


「今日は急な来客で申し訳ない。レグルスの様子の確認とお願いがあってきた」


「国王陛下!私は陛下の臣です。何かあれば私がお城に出向きますのに」


「良い、レグルスの様子を見に来たかったのもあるしな。グラン公爵に預けて本当に良かったと思っているよ」

「ありがとうございます」


国王は辺りを見渡し本題へと入った。


「さて、この度の用だが今年度の【剣魔大会】に出場して優勝して欲しい」


!?


国王様、さらりととんでもないことを言ってきたよ!?


「陛下のお願いとならば、剣魔大会の出場はやぶさかではありませんが………優勝は約束しかねます」


「無理なお願いとは重々わかっておるよ。しかし、私がもっとも信頼し、尚且つ実力のある者はお主しかおらんのだ……」


国王様は少し疲れているように思えた。


「何かあったのですか?」

「貴公も知っての通り、ここ数年の剣魔大会の成績が良く無くてな、大事な領地を取られて正直厳しいのだ」


腕を組ながら国王様は答えた。










愚者の声

「現在、シオンは8歳の設定です!予定を変更して先に両親を大会に参加させる事にしました」


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