もみもみくらぶ
静寂の中にただ居たい。そんな観念に駆られることも多くなっくた。そんなことを考えながらトリは部屋を出た。
もみもみ
「え?」
もみもみ
現は部屋から出てきたトリの肩を掴み揉み始めた。
「んー、こってますなあ。」
もみもみ
「き、気持ちいい。」
トリは気持ちよい感覚に襲われた。
現は肩を揉み終わると、下の階に降りていった。
械は新聞を読んでいた。
現は械の後ろから肩を掴んだ。
「お?」
もみもみ
「んー、こってますなあ。」
もみもみ
「き、気持ちいい。」
械は気持ちよさそうだ。
「ということで...。」
現は突然叫んだ。
「私は、マッサージ師になるわ。」
「え?」
「本気か?」
トリと械は驚いた。
「そうよ。マッサージで世の人々を救うの。」
「それじゃあ、まず私を救って頂戴よ!」
宝が現れた。
「お、ママも肩こってるの?」
「そうよ。私は毎日家事でね。揉んでよ。」
「かしこまりました。」
現は宝の背後に回り肩を掴んだ。
「お願いね。」
もみもみ
「あっ。」
「んー、こってますなあ。」
もみもみ
「き、気持ちいい。」
宝は気持ちよさそうだ。
「よっしゃー、こうなったら、いろんな人をマッサージしてやる。」
現はそう言うと、家の外に駆け出して行った。
「あの子にあんな才能があるとわね。」
「ああ、そうだな。」
「俺、ちょっと見てきます。」
トリは現を追いかけて、家から出て行った。
隣街 クリスタルシティ
現は肩もみしていた。
もみもみ
「気持ちいい。ありがとう。」
もみもみ
「気持ちいい。」
現はとにかく揉み続けた。
トリは見ていた。ただずっと。
現は手が疲れた。
「もう、揉めないわ。」
「帰ろう。そして、夕食にしよう。」
2人は帰った。
帰り道の途中、トリと現は野良犬に出会った。
「可哀想に、大丈夫?」
現は犬の頭を手で撫でてあげた。
すると、犬は気持ちの良さそうな表情になり、元気よく自分の縄張りへと戻っていった。
「あはは、現のマッサージは犬にも効果あるな?」
「もう、トリー待ちなさあい。」
トリが走って逃げるのを、現が追いかけながら2人は家に帰った。