竜は大事なパートナー ②
「リルはなんでもまじめに、とりくむんだね」
シオンがそう言った。アラシと違い、シオンは随分とリルたちに屈託なく話すようになった。
「シオンだって、そうでしょ?それにアラシだって」
ぶっきらぼうに見えて、彼のすることはすべて速くて正確だ。
「マユリ~ギンがいやがってるよぉー」
マユリは鬣をといているが、手つきがかなり危うい。
「ぴぎっ!」
ギンが変な声をあげる。
「マユリったら、こうゆっくりしないと…」
「ピィー」
「あ、ギンてば、リルならうっとりしちゃって!こうね?」
「うん、ゆっくりね?毛がほそいんだから」
「ギン!私だってうまくできるでしょー」
ふふんとマユリは得意気に世話を続ける。
ちらりとアラシがそんなリルとマユリを横目でみている。
「おい、うるせ」
「またあんたは!」
ムカッとマユリが睨んでいる。リルはまたそんな二人をみて、シオンをみた。シオンが、肩を竦めている。
仕方ないねこのふたりは…と言っているようだった。
リルはシェリの爪を研いで世話を終えた。
なんだかんだとやり合う事の多いマユリとアラシだけれど、アラシはその方がたくさん話してるから、けんかというよりは、掛け合いのようであり、その頃にはマユリとは仲良しなんだなと思っていた。
そうして魔法学校の1年生から3年生まではそうしてグループで世話をしてきたが、その頃になると世話のしかたもみんな上手くなり、竜も大きくなってくるので、竜舎は一頭ずつになりグループもなくなくった。
そうすると、アラシはリルと疎遠になり10歳になるとリル自身も前のように屈託なくアラシと接する事は出来なくなった。
その事が寂しく、リルは思った。




