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ワールドウォーズ  作者: ブラックシュミット
6/20

俺「第二回!WWキャラクター紹介〜!!」

ル「その前に一つ良いか?」

俺「断る!!」

ル「即答すんなよ!

良いから聞けコラ」

俺「やれやれ。何だよ?」

ル「前回連載からシャレにならない期間、空いてる件について」

俺「あー、何か次回から主人公をフォンにシタクナッテキター」

ル「何でもないです済みませんでした!」

俺「さて、今日のゲストを紹介しましょう!

今日のゲストは…………」

クロヒメ(以下クロ)「呼んだかの?」

俺「紹介する前に出てきちまったぜ!!

全く、親の躾はどうなってるのやら…………」

ル「何故俺を見る?」

クロ「む、わしは何かマズイことをしてしまったかの?」

俺「まー良いよ。

全部、ルークが悪い」

クロ「そうか。それなら問題ないの」

ル「大問題だバカ野郎!!

何で俺のせいになるんだよ!?」

俺「それは、お前が男でクロヒメが美少女だからだ!!」

ル「そうか…………それなら納得できるかああああぁぁぁぁ!!」

俺「さて、バカは放っといてクロヒメのプロフィールを、ババーンと紹介しましょう!!

クロヒメのプロフィールはこんな感じです」

・クロヒメ

・好きなもの

甘い物、のんびりすること

・嫌いなもの

苦い物、うるさい人

・得意なこと

斬ること、食べること

・苦手なこと

料理、細かいこと

俺「こんな所か」

ル「得意なことが斬ることって………」

クロ「剣じゃからの」

ル「そう言われると、何も言えない………」

俺「ま、意外と普通だよな」

ル「甘いものが好きってのは年相応だよな」

クロ「わしは一応、お主らの何倍も年上なのじゃがな………」

ル「俺の作った菓子をユキと一緒にいっつもうまそうに食ってんじゃねえか」

クロ「うむ、マスターの作るお菓子は絶品じゃからの」

ル「お、おう。サンキュー(まさか素直に礼を言われるとは………。まあ、悪い気はしな)」

俺「…………ザキ(ボソッ)

ル「今、なんつった!?

俺には死の呪文が聞こえたんだが!?」

俺「べっつに〜ザキ。

何も言ってないザキよザキ」

ル「口癖みたいになってんぞおい!?」

俺「それではルークが死ぬことを祈りつつ、本編をお楽しみください」

「で、今どういう状況なんだ?」

俺はフォンの後をついていきながら、ついでに状況の把握をする。

何せ置いてかれてから、他の人と一切連絡を取ってないからな。

俺の質問にリリィが答える。

「今は皆、集まって待機してるんだよ」

「俺達を待っている」

リリィの言葉の後にフォンが付け加える。

つまり俺達待ちか。

「…………それって皆が俺達のせいで待ちぼうけ食らってるってことか?」

「そうだ」

フォンの言葉に俺は頷く。

ふむふむ、成る程………

「よし、今からダッシュで行こうか!!」

俺は屈伸運動をしながら言った。

フォンやリリィは良いとしても俺は絶対に文句つけられる!

これ以上遅れるわけにはいかん!

準備運動を続ける俺をリリィが「あっ」と何かを思い出したかのように呟き一言ぽつりと。

「………そういえば先生がルー君に帰ったら覚えておけと伝えろって言ってたよ」

「もう手遅れかよちくしょう!!」

ああ、帰るのが憂鬱だ…………いっそのことここで戦死してやろうか。

「もうすぐ俺達の突入ポイントにつくぞ、準備しろ」

考えてるうちにもうついたのか。

「そういえば俺達の突入ポイントは司令部のどっからなんだ?」

ふと気になったことを尋ねるとフォンは淡々と

「俺達はアカデミーの主力が司令部の正面から突入し敵の主力を引き付けている間に、反対側から司令部に突入し敵の指揮官を殺すのが役目だ」

と戦闘準備を整えながら言った。

「……………は?すまん、もう一回良いか?」

俺は聞き間違いかと思いフォンに聞き直すが、フォンは顔色を変えずにもう一度

「俺達の突入ポイントは敵司令部の反対側からだ」

「いや、その後だその後。

敵の指揮官を殺すって…………他は何隊いるんだ?」

「俺達だけだ。

一応敵の防衛を突破した者から順に駆けつける予定にはなっているが」

敵がそう易々と通してくれないのは当然。

つまりほぼ俺達だけでやるしかないってことだ。

成る程…………

「ってふざけんなぁ!!

1隊だけで敵の指揮官殺れってどんな無茶ぶりだ!

主力はいないって言ってもも護衛部隊はいんだろうが!

どうやって1隊だけで突破するんだよ!?」

「それについては先生から指示を受けている」

「教官からか………果てしなく不安だが一応聞こうか」

フォンは一枚の手紙を取り出し俺に渡す。

「なになに………『お前らへのアドバイスだが、せっかくルークという逃げ足だけは早いこの上なく囮に向いている奴がいるのだから、あいつを先に突っ込まして敵を引き付けてもらえ』…………外道かあの人は!?」

俺は手紙を地面に叩きつけた。

可愛い生徒を囮に使うなんてそれでも教師か!!

あと俺の人権はどこに行った!!

「待て、まだ続きがある」

「どうせロクなことじゃねえだろうが!」

「いやお前への助言のようだ」

助言?

なんだ、何だかんだ言ってもやっぱり生徒のことを思ってくれてんだな。

手紙を拾い続きを読む。

「『それとルークへ一言やろう。

死ぬなよ、生きて帰ってこい』…………教官」

やべえ………泣きそうだ………ん?何か続きが。

「『まだお前は課題の提出と授業をサボったペナルティ分の課題が残っているからな。

帰ったら即監禁して全てやらせる、だから生きて帰ってこい』

今一気に帰りたくなくなったわ!!」

何でそんなこと言うんだよ!

せっかく忘れてたのに!!

気分が限りなく下がってきた所で、司令部が騒がしくなってきた。

「どうやら正面攻撃が始まったようだな。

少し経ったら俺達も行くぞ」

フォンの言葉で俺達に緊張が流れ始める。

「フォン………教官の言葉を真に受けてないよな?」

手紙通りのことを実行されやしないかと戦々恐々しながら聞く。

「お前も同じアカデミーの生徒だ。

もちろん」

「だよな〜。

いや、疑って悪かった」

「先生の指示通りにしよう」

…………何だって?

「先生があれほど信頼しているんだ。

お前に賭ける価値はある」

「いやいやいや!

教官の言ってたことはデタラメだからな!?

逃げるつったって教官相手で軍隊相手じゃねえから!!」

「あの教官から逃げ回れるお前がたかだか数十の兵を何故怖れる?」

「それは…………!!………確かに」

はっ!?今一瞬、納得しそうになっちまった。

流石フォン、巧みな話術だ………!!

だがこの程度で俺を出し抜けると思うなよ!

「ふははは!残念だったなフォ………ン………」

俺が得意顔でフォン見ると、いつの間にかフォンとリリィの姿はなく俺とユニだけが残されていた。

「……………マジで?」

これで敵地に単身置いていかれること今日二回目である。

そして今までのパターンからして…………

『おい、こんな所に敵が入り込んでるぞ!!』

『殺せ殺せぇ!!

司令に近づかせるな!!』

「やっぱりかああああああ!!」

俺はユニを抱えて走り出した。

―――――――――――

「はあ………はあ………に、逃げ切れ、ごほっ、たか…………」

数分後、息も絶え絶えになった俺の姿があった。

「ご苦労様です」

ユニが微塵も疲れてない顔(結局ここまで抱えて走った)で言う。

ユニの柔らかそうな頬を思いっきり左右に引っ張りたくなったが何とか自制する。

やっと息を整え、左右を見回すと、どうやらここは食堂のようだ。

今は正面攻撃隊の迎撃に全員出払っているのか人一人いない。

ここでならゆっくり休める、とホッと息を吐いた時

『おらぁ!!待てこらぁ!!』

『大人しく殺されろ!!』

一瞬もう見つかったのかとビクッと身を強ばらせるが、声はどうやらここから近い別の所から聞こえているようだ。

リリィ達が見つかったのかと思ったが、帝国兵の銃声は聞こえるが戦闘音は全く聞こえてこないから違うだろう。

フォンなら声から推測するに数人の帝国兵など蹴散らすだろうからな。

とすると残る可能性は…………

「ウチ(アカデミー)の奴か」

確かフォンが敵の防衛を突破した者からとかなんとか言ってたからそれだろう。

突破したは良いが絶賛苦戦中らしいな、声から察するに。

見殺しにするのも目覚めが悪いし助けるか。

俺はユニの手を引きながら声がする方へ近づいていく。

そこには一人男のアカデミーの生徒がいて、帝国兵数人から必死に逃げ回っていた。

「今助けるぞ!!」

帝国兵の注意を引くために声を出しながら接近。

「シラユキ、行くぞ!

氷の槍よ、降り注げ!

フリーズランサー!!」

ユキを一振りすると氷の槍が帝国兵に跳んでゆき、次々と串刺しにした。

「ふう…………おい、お前大丈夫か?」

俺は床に手をついてぜえぜえはあはあと息が絶え絶えになってる男に向き直る。

何かすげえ親近感を感じる姿だな。

男を見てみると、長めの茶髪で中々のイケメンで雰囲気が何となく貴族っぽい。

男は息を整えると何事もなかったかのようにスッと立ち上がり、俺にバッと手を向けた。

「この僕を助けてくれたのは君かい?」

「ああ、ていうか目の前で見てただろ」

「ああ!何という幸運!

いや、必然と言うべきか!

だって僕、レオ・ガーズヴェルトはこんな所で死ぬような男じゃないのだから!」

…………なんだこいつ。

「何ですかこの頭がお花畑の人は?」

ユニも容赦ない感想を漏らす。

その瞬間、ぐりんと男―――レオの目がユニに向く。

「ひうっ!?」

ユニはビビり慌てて俺の背中に隠れる。

な、なんだこいつ?

ユニへの食いつき方が尋常じゃない。

食い入るようにユニを見つめている。

まさか………帝国の仲間なのか?

ユニは理由は知らないが帝国が血眼になって探していた、帝国の仲間ならユニを食い入るように見つめているのも理解できる。

ちょっと探ってみるか。

「おい、お前ユニがどうかしたのか―――」

「…………美しい」

…………は?

俺が聞き間違いかと固まった隙に、レオは目にも止まらないスピードでユニの近くへ行き、その手を取った。

「ユニさんと言うんだね!

僕と付き合ってほしい!!」

と、ここが敵地なのを忘れてんじゃねえかという大声を出した。

ちなみにこの発言で俺はもう帝国の可能性は捨てていた。

こいつはただのバカだ。

ユニは少し固まった後

「嫌です!!」

と、お前もここが敵地ってこと忘れてねえか的な大声を出した。

はっきりとした拒絶にレオは明らかにショックを受け

「そ、そんな…………!

こんなにパーフェクツな僕の何がダメなんだい!?」

いきなり交際を申し込むところじゃないか?

《キザっぽいところではないか?》

《…………動きがキモい》

ユキとクロもそれぞれ小声で予想を口にする。

ユニはレオの質問に

「生理的に無理です!

ごめんなさい!!」

と、非常にシンプルな返答をした。

「ガガーン!!」

レオはわざわざ口で言うと床に手をついて項垂れた。

「(………ユニこええ………)」

《(生理的に無理と言われるとのう…………)》

《(…………すごい、私でもあそこまで言わない)》

正直レオに同情してしまいたくなる。

ユニは言うだけ言ってまた俺の背中に隠れてしまったし、ユキとクロはできないし、俺がフォローするしかないか。

「おーい、大丈夫か?

まあ………アレだ、こんなお子様体型したガキより良い人を見つけなさいっていう神の思し召しだきっと」

「……………貴様か」

レオが突然地の底から響くような声を出した。

「は?何が…………」

「貴様が私とユニさんとの仲を引き裂いたのかあああああああ!!」

レオは言うや否や俺に向かって殴りかかってきた。

「うおっ!?

仲も何もお前とユニはさっき出会ったばっかだし、俺とユニも別に親しくな」

「黙れ!!さっきからユニさんをユニと呼び捨てしていて、親しくないなどとどの口がほざく!!」

「………………」

彼はその名前が、本名が聞き取れなかった故の苦肉の策ということを知らない。

「ユニさんが純真無垢なことを盾に、貴様どんな手を使ってユニさんを騙した!?」

「待て待て!

俺はどんな手も使ってないし、何で会ったばかりのお前にユニが純真無垢だと分かる!?」

「勘だ!」

言い切ったぞこいつ!?

「勘かよ!?」

「僕の勘をバカにしてもらっては困る。

僕は相手が女ならば、一目見て性格、年齢とスリーサイズを当てれる!」

「マジで!?」

実に魅力的な特技に一瞬、我を忘れて食いつく。

「……………幻滅です」

《…………契約を考え直さんといけんのう………》

《…………人間のゴミ》

はっ!?いかん、ユニとクロとユキの好感度がダダ下がりしている!

「あーごほん、そんな虚言に惑わされる俺だと思ったか!!」

「思いっきり惑わされてるように見えましたけど」

ユニの言葉をスルーし、俺はレオを睨み付ける。

「虚言と言ったな!?

ならば実際にユニさんのスリーサイズを当てて見せよう!」

「えっ!?」

「そこまで自信があるなら見せてもらおうじゃねえか!!」

狼狽えるユニを放って話はどんどん進む。

「ま、待ってください!

どうしてそんな話に!?」

「ふん、僕の力に怖れ戦くが良い!

ユニさんのスリーサイズは上から―――」

「ダメです――――――!!」

『バカ騒ぎはそこまでだ』

……………あれ?いつの間にか帝国兵の皆さんがおいでになってる。

周りをぐるりと囲む帝国兵を前に、血の気が失せていく俺とユニとレオ。

『お前らもバカだな。

敵地であんなに大騒ぎして見つからないとでも思ってたのか?』

思ってたさ!数分前まではな!

クロの能力で逃げたいところだが、ユニを置いていけないし、それに目で認識できる所まで、というデメリットがある以上、行ける所が壁の隅までしかない密室ではどっちみち捕まる。

…………あれ?詰んでね?

『貴様らは捕虜だ。

色々聞きたいことがあるからな…………特にそっちの双剣使いには』

不穏な言葉を受けながら、こうして俺達は帝国によって囚われの身となってしまったのであった。

――――END――――

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