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ワールドウォーズ  作者: ブラックシュミット
3/20

作者「今日は大事な話がある」

ルーク「どうした?改まって」

作者「ネタが尽きた」

ルーク「…………は?」

作者「この前書きのネタが尽きた」

ルーク「はええなおい!?

まだ三話目だぞ!!」

作者「くっ………このままでは俺がただ衝動のままに書き殴ってる計画性のない奴だと思われてしまう!」

ルーク「事実だから良いんじゃね?

つーか、今自分で言ってるぞ!」

作者「はっ!?し、しまったぁ!!」

ルーク「“計画性がない”ことに加えて“バカ”ってのが発覚したな」

作者は“計画性がない”と“バカ”の称号を手に入れた!

作者「いらねえええええ!!

返品!クーリングオフ!」

ルーク「諦めろ。

称号ってのは付いたら強制な上に外れない」

作者「く、くそ!

覚えてろよ!!」

ルーク「行っちまった…………って最初の話は!?

そもそも本編の内容に一度も触れてねええぇぇ!?」

「それは………インテリジェンスソードか……!?」

いつも冷静なフォンが驚きを隠せない様子で言う。

インテリジェンスソード。

それは武器………特に剣が意思を持った存在のことで、世界に数本しかない、一生の内に一本でも見れれば奇跡と言われている。

フォンの言葉に大佐も驚愕する。

「世界に数本しかないインテリジェンスソードを………二本も………だと…………!?」

驚きのあまり動きが止まってる二人に俺は叫ぶ。

「今は眼前の敵に集中を!」

俺の言葉にすぐさま動揺を呑み込み戦闘に移るのは、流石二つ名付きの大佐とアカデミー屈指の魔闘術使いか。

俺は白い剣を構え、ストライカーが突っ込んでくるのを見ながら剣に話しかける。

「まずは敵の動きを止めるぞ、シラユキ!」

《…………了解》

そして白い剣………ユキを地面に突き立てる。

「咲き乱れろ!千氷繚乱!!」

俺の言葉と同時にユキが白く輝き、ユキを突き立てた所から鋭く尖った氷が次々と生え、ストライカーの進路を遮る。

「これは中々に強力だ………!!」

大佐がさらに驚愕しつつも足を止めたストライカー一体を斬り裂き、一体の片方の機関銃を斬り飛ばす。

『くそ!化け物共が調子に乗ってんじゃ』

「炎剣」

大佐に機関銃を放とうとしたストライカー一体を、フォンが炎の剣で両断し爆散させる。

俺もユキを大佐が機関銃を斬り飛ばしたストライカーに突き立てる。

「氷の棺で眠れ!氷棺!」

するとストライカーを瞬く間に氷が覆いつくし、ストライカーは動かなくなった。

『化け物共がぁ!!

よくも仲間を………!』

残ったストライカーが機関銃を乱射して弾幕を張ったので、突き出た氷の一つに身を隠す。

「くっ………これでは近づけんか………!」

大佐が弾を弾きつつ歯軋りする。

ていうか今さらっと流しそうになったけど機関銃の一斉射を刀で弾くって……………あの人も相当化け物じゃね?

《今はそんなこと考えとる場合じゃなかろう、たわけ!

早くワシを使って反撃せぬか!!》

余計なこと考えてたら黒い剣……クロに怒られた。

「悪い、真面目にやるからよ。

じゃ、頼むぜクロヒメ!」

《承知じゃ!!》

俺は隠れていた氷から飛び出し、残ったストライカーを視界に入れ

「はっ!」

幻の敵を相手にするように剣を振り回す。

当然、ストライカーに斬りつけた訳ではない。が、残ったストライカーに、次々と一筋の黒い線が走る。

『な、何なんだこれ』

ズバアアアアンッ!!

残ったストライカーは突然真っ二つに斬り裂かれて動かなくなった。

『ひぃ………!?

な、なんだ今の!?』

『俺らだけじゃ敵わねえ!!

逃げろ!!』

ストライカーに戦闘を任せていた歩兵が慌てて逃げていく。

ようやく一息つけるようになり、肩の力を抜く。

さて………今度はこっちに説明しとかねえとな。

俺は大佐とフォンに体を向けた。

大佐が何かを言おうとした時、俺は手で一旦ストップをかける。

「あー、待ってください。

本人達もいた方が話しやすいでしょう?」

「………どういう意味だ?」

フォンの言葉が終わるかないかのタイミングでユキとクロが光り始めた。

そして光が止んだ時、そこには真っ白い髪をしたぼうっとした表情の可愛らしい女の子と、真っ黒い髪をした勝ち気そうな可愛らしい女の子がいた。

「こ、これは…………!!

なんという…………」

大佐が驚きのあまり口を少し開き、フォンも目を丸くしていた。

「えー、では紹介します。

白いぼうっとしている方がシラユキことユキで、黒い生意気そうなのがクロヒメことクロです」

「…………ぼうっとは………ひどい………」

「一言余計じゃ!!」

分かりやすく紹介したら二人から怒られた。

「ちなみにユキは、氷や冷気を操れて、クロは次空………次元と空間を操れます」

ただクロの能力は一見万能に思えるが意外と弱点も多い。

さっきの空間を越えた斬撃だと、視界に入る範囲までしか届かず、一振りで一つの空間しか越えられない、斬撃が届くまで一瞬のタイムラグがある、人間に直接斬撃は加えられないという弱点がある。

「能力が高い魔法剣な上に、インテリジェンスソードとは………恐らくこの二振りしかないだろう。

おまけにそんなことまでできるとは………」

大佐は驚きが一周して冷静になったようだ。

「ふむ………しかし何故お前がその剣を?」

フォンも落ち着いたようで冷静に質問してくる。

「偶然だよ偶然。

親父が昔生きてた頃、トレジャーハントしててな。

この姿のまま連れ帰りやがったもんだから、この親父ついにやりやがったなって思ったよ、最初は」

ああ、今でも昨日の時のように思い出せる。

父『ただいま〜。ルーク、ナギサ、母さん。

今日は土産があるぞ〜』

ちなみにナギサは俺の妹の名前だ。

昔は可愛かったのに最近は………ああ、いや妹に対する愚痴じゃなくて回想回想。

父『確か前ナギサ人形を欲しがってたよな?

というわけでこの子達、今日からウチの家族だから』

ユキ『…………よろしくお願いします』

クロ『よろしくなのじゃ!』

俺『た、大変だ!

ついに父さんが犯罪を!』

ナギサ『わ〜、可愛いお人形!

ありがとう、お父さん!』

母『あらあら〜、じゃあ色々買い揃えないとね〜』

俺『何でそんな簡単に受け入れてんだよ!?』

以上、回想終了。

「こんな凄い物を見つけるなんて………君のお父さんは有名なトレジャーハンターだったのかい?」

「いえ、本人も『ちょっとダンジョン攻略してたらたまたま見つけた』と言ってました」

「そ、そうなのか………」

大佐が戸惑ってる。

凶悪なモンスターをなぎ倒しあれやこれや!というのを期待してたのかもしれないがこれが現実である。

「そして親父とお袋が死んだ後、ある時に初めて剣だって知ったんです。

それまで普通に人間かと思ってましたからね、俺もナギサも」

俺の説明に二人は納得してくれたようである。

「経緯は分かった。

ただ………そんな強力な剣を軍に所属していない者に持たして良いものか………」

えっ、と思いつつ大佐を見ると、顔がにこやかだが目は笑ってなかった。

「今は君も知っての通り状況は芳しくない。

それほどの強力な武器は、軍が喉から手が出るほどに欲しいものだ。

渡す気はあるかね?」

「ないです」

「…………嫌」

「嫌じゃ!」

内心大佐に気圧されつつも即答する。

「ユキとクロは武器である以前に大切な友達です。

いくら大佐の言葉でも…………」

「聞けない………と?

上官の命令に逆らうことは死刑にされても文句は言えないと承知の上でもかね?」

大佐から凄まじい殺気が放たれる。

しかし俺はきっぱりと告げる。

「承知の上でも。

絶対に渡しません」

「…………なら仕方ない、力ずくでも」

大佐が刀に手をかけかけたので咄嗟にユキとクロに戻るよう言おうと

「………と言わなければならないんだろうな、本当は」

した所で大佐の殺気が消えた。

「私が見たのはただの二振りの魔法剣。

そういうことにしておこう」

大佐の言葉にホッと胸を撫で下ろし、礼を言う。

「ありがとうございます。

庇ってくれるんですね」

「私はこんな小さい子達に恨まれたくないのでね」

大佐が冗談めかして笑う。

良かった、この人が良い人で。

小さい子扱いされたユキとクロは少し不機嫌そうだが。

と、突然大佐が通信機を手に取った。

「…………私だ。

ああ、今やっとジャミングを解除した………ああ、部隊は全滅………」

大佐の方から視線を戻すとフォンはすでにいなかった。

ジャミング云々言ってたから連絡でも受けて行ったのかもしれん。

フォンは俺と違って優秀だから引く手あまただろうし…………別に泣いてなんかないんだからね!

「何一人芝居しとるんじゃ?」

「…………変」

クロとユキが俺の思考を読んで口々に感想を言う。

どういう理屈か知らないがユキとクロは、自由に俺の思考が伝わる。

だから時たま俺の思考が伝わってこういうことを言われたりする。

と大佐がこちらにやって来た。

「すまない、どうやら最後まで一緒にはいられんらしい。

君をちゃんと避難所まで送ってやれなくてすまない」

あ、そういえば大佐に俺達のこと説明してなかった。

「だがここはもうしばらくは安全だし、いざとなっても君の腕なら一般兵ぐらい大丈夫だな。

では私は行かせてもらう、さらばだ」

大佐は軽い身のこなしで、家々を跳んで行きあっという間に見えなくなった。

「ふむ、また一人ぼっちじゃのうルーク」

「…………可哀想」

「フォンとやらは仲間から援軍を頼まれたようじゃが」

「…………マスター、一人ぼっち」

剣二人が言いたい放題言うのに耐えきれず口をはさむ。

「お前らなぁ………好き勝手言ってんじゃねえぞ。

俺は………あれ、ほら、孤高を貫いてだな」

ピリリリリリ!

剣二人に呆れた視線を向けられながらも取り繕っていると通信機が鳴った。

「へーい、誰ですか?」

『まだ生きてたか』

………戦場にいる可愛い生徒に対する第一声が生きてたかはないと思うんだが。

『お前は別に可愛くないからな』

「ひでえっ!?

それが生徒を強制的に、戦場に投入した人の言う言葉かっ!!」

『…………心配したぞ。

生きててくれて良かった』

「…………うわ、気持ちわる…………」

『よし、帰ったら覚えとけ』

教官が怖い声でボソッと呟いたので慌てて話題を変える。

「そ、それより何の用ですか?」

『ああ、生きてるなら参加してもらおうか。

今から敵の司令部に貴様らだけでの強襲作戦を実行する。

集合場所は中央広場の…………』

「ちょ、ちょっと待って下さい。

強襲作戦?俺らだけで?」

『そうだ。防衛隊は街の主要場所を守るのに精一杯で反撃に出る余裕はない。

だが、このまま手をこまねいていては制圧されるのも時間の問題だ。

よって議会は、訓練生による司令部強襲作戦を決定した。

敵の司令部制圧もしくは撤退が最低目標だ。

司令部を失えば敵の指揮系統は崩れ、援軍が来るまでの時間が稼げるだろう。

分かったらとっとと行け。

ちなみに敵前逃亡は死刑だからな。

アウト』

「待っ、まだ納得した訳じゃ………」

ブツッと通信を切られる音が無情に響く。

「…………諦めて行った方が良さそうじゃの」

「…………マスター、ファイト」

ユキとクロの言葉に俺は項垂れながら溜め息をついたのだった。

――――END――――

作者「ルークが主人公っぽかったなー」

ルーク「主人公っぽいじゃなくてれっきとした主人公だよ!!」

作者「あはは、ご冗談を。

主人公はフォンでしょう?」

ルーク「そうだったの!?」

作者「いや………誰が見てもそうだろう?」

ルーク「何でだよ!?

フォンなんて、家が金持ちで、顔が良くて、皆に慕われていて、おまけに強くて、しかも冷たそうでいて実は優しくて、それに引き換え俺は貧乏で、サボり魔で、クラスの皆からの人望はないに等しい…………」

作者「…………」

ルーク「…………」

作者「あー………その、アレだ、何かスマン」

ルーク「そこで謝んな!

ますます、惨めになるだろうがあああぁぁぁ!!」

作者「大丈夫、君にもフォンに勝ってる所が一つだけある!」

ルーク「な、なにっ!?

それは何なんだ!?」

作者「不幸体質!!

お前の不幸体質はフォンを………いや、WW内でダントツで一位だ!!」

ルーク「嬉しくねえええええぇぇぇ!!」

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